ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

落ち着ける場所(終)

2011年07月06日 | 日記
親から相続なんて無いものと思い、ほなさんの
死亡時は、ポケットに500円玉一個だけあれば良
い。そして家族と親しい友人に手ぶらで来てもら
い見送ってもらえたら最高!と思ってきました。
高倉健で人気のあったCM「simple life」は憧
れでありますが、、、。

夫婦そろって、金銭で親に頼らない、他人に頼ら
ず、自分達でみなやろうとしてきました。
唯一のスポンサー「銀行」様だけは別、拝み倒し、
場合によっては、きちんと払うのですから、少し
ぐらい騙して?

すみません言葉が過ぎました、見てみぬふりをし
てもらう、いやいやこれもイカン、観てはいるが
担当が気付かなかった、というので30年以上やっ
てこれました。おかげ様で一度も遅れることなく
支払いさせてもらいました。

話が逸れました。金繰りのことになると、力が入
ってしまい、すみません。

実際に葬儀を出してみると、意外と必要になる経
費がありました。ポケットに500玉1個はよいとし
ても、棺もいりますし、体もよく焼いてもらわね
ばなりません。お金が足りないから、ほなさんは
レアで、なんてことになりますと、気持ち悪くて
誰も引き取ってくれませんからね。

後始末をしてもらう程度のお金はいりそうです。
simple lifeの実現は難しいものかもしれません。

昔、親が固定資産税が大変だとこぼしていたのを
想い出します。
所得税や消費税は、収入や使途に応じてかかりま
すが、住む家にかかる固定資産税は理不尽です。

大地主のようなお金持ちならいざしらず、小さな
マンションに入るのに、死亡保険金をアテしなけ
ればならない、ほなさんは、借家に戻ったほうが
いいのかもと、一瞬頭をよぎりましたが。

相続は、
「たいした財産があるわけでないから、少ない
 財産を分けて、出里を細らせるわけにいかな
 い。」
とひとりしかない姉は受け取りませんでした。
その旦那さん、義兄は田舎の旧家の9人兄弟で育っ
たから、跡取りが元気で頑張ってくれるのが一番
うれしい、と言ってくれたのが、ほなさん夫婦の
心に響きました。

姉夫婦の言葉は、なかなか言えることではありま
せん。もとから相続など一切無いものと考えてき
たほなさん夫婦でしたが、引き継ぐ者として、そ
の責任を重く感じました。

そういう訳で、父の残したモノ、ひとつづつ、丁
寧にその行く末を決めてきました。最後のひとつ
は、長年、家族で住んだ建物でした。
誰も住まない鉄筋コンクリート4階建、固定資産
税が高いのです。

先月壊すことができました。
これで、ほなさんは、肩の荷を降ろせます。
姉夫婦に報告しました。
「建物は無くなったけど、跡地だけはそのまま置
 いとくけん、前、通ったら見てよ。」

父の遺影に向かい、
「やっと終わったぞ。
 おまはんの息子は、周りに助けられて、よう頑
 張ったでよ。安心してな。」
と言いました。
夕陽に光る父の顔は、笑っているような、いない
ような、、、。

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