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毎年、新宿御苑でこの時期に行われている菊花展を観に、小学2年生と10月下旬の日曜日に出かけました。多くの方が、この菊花展を観ることを楽しみにしているのか、この時期は春の桜の開花時期ほどではありませんが、御苑は混雑します。
いつものように、新宿口から左回りに御苑を散策しました。下の画像は、入口付近のメタセコイアの樹林の前を歩く2年生。
【江戸菊花壇】
江戸で発達した江戸菊を「篠作り」に仕立てます。咲き始めから満開まで花びらの形が変化し、艶やかに姿を変える、花の変化が魅力の古典菊です。
【大作り花壇】
初冬に出てくる芽を1年がかりで枝数を増やし、1株から数百輪の花を半円形に整然と仕立てて咲かせる技法を「大作り」と呼びます。これは新宿御苑独自の様式で、全国各地の菊花壇展で見られる千輪作りの先駆けにもなっています。
【 伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇】
伊勢菊は、伊勢地方で発達した菊で、縮れた花びらが垂れ下がって咲きます。
丁子菊は、花の中心部が盛り上がって咲く菊で、アネモネ咲きとも呼ばれています。
嵯峨菊は、京都嵯峨地方で発達した菊で、細長い花びらがまっすぐに立ち上がって咲きます。
【懸崖作り花壇】
野菊が断崖の岩間から垂れ下がって咲いている姿を模して、1本の小菊を大きな株に仕立てる技法を「懸崖作り」と呼びます。古木の台の上に、花鉢を配色よくならべています。
【肥後菊花壇】
肥後菊は、古くから肥後地方で作られた一重咲きの古典菊で、おもに武士の精神修養として発達しました。栽培方法や飾り方は、江戸時代に熊本で確立した、秀島流の厳格な様式に基づいています。
【大菊花壇】
大菊は、菊の代表的な品種で、花びらが花の中央を包み込むように丸く咲くのが特徴です。神馬の手綱模様に見立てた「手綱植え」と呼ばれる新宿御苑独自の様式で、39品種311株の大菊を黄・白・紅の順に植え付け、全体の花が揃って咲く美しさを鑑賞する花壇です。
菊を育てる側と鑑賞する側の情熱が、以上で紹介したような美しいさまざまな菊を作り出した原動力だったのでしょう。皇室と日本を代表する花として、これからも多くの人に愛され続ける花が、菊の花です。今の子どもの中には、菊が咲く季節を知らない人も少なくありません。何故か、秋の七草に入っていない菊ですが、菊花展などで存分に秋を感じてほしいと思います。ただ、ちょっと原稿をそのままにしておいたら、既に師走となり、秋から冬に季節は移り変わってしまいました。
【プラタナスの並木】
菊の花が美しく咲いている時期は、多くの落葉広葉樹から落ち葉が舞い散る季節でもあります。街路樹が常緑樹ではなく、落葉樹であることは、様々な理由があります。春の新緑から秋の紅葉から落葉まで、四季の移り変わる変化を楽しむことができます。けれども、この時期には多大な費用と労力を掛けて、落葉を処理する必要があります。その困難を抱えても、落葉樹が植えられていることは、多くの人に楽しさを与えていると思います。
【冬咲の桜】
ジュウガツザクラなどは、この時期に開花してります。ちょっと不思議な感覚で、多くの人たちを集めていました。
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