ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

いい出会いがしたい(終わり)

2017年08月20日 | 日記
「朝になれば離婚しよう。」

深夜、こう思って疲れた体を横にすると、昼間
の疲れから眠りこんだ日々を送った奥様は、た
くさんおられるようです。隣で寝ている夫はそ
んなこと知る由もありません。知らぬは夫ばか
りなり、ということでしょう。

明日こそは離婚をする、と頭に置きつつ眠れる
という神経は男性では考えらませんが、女性は
我慢強いというか、とにかく女性の胸の奥底は
みないほうが良いと、世の男どもにはいいたい
ですね。話せばわかる、というのは男女の仲で
は「半分真実、半分虚構」のように思います。

先のAさんがお気の毒な人生だったというのは
間違いなく、そして誰にも言えなかった胸の内
をはじめて晒したのでありましょうが、ここで
あえて弁護させてもらうならば、お亡くなりに
なった旦那さんの日々の悩みもわかるような気
がしました。

「計算あってお金無し」という言葉を聞きます。
儲かっているのに、現金が残らない、という現
象なんですが、普通に利益が出たから税金払わ
ないといけないレベルでは、逆にまだ税金分だ
け足りないことになります。経理や税金の仕組
みからそうなっているのですが、少し儲かった
からと煽てられた生活していると、すぐに万歳
するはめになります。

また、売上が伸びていると、さらに資金は要り
ます。ほんの少しづつの伸びなら、利益の中で
解消できますが、大きく伸びることが続くと資
金はとんでもなく必要になります。

Aさんの旦那さんは独立開業して頑張りました。
努力して売上を伸ばしました。売上は割賦販売
でしたから、ダブルパンチで資金不足が起きて
いたはずでした。お金が無いから商売をするの
ですが、お金が無いと商売が続けられなくなる
のです。よく分からない話ですが本当です。

旦那さんは、問屋さんに支払うはずのお金が足
りないので、泣く泣く姪御さんの貯めたお金に
手を出したのでしょう。
ほなさんにはそんな光景が浮かびました。

Aさんも、本当は、心の底では、奥さんとして
旦那さんのこと、わかっていたことでしょう。
でも、一度は心の底に溜まっていたものを吐き
出したかっただけ、でしょうね、きっと。

しかし、自分が死んだ後で、妻にそう言われた
としたら、世の中の夫どもは、全員気絶してし
まいそうです。もう一度生き返って、説明しに
くるかもしれませんが、棺桶に入った時点で、
妻から、
「もう出てくるんじゃないよ。私を呼びにくる
 んじゃないよ。」
ときつく言われるでしょうから、ほなさんのよ
うな夫は、三途の川の渡し船のあたりでウロウ
ロばかりすることでしょう。

(お盆ですから)あーあ、合掌。






いい出会いがしたい(9)

2017年08月13日 | 日記
Aさんは誰にも言えなかった過去を、ほなさんに2時間
かかって、ぶちまけるように話しました。
そしてこんな人生を送ることになったと、夫を恨んで
いました。

ほなさんはこの2時間正座した足を崩さず、ずっと話
を聞きました。そして、
「女の人って、大変だなぁ。」
と思いました。こんなことを旦那が死んだあとも考え
て生きていくのか、、、、。

幼いころは連れ子だからと虐められ、実の母からも庇
われず、結婚生活では、夫から服の一枚プレゼントさ
れたこともなく、夫の両親や家族の面倒をみて、借金
の返済、終わった時には、すらりとした身長も腰が曲が
るという、80歳がすぐそこまで来ていました。

せめてこんな旦那でなかったら、もっと楽な人生を送
れたことでしょう。
こんな苦労があるとわかっていたら、結婚なんかしな
かったのに。
若いころ夢見た真逆の日々を送る人生だったなんて、
私の人生はいったい何だったのか、

Aさんは誰にも言えなかったのでしょう。悲しい身の
上話を、怒りをこめて語りました。

離婚したかった、、、
何度も考えたそうですが、女ひとりで障がいを持つ子
を育て自立していくことはできなんだ、と言いました。

ほなさんの斜め後ろにある小さな仏壇には、旦那さん
の位牌がおかれていました。形ばかりのお供え物が、
今も質素な生活であることを物語っています。