ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

初遠征(17 EAST 3番ホール)

2007年03月18日 | 日記
まっすぐ飛んだボールは、失速せず対岸へ届き、白いOB杭
のすぐ上のラフに入った。崖が柔らかい土だったのだろう。
跳ね返ることなく、ラフの草にしがみいついているみたい
だ。150ヤード離れていても、白く光って微動だにしな
い必死の様が伺えた。

これは早く行って助けねば、とみなが打ち終わるのをまって
慌てて走った。他のメンバーは、フェアウエイの先の方へ
ボールを運んでいた。

フェアウエイからボールのあるところまで降りる。頭がク
ラクラッとする。ここの谷は、まっすぐに切り立ち、さき
は思いのほか深く大きかった。昨日、犬山城の天守閣で
半分腰を抜かしかけたことを思い出す。それに比べると
ここはなおのこと怖い。犬山城は手をもつところもあった
し、ましてや床があった。ここはすべり落ちそうな斜面で
なおかつ、ここでクラブを振らねばならないのだ。クラブ
を振ったら、その勢いでほなさんは谷底に落ちそうだ。

自分が高所恐怖症であることを、日々忘れてきた。高いと
ころで足ががくがくすることも、熱さ過ぎればなんとかで
直面しないことには気付かないのだ。今、火事場のくそ力
でここまでやってきたら、足元から力は抜けてゆき、斜面
にしがみつき、動けない自分がいた。とてもクラブなんか
振れない、どうしよう。

ゴルフにきて死ぬのはイヤだ。必死で考えた。
立ってスゥイングはできないから、斜面に寝そべったまま
、短く持ったクラブのヘッドをボールに当ててみよう。飛
ばなくとも、少しでもフェアウエイに昇れば幸いだ。

そう思ってボールに当てたら、芯を打ったのか、フェアウ
エイまで戻った。よかった、ヨガッタ~。
他の人は、
「あれ、あんなところで寝転んで、ほなさんは何をしよん
かいな」
と見ていた。でも、頭の中を活発に動く想像力は、もうす
でに三度も斜面から滑り落ち、奈落の谷底へ行く光景をみ
せてくれていた。そのたびに、ほなさんは叫び声をあげて
いたのだった。
「た、たすけてくれ~」

NARASETUさんが、フェアウエイの先から、こっちの方角へ
打って来いと言っている。
パー5のロングコースは、上りきったフェアウエイの先が
見えなくなっていた。だから、NARASETUさんは、尾根の部
分に立ち、グリーンはこっちだと案内していたのだ。

ほうほうのていでクラブを出し、打とうとすると、
「もうあまり距離がないから、アイアンで十分だデヨー」
とNARASETUさんが大きな声でいう。今日はキャディさんの
役目までしてくれ、大いに助かった。アドバイスがなかっ
たら、そうとう叩いたことは間違いない。
このアドバイスというのは、ルール上、判定が難しいもの
だから、実際には、ほなさんはペナルティを払うべきなの
かもしれない。

このホールは、他の人たちが、どんなショットで、どこへ
ボールを落としたのか、じぶんのことでいっぱいで、まっ
たく気がつかなかった。尾根を登りきり、グリーン真近に
なって、意外と良いところにつけていた。尾根の向こうは
右に大きく曲がり、急な下り傾斜になっていた。

テーラーさんは、打ったボールが判らず、コースアウトし
て隣のコースから見つかった。tomomiさんのボールは行方
不明。諦めかけた時、グリーンオーバーのカート道から発
見され、事なきをえた。カラーボールだったことがよかっ
た。

このホールは、なにもわからないうちに、グリーンを降り
た。どんなパットだったか覚えていないが、このホールは、
とにかく終わってよかった。
スコアなんていってられない。死ななくてよかったと思っ
た3番ホールだ。


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2 コメント

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このホールは... (ライオンウッズのドラえもん)
2007-03-20 15:14:15
大変楽しく読ませて頂いています
何度も高富GCには行ってますが、本当にこのホールには手を焼きますね
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ドラえもんさんへ (ほなさん)
2007-03-28 09:34:11
よんでくださってありがとうございます。
このホール、これであっていたでしょうか?
無事生還でき、死ななくて良かったと思いました。
次の機会がありましたら、ドラえもんさんとラウンドしたいです。ヨロシクお願いします。
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