中浦和“ふうるふうる”のたらです。
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今日1月30日の東京新聞朝刊に「原発に向き合う――漫画家・萩尾望都さんの思い」というタイトルで、モト様のインタビュー記事が載っています。
モト様は昨年8月からプルトニウムやウランなどを擬人化した作品を発表しており、1月28日発売の「月刊フラワーズ」3月号に掲載された「サロメ20XX」はこの三部作の最終話。
その三部作を書くきっかけとなったのが、6月に発表の「なのはな」。避難生活を送る福島の少女を描いたこの作品のために原発の構造や歴史を、
「それこそ、キュリー夫人から原発の歴史を読んだんです。そうすると二十世紀初頭の科学者が、放射性物質に夢中になっていく様子が分かった。新しい科学、夢のエネルギーだって」。
ということで強烈に魅力があってさからえない主人公たちが設定されました。
それを踏まえての東京新聞の記事です。抜粋して紹介します。ほんの少しだけでごめんなさい。
「チェルノブイリやスリーマイルの事故などは遠いよその国の話で、日本ではまじめな人たちがやっているのだから、絶対に事故は起こらないだろうと思っていた」
三月十一日は埼玉県の自宅で、テレビが伝える震災被害にぼうぜんとしていた。原発の爆発事故に
「天地がひっくり返ったような気がした。一九七〇年代のSF小説そのままじゃないかと思いました」。だが、政府は「大丈夫」と繰り返すばかり。
「いつ政府は炉心溶融を発表するかと思っていたが、最初の週にはない。翌週にもやっぱりない。計画停電も重なって、どんどん不安だけが膨らんだ。楽しいこと、前向きなことが考えられなくなった。同業者でも書けなくなった人が随分いたと聞きました」
「原発にどう向き合うか、まだ答えは見つからないという。それでも、萩尾さんは
「やはり脱原発に向かったほうがいいんじゃないでしょうか」と思う。
「人間のやることには過ちがある。十万年に一回といわれていた原発事故が、メルトダウン事故だけでもう百年に三回も起こっている。二十~三十年に一回の過酷事故を覚悟して生きていけるのだろうか。持って行き場のない放射性廃棄物はどうするのか」
福島第一原発事故からまもなく一年がたとうとしている。状況はあまり好転していないのに、関心を持つ人と持たない人の温度差が広がっていると感じる。
情報を後出しするような政治作法や政治用語も相変わらず「不思議な感じ」でわからない。「手探りで進むしかないのが、現状ではないか」とみる。
「原発事故をなかったことにさえせず、真剣に向き合えば、どこかで解決策は見つかるんじゃないかと思うんです」
モト様、ありがとう!