5月18日は生誕150周年記念日でした
1916(大正5年)年から田辺・中屋敷の邸に住み
博物学、民俗学、植物学などの研究に励み
多くの分野で近代日本の先駆けとなった
庭内には大きな楠の木、みかんの木、顕花植物など多数あり、
その中に柿の生木から新種の粘菌を発見、
その庭は粘菌採取の貴重な場所だった
熊楠没後、長女 文江さんが書物、文献、標本などを保全
その後 田辺市に寄贈され2006(平成18年)年に熊楠存命時の姿に復元された
<熊楠邸正面門>
<書斎>
<楠の木>
自分の名にちなんだ自邸の大きな楠の木を大事にしていた
<柿の木>
粘菌は朽ち木に生息するが、邸内の柿の生木に粘菌(変形菌)を発見
新種の粘菌「ミナカテラ・ロンギフィラ」と命名
<安藤みかんの木>
田辺・上屋敷の旧藩士 安藤冶兵衛の邸内の大きなみかん「安藤みかん」が枯れてしまった為、
熊楠邸にあった同種のみかんの木(二番目に大きい)が天然記念物に指定された
熊楠はそのみかん汁を愛飲していた
<センダン(栴檀)>
フジの花に似たきれいな花を咲かす
1929(昭和4年)年に昭和天皇が南紀を訪れた時に熊楠が神島にお向かいえして、
御召艦で自生しているセンダンを熊楠がご進講した
神島は田辺市にある無人島
照葉樹林に神が住まうと信じられ、古くから神の島として崇められており
生物学上貴重な植物が繁茂し熊楠が保存運動に努め天然記念物に指定されている
なお、5月18日に墓所がある田辺市の高山寺で名誉市民称号授与の報告会が開催されました
たまたま南方熊楠顕彰館(無料)と旧邸(有料)を訪れると
生誕記念日を祝い観覧料300円が無償でした
顕彰館に保存されている資料は2万5千点もあり、
まだ1割程度しか解明されていないそうです
南方熊楠に興味のある方は生誕150周年記念にあたる今年がチャンスです
田辺の南方熊楠顕彰館と旧邸、熊楠記念館新館(白浜町)を見学
お帰りに
熊楠の生家の酒造会社「世界一統」の
「南方熊楠生誕150年記念酒・純米 南方」で熊楠談義をして下さい