ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

初遠征(9 大人の言い訳)

2007年03月02日 | 日記
2番ホールはショートホール(パー3)だった。
178ヤードの距離というのは長い。これが14
0ぐらいならアイアンがうまく当たれば1オンと
いうのも期待できるが、ほなさんの腕では絶対に
のらない。
 
 さらにグリーン手前の左右に、グリーンに乗せ
まいとプレッシャーをかけるガードバンカーがあ
る。右奥にもかなり大きいのがある。これも乗せ
られない理由だ。

 ほなさんに乗せられない理由を言わせたら、い
くつでも挙げられる。できない理由を見つけるの
は、これは昔からの特技だ。どうしてもなければ、
今日という日は、先祖の供養で乗せてはいけない
ことになっているとでも言うことにしている。
 なんだそりゃ?とお決まりの突っ込みを入れて
くださった方もあるだろう。でもその言い訳を、
大人はいちいち検証してはならない。それは大人
のエチケット違反である。

 かつて私たちは「あしたという日は明るい日と
かくのね」と絵描き歌の文句のような詩を、まじ
めくさって歌ったではないか。字の書き方の詩を
読んで、その時は感じ入ったのである。冷静に「
それがどうした!」と合いの手をいれても、どう
にもならないのだ。

 ゴルフの予約を入れてあるのに、スタート時に
「女房が病気で行けなくなった」という友人の言
い訳は、もっともらしく聞いておこう。「あれ?
あいつの女房に昨晩あったけど、ピンピンしてた
よ」と事実を述べてもしかたがないのだ。それよ
りか、いざとなったら私たちもその言い訳を使わ
せてもらおう。そのためには、もっともらしく「
彼も大変だなぁ、妻が病気じゃあ」と言っておく
のが、大人というもんだろうと、最近思うように
なった。

 あ、さて何番で打とうか思案したが、ほなさん
がオナーなので、とりあえずユーティリティの5
番で打った。これだと向かい風を考慮しても、前
のバンカーを越えると期待したからだ。ところが
球のうわっつらを叩いたのだろう、トップした。
顔が起きるのが早い、と誰かが言った。

 球は手前のバンカーめがけつっこんでいく。と
ころが、ここでも奇跡が起きた。バンカーの端で
バウンドするや、グリーンを通り越し、奥のラフ
へ転がり込んだのだ。「どうしたのこれ?またラ
ッキーですわ」とほなさんは言い、こんなことあ
っていいの?と笑顔がにじみ出る。まわりのみな
さんは、「こいつはツキだけでゴルフをしよる。」
と思ったことだろう。反論できないが、嬉しい。

 みんなの中ではNARASETUさんが一番近いところ
に落ちたようだ。グリーンまで行ってみると、傾
斜がたいへんキツク、上につけると下まで転げそ
うだった。Tomomi丼さんはグリーンへの寄せを失
敗し、かなり上につけ、また下へ戻ってしまい、
6打となってしまった。テーラーさんはカップへ
20cmぐらいのをはずし5打。ほなさんはピンへ
の寄せがうまくいき、2オン2パット、NARASETU
さんと分けた。

 もうすでに汗をかき、体は十分に温まっていた。
冬というのに、4月の気候だった。体が動き出す
と、ショットが乱れる。グリーンが乾きはじめ、
ボールは走り出す。
ほなさんは2回連続のラッキーさに気分が高揚
し、そういう現状に気付かないでいた。
ほなさんの異常なラッキーもここまでか。

次のホールからはどうなることだろう。テーラー
さんに差し入れしていただいた飲み物を、ぐいっ
と飲み込んだ。

どんなホールが待ち受けているのだろうか。
NARASETUさん運転のカートは、山道をスピードを
増し、音を立てて走る。
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