時間の単位について、前回《1回目は何故時間の単位が苦手なのか》をお話ししました。
今回のブログは、前回に引き続いて、時間の単位について、子供がミスしやすいポイントを、具体的な例を挙げながら説明します。
【その1】
《1時間20分は何時間ですか》という問題。
「20分は何時間かな?」と言う質問をしてみます。
すると「0.2時間」という答えが返ってくることがよくあります。
「そこで、続けて、30分は? 40分は?…と質問していきます。」
「当然、子供はだんだんおかしいと感じ始め、60分は?の辺りで、自分の間違えに気づきます。」
★《十進法で表された他の単位と同じように考えた間違えです。》
それでは、いつもの3人に登場してもらいましょう。
ビージェーは上のような間違いをしたヤン太に、次のような質問を再びしました。
「それじゃあ、60分は、何時間?」
「もちろん、1時間だよね。」
「では、120分は何時間?」
「2時間だね。」
「ヤン太は、その答えを、どうやって計算したのさ。」
「60分が1時間だから、120÷60で2時間だよ。」
「そうだね。
★《120分が2時間だから、分を時間に、単位を大きくすると、
数字は120から2に小さくなる》よね。
だから、分を時間に直すには、60でわれば良いんだね。」
「とすると、最初の問題で20分は、
20÷60で20/60時間すなわち1/3時間となるから、
1時間20分は、《1と3分の1時間》というのが正解になるね。」
★《時間の単位変換を、まず整数でできる問題にもどして、そこから類推させる》練習をします。
Tea Break
イチョウの若葉
【その2】
同様に、《1.2時間は、何時間何分ですか。》の問いに対して、
「1時間20分。」と答える生徒がいます。
同じような間違いをしたヤン太に、ビージェーが質問をしています。
「1時間は、何分?」…「60分だよ。」
「2時間は、何分?」…「2×60で120分」
「★2時間は120分だから、時間を分の単位に小さくすると、
数字は2から120に大きくなる。
だから、時間を分に直すときは、60倍すれば良いんだよ。」
「すると、0.2時間を分に直すと、
0.2×60で12分だから、答えは、《1時間12分》だね。」
【その1】【その2】のような問題が出た場合、
★《まず日常で行われる、整数に関する時間の単位変換》を子供に確認します。
整数が、分数や小数に変わると、とたんに理解できない子供が多いのですが、
★《整数の問題と同様に計算する》ことを理解させます。
また、《線分図等を使い計算方法を理解させる》のも有効です。
★《数の取り扱う範囲が広がっても、整数の時と同様に計算できる》ことを、類推させましょう。
Tea Break
街角の木々の若葉
では、その方法を使って、もう少し練習してみましょう。
【その3】
「それじゃあ、ヤン太は時間の単位の変換が分かってきたようだから、もう少し問題を出すよ。」
「0.75日は何時間ですか。」
ビージェーは、ヤン太に質問しました。
「《1日は、24時間》で、日を時間に、単位を小さくするから、
数字は24倍すれば良いんだね。
そうすると、0.75×24という計算で、…《答えは18時間》だね。」
ヤン太は、少し得意げな顔をしながら答えました。…正解です。
【その4】
「その次、504分は、何日ですか。」
再び、ビージェーはヤン太に問題を出しました。
ビージェーは、ヤン太のために少しヒントを出しました。
「この問題は、単位がとんでいるので、
★《基本ルール:単位がとんでいる場合は、順番に考える。》
このルールを使って、まず分の上の時間の単位に変換してね。」
「《60分は1時間》だから、
分を時間に、単位を大きくするから、数字は小さくよね。
だから、504分は、504÷60で、……8.4時間となるよね。」
「次に、《24時間=1日》だから、
時間を日に、単位を大きくするから、数字は小さくなるから、
8.4時間は、8.4÷24で、……《答えは0.35日》だね。」
「良くできたじゃないか。」
少し驚いた様子で、ヤン太の顔を見ながら、ビージェーは言いました。
Tea Break
日当たりによって、芽吹きの進み具合が異なるイチョウ並木(左右)
この様に、
《単位が大きくなるのか、小さくなるのかを考え、その結果、かけるのか、わるのかを判断します。》
…この一見簡単な考え方で、多くの生徒は、勘違いをしてしまいます。
でも、基本をマスターすれば、単位変換はさほど難しい問題ではありません。
良く理解していない子供には、
★《線分図などを使い、視覚的に理解できるよう指導》します。
そして、
★《整数での単位変換が、分数・小数にもあてはまる》ことを理解させましょう。
練習して、確実に単位変換できるようにすることが大切です。
クリックを、宜しくお願いします
クリックを、宜しくお願いします
今回のブログは、前回に引き続いて、時間の単位について、子供がミスしやすいポイントを、具体的な例を挙げながら説明します。
【その1】
《1時間20分は何時間ですか》という問題。
「20分は何時間かな?」と言う質問をしてみます。
すると「0.2時間」という答えが返ってくることがよくあります。
「そこで、続けて、30分は? 40分は?…と質問していきます。」
「当然、子供はだんだんおかしいと感じ始め、60分は?の辺りで、自分の間違えに気づきます。」
★《十進法で表された他の単位と同じように考えた間違えです。》
それでは、いつもの3人に登場してもらいましょう。
ビージェーは上のような間違いをしたヤン太に、次のような質問を再びしました。
「それじゃあ、60分は、何時間?」
「もちろん、1時間だよね。」
「では、120分は何時間?」
「2時間だね。」
「ヤン太は、その答えを、どうやって計算したのさ。」
「60分が1時間だから、120÷60で2時間だよ。」
「そうだね。
★《120分が2時間だから、分を時間に、単位を大きくすると、
数字は120から2に小さくなる》よね。
だから、分を時間に直すには、60でわれば良いんだね。」
「とすると、最初の問題で20分は、
20÷60で20/60時間すなわち1/3時間となるから、
1時間20分は、《1と3分の1時間》というのが正解になるね。」
★《時間の単位変換を、まず整数でできる問題にもどして、そこから類推させる》練習をします。
Tea Break
イチョウの若葉
【その2】
同様に、《1.2時間は、何時間何分ですか。》の問いに対して、
「1時間20分。」と答える生徒がいます。
同じような間違いをしたヤン太に、ビージェーが質問をしています。
「1時間は、何分?」…「60分だよ。」
「2時間は、何分?」…「2×60で120分」
「★2時間は120分だから、時間を分の単位に小さくすると、
数字は2から120に大きくなる。
だから、時間を分に直すときは、60倍すれば良いんだよ。」
「すると、0.2時間を分に直すと、
0.2×60で12分だから、答えは、《1時間12分》だね。」
【その1】【その2】のような問題が出た場合、
★《まず日常で行われる、整数に関する時間の単位変換》を子供に確認します。
整数が、分数や小数に変わると、とたんに理解できない子供が多いのですが、
★《整数の問題と同様に計算する》ことを理解させます。
また、《線分図等を使い計算方法を理解させる》のも有効です。
★《数の取り扱う範囲が広がっても、整数の時と同様に計算できる》ことを、類推させましょう。
Tea Break
街角の木々の若葉
では、その方法を使って、もう少し練習してみましょう。
【その3】
「それじゃあ、ヤン太は時間の単位の変換が分かってきたようだから、もう少し問題を出すよ。」
「0.75日は何時間ですか。」
ビージェーは、ヤン太に質問しました。
「《1日は、24時間》で、日を時間に、単位を小さくするから、
数字は24倍すれば良いんだね。
そうすると、0.75×24という計算で、…《答えは18時間》だね。」
ヤン太は、少し得意げな顔をしながら答えました。…正解です。
【その4】
「その次、504分は、何日ですか。」
再び、ビージェーはヤン太に問題を出しました。
ビージェーは、ヤン太のために少しヒントを出しました。
「この問題は、単位がとんでいるので、
★《基本ルール:単位がとんでいる場合は、順番に考える。》
このルールを使って、まず分の上の時間の単位に変換してね。」
「《60分は1時間》だから、
分を時間に、単位を大きくするから、数字は小さくよね。
だから、504分は、504÷60で、……8.4時間となるよね。」
「次に、《24時間=1日》だから、
時間を日に、単位を大きくするから、数字は小さくなるから、
8.4時間は、8.4÷24で、……《答えは0.35日》だね。」
「良くできたじゃないか。」
少し驚いた様子で、ヤン太の顔を見ながら、ビージェーは言いました。
Tea Break
日当たりによって、芽吹きの進み具合が異なるイチョウ並木(左右)
この様に、
《単位が大きくなるのか、小さくなるのかを考え、その結果、かけるのか、わるのかを判断します。》
…この一見簡単な考え方で、多くの生徒は、勘違いをしてしまいます。
でも、基本をマスターすれば、単位変換はさほど難しい問題ではありません。
良く理解していない子供には、
★《線分図などを使い、視覚的に理解できるよう指導》します。
そして、
★《整数での単位変換が、分数・小数にもあてはまる》ことを理解させましょう。
練習して、確実に単位変換できるようにすることが大切です。
クリックを、宜しくお願いします
クリックを、宜しくお願いします