もうほんとうに今さらなのですが、
大千秋楽の感想が中途半端に終わったまま~(大汗)
あとはたいしたこと書き残しているわけでもないんだけど(笑)
早く書ききらなくちゃと思いつつ、
どうしても平日の夜はこの椅子に腰を落ち着けた途端眠くなるのでダメでした。
結局、あの日から1週間以上も経ち賞味期限切れもいいところ。
でもやっぱり思い出としてちゃんと書き残しておきたいから。
『蛮幽鬼』を振り返るのもこれでほんとにおしまいといういうことで、
最後は思いきりミーハーに(これまでもいい加減そうか~、笑)
書きたいこと書いてしまおう♪♪
・やっと感じられた、駆け抜ける風~♪
この日は13列目でしたから、後ろが通路です。
先日の観劇で、ここを土門たちが駆け出していくのをチェック済み。
全3回の観劇で、役者さんがいちばん近い瞬間、まさにこの時だけ最前列!(笑)
監獄島を脱出する前に、土門がペナンを探しに行くシーンです。
舞台を降り下手側通路を駆け上がってくる土門、
13列目でコーナーを曲がり、来た来た~~~っ!!
あっという間ですけどね・・
暗いし、もじゃもじゃであんまりお顔が見えませんでしたけどね・・
できれば飛頭蛮のお姿のほうがよかったなとか・・
先日にくらべ、今度は上手側がえらくおトクではないかとか・・(ちっ)
贅沢にもそんなこともちょっと思っちゃったけど(笑)
いいんですっ!
風をしっかり感じたから。頬に・・髪に・・。
覚えていますよ、今でも。その風が走りゆく感触。
わたしも土門の、手ではないけど、風に髪を撫でてもらった・・つもり♪♪
・揺れる首飾りにドキドキ・・。
先回の観劇のとき、たまたま気づいたこと。
あれは・・2幕、惜春が謀反を企てた罪で道活・浮名らを捕縛し、それを
鹿女が阻止しようとして宮中が大混乱になったとき。
下手花道に下がってその様子を驚きつつもじっと窺っている飛頭蛮とサジ。
飛頭蛮の様子をうかがおうと目をやったとき、わたしの目を釘付けにしたもの、
それがあの大きな首飾り。
ちょうどみぞおちのあたりに飾り部分が下がっているのだけど、
それが上川さんの呼吸(もちろん腹式呼吸ね)に合わせて、というか乗って?
大きく動くわけです。
その日は11列ほぼセンターだから、ちょっと距離があるのだけれど、
肉眼で見てもしっかりわかるくらい、動く動く(笑)
殺陣をした直後でもなく、ひどく興奮しているシーンでもなく、
だからごく普通の呼吸状態のはず。だけど、すごく大きく浮き沈み?する飾り。
こんなふうに、役者さんの息づかいを感じるのって初めて!(きゃあ♪)
そしたら、もうすっかりドキドキ!舞台中央はそっちのけ(笑)
そして今回。
同じシーン、下手側の席なので先日よりずいぶん近く見えます。
先回のようにド興奮(笑)はしなかったけど、今度はあの揺れ=呼吸のリズムが
なんともおおらかで心地よくて。ついつい見てしまう~~。
女を上げた鹿女の名シーンを・・ああ、わたしったら、ごめんなさい。
・驚きのおばちゃん。
お隣席のご婦人(わたしの母世代と思われる)、開演前から隣席のお連れの方と
出演の役者さんたちについていろいろおしゃべりなさっていたのだけど、
舞台が始まるとまもなくうとうと、うとうと、うとうと・・(延々)
どうみても全編通して、時々寝ていたというより時々観ていたといったほうが
いいくらい。
それが、笑いのコーナーには必ずガハハ笑いで参加なさる。起きていたのか?!
特に、じゅんさんのコール&レスポンスやカテコには大乗りであった。
上川さんのカミカミにはひときわ大ウケであった。ファンなのか?!
もちろんおせんべいは早々にゲットしていた。くそぅ。。
そして帰り際、お連れの方と「おもしろかったわあ!」とゴキゲンの様子。
いやあ、おもしろかったのは貴女です(笑)
・お煎餅ゲット♪
カテコは、上川さんいきなりのカミカミ×2ですっかり和やかムードでした。
「そこ、空気読めてないですからっ」と客席へのツッコミまで入り絶好調(?)
堺くんのちょっとウルウル気味な挨拶のとき、隣でさりげなく親指で目頭を
押さえる上川さん。・・おや?もしかして・・
と思ったわたしがバカでした~!そのあと大袈裟に袖で涙をぬぐうしぐさまで。
くそぅ・・空気読んであげたのに(あ、読めてないのか?笑)
そして、さあ『SHIROH』大楽以来4年ぶりのお煎餅撒き参戦!
あれから新感線の公演には何回か出かけたけど、たまたま千秋楽には
行っていなかったので、ほんとにあの日以来です。
うぅ・・思い出すなあ。同じ劇場、しかし高い高~い3階席。
せっかく劇団員さんが来てくれたけど、もうちょっとのところでいただけず。
いつかかならず・・・の日が、やっとやってきたわけです。
しかし・・どうやったって飛んでこないだろう・・な、微妙なお席なわけで。
後ろの通路を行く劇団員さんも後ろの方たちに配るのに一生懸命。
そんななか、突然どっかから降ってきた?お煎餅を隣のおばちゃんがゲット。
くそぅ・・気づかなかった(涙)
どんどんお煎餅がなくなっていく・・
ああ、もうしゃあない、我慢するよ、大人だ~か~ら~っ!(涙)
というわけでお煎餅は諦め、投げる上川さんを鑑賞することに。
フリスビーみたいに、スナップ効かせてぴゅっぴゅっと投げる姿がすてき♪
よく飛ぶな~~と感心していたら、なんとこっち来るっ!
届かないとは思えどちょっと期待(笑)
こちらサイドの11か12列通路際の席まで届いた様子。
おいおい、もうちょっとじゃん♪がんばれ~~と思ったけど、もうおしまい。
ふん、「たかだか40円か50円の煎餅」じゃん。
西川さんから直接いただいたバラのほうが嬉しいもんねっと拗ねた。
大人だ~け~どっ。
そしたら、なんと前方のお客さんからお煎餅が手渡しで何度も何度も
送られきたので、なんとかわたしも貴重な1枚をいただくことができました♪
もちろんまわりのみなさん、たぶんほとんど全員にゆきわたったと思います。
通路を隔てて14列目以降の方にも送ったし。
うぅ、、みなさん大人じゃ~~ん(涙)
念願のお煎餅握りしめ感動!のとき、舞台の両袖からシュポッ~~ン!!と
金銀のテープが。・・・これはなんなく、自然に手元へ落ちてきてくれました。
お煎餅と銀テープを握りしめ、笑顔の役者さんたちにありがとうの拍手拍手。
ああ、やっぱバラより煎餅・・(爆)
挨拶を終え舞台袖へ引く際、必ずもう一度深々と一礼するはずの上川さんが
この日はそれをせずにさっと去っていってしまいました。あら??
下手側では同様にするはずの堺くんが袖に取り残されて「えっ?!(笑)」と
慌てて引っ込み、それを見たお客さんも爆笑。「か~わいい~♪」ってね。
そんなことが2度ほどあったかな。遊ばれていたのね、堺くん(笑)
そして3度目かな?
「あらら、また~?」な堺くんが引っ込んだ瞬間、上川さんが戻ってきて
いつもの一礼。イジワルね(笑)
精魂尽き果てたかのような芝居の直後とは思えないほど、上川さんも堺くんも、
ほんとうにすてきな笑顔を見せてくれました。
・再び戯曲を手にとって。
東京公演を1回、大阪公演を2回。
計3回を自分なりに存分に楽しみ、目に耳に心にしっかりと焼き付けた芝居は、
戯曲に並ぶ台詞の1行1行、ひとことひとことを目で追うごとに、
いきいきと鮮やかに甦ってきて、いつでもあの世界に帰っていけます。
1冊の戯曲本が、いまやまるで3D絵本のようです♪
「そろそろ彼がやって来るころだ」サジが舞台を去って始まる、最後の場。
土門が、美古都が、サジが、刀衣が・・その心を大きく揺さぶられ、
物語が大きくうねる、あの激しく濃厚な舞台の時間が、
戯曲ではたったの20頁だったことに、今さらながらちょっと驚いています。
それも、それ以前の頁に比べてあきらかに、台詞ひとつひとつは短いものが多く、
台詞とト書きが交互に並べられていて、表面的にはスカスカに見えます。
でもその短い台詞と多くの行間が、表現者たち(役者のみでなく)によって、
そして観る者の想像力(妄想力?笑)によって肉付けされ、あれだけ骨太な
ものに成長していったというわけですね。
それが芝居の、舞台の面白さ、なのかな・・あらためて、凄い!と思いました。
・嬉しい!!
上川さんも、堺くんも、そして新感線と中島脚本・いのうえ歌舞伎・・
わたしの大好き!がてんこもりの作品だったから、期待どおりの、いや
最終的には期待以上の作品に仕上がり、それをわたし自身存分に楽しめたことを
今ほんとうに嬉しく思えます。
それから、一緒に観劇できなかったけれど大阪公演を観に行った何人かの
友だちやよそのブログなどで、特に上川さん贔屓でもない人たちから、
「上川さんて凄いね!」とか「上川さん、ほんとうにいい役者だね!」という
感想を聞いたり読んだりすることが多かったのも、とっても嬉しかった!
なかには日ごろ手厳しい友だちもいたしね(笑)
だから「でしょ、でしょ!!どーだいっ!」と鼻た~かだか♪♪
イタイファンだと思われるのを覚悟で書きますが(笑)
今回の芝居では、まことにアッパレ!!でございました。
ファン歴は全然長いほうではないですが、そんなわたしから見ても、
「でっかい役者さんになったな~!」と感慨ひとしおでした(涙)
上川さんてね、映像にしろ舞台にしろ、作品を重ねるごとにその経験を
しっかり自分のものにして、次の作品では必ず(!)成長を見せてくれることに、
常々感心するし、嬉しい、応援のしがいがあるのです。
「あ、あの時の芝居が活きているな」と感じることが最近とみに多いのは、
映像も含め、間違いなくここ数年の大きな仕事への挑戦とその成果でしょうね。
もともといい役者さんですけど、まだまだどんどんうまくなっている!
そして、これからもきっともっともっとうまくなる!
と、これまでを見ていれば確信できてしまう。
それがただ嬉しくて嬉しくて。
次は、いよいよ蜷川シェイクスピア、それも超大作への挑戦ですね。
わたしがこれまで夢見てきたことの、最後のひとつ。
「気負いはない」のひとことで、
ああ、またきっと大丈夫だ、きっとまた大きくなってみせてくれる、と
不思議と安心感を得ました。
普通ならちょっと怯んでしまいそうな大作も、
やっぱり「楽しみで仕方ない」とまず思えてしまう上川さん。
早くもそんなふうに目を輝かせている上川さんを見ているのが、
今はとっても嬉しい。
そして、そんな期待と意欲とこれまでに積み上げてきた経験を
ひと冬のあいだにたっぷりと醸成させて、
新しい春の息吹とともに、ヘンリー六世として帰ってきてくれるのを、
心から楽しみにしています。
昨年の舞台観納めは上川さんの『表裏源内蛙合戦』
今年も、ちょっと早いけれど『蛮幽鬼』をもって観納めとしました。
いよいよ長男の高校受験が差し迫ってきたので、
受験が終わる3月末まで、わたしも観劇はお休みします。
11月末から年末には魅力的な舞台が名古屋でもいくつかあるのだけれど(涙)
『蛮幽鬼』で締めるのが、やっぱりわたし的にはベスト。
だって、こんなわたしを待っていてくれるかのように(←暴言)
そのころには『ヘンリー六世』で上川さんが帰ってきてくれるのだもの♪
冬のあいだ、土門とヘンリーのあいだに、誰も入れたりしないわ(笑)
・・というわけで、
これでわたしのなかで『蛮幽鬼』もようやく幕を下ろすことができそうです。
すでにあれこれ、ワクワクするような○○やら△△やら××やら・・目白押し!
さっき「誰もいれたりしない」と誓ったばかりって?
もちろん、心の別のお部屋で楽しむんですからね~~♪♪(笑)
長い間夢中にさせてくれてほんとにありがとう、素晴らしい舞台『蛮幽鬼』!
また会える日まで!