伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

学習発表会・文化祭

2016年10月22日 | 学校教育
 文化の秋。市内各地で学習発表会や文化祭が開かれているようです。

 今日は入遠野小学校の学習発表会と上遠野中学校の文化祭「紅葉祭」に招かれて、日頃の学習の成果を拝見してきました。

 2つの会場を周るために全部を拝見することはできないのですが、入遠野小では5年生のマット運動などを披露する「イリンピック2016」と1年生と2年生による「泣いた赤鬼」の劇を拝見してきました。



 4月の入学式で、椅子に座って床に届かない足をプラプラしていた子どもたちが、しっかりとセリフも覚えて演技する姿を見ると、その成長ぶりに舌をまくのは毎年のことです。

 今年は加えて泣かされました。



 物語は、人間と仲良くなりたい赤鬼が、親友の青鬼のはからいでうった芝居が功を奏して人間と友達になり、青鬼は芝居がばれて赤鬼から人間が離れると困ると考え、赤鬼の前から姿を隠すという深い友情を描いた作品。深い友情と深い思いやり、そして別離が涙をさそう作品です。ここまでが通常の「泣いた赤鬼」ですが、この劇ではその後も描いていました。旅に出た赤鬼が青鬼を探し出し、人間に芝居をうったことを正直に告白して青鬼ともども人間に受け入れられるという、再会の喜びも描いて終わる作品となっています。

 子どもたちが紡ぐストーリーを聴いているうちに、不覚にも涙が溢れてしまって困りました。

 考えてみれば、昔々NHK教育のチャンネルだったと思いますが、「泣いた赤鬼」のテレビ劇を見たことがあります。ごくごくシンプルなセットで、登場してくるのは赤鬼と青鬼の2人だけ。無言劇で、仕草と表情、そしてテロップだけで物語がすすむ。そんな番組でしたが、赤鬼のために身を引く青鬼の友情と思いやりに涙がこぼれたのを覚えています。テレビで泣いた初めての体験だったと記憶しています。

 人間、年を重ねてくると感情をつかさどり制御する前頭葉の機能が低下して、涙もろくなったり、笑い上戸になったり、また、恥ずかしいという感情が低下するために思いついたギャグをところ構わず連発するようになる・・いわゆるオヤジギャグですが・・といいます。

 でも今日の涙は年を重ねたせいではなく、「泣いた赤鬼」の世界を子どもたちが劇を通じてしっかり伝えてくれ、その世界観に刺激された結果だと思います。子どもたちが学習の成果をしっかりと見せてくれたというわけです。

 3年生、4年生、6年生のみなさんの演目も見たかったのですが、休憩が入ったタイミングで入遠野小を辞して上遠野中に向かいました。

 到着すると総合的学習の時間を使っての職場体験や高校に関する調査内容の発表、国語弁論と英語弁論、生徒会サミットに関する報告などが行われていました。



 国語弁論では「今、思うこと」だったかな、そんな題をつけて、犯罪が発生する背景には人間関係の希薄さがあるととらえ、人間関係を取り戻すために「おはよう」「こんにちは」「ありがとう」などのあいさつも大切にしなければならないと訴える内容で、感心して聴いていました。

 英語弁論のお話は、手紙の配達を心待ちにするガマ君に仲の良いカエル君が手紙を書いてカタツムリ君に配達を頼んだので待っていたのだけれど、配達されないためカエルくんは「ガマ君と親友で良かった」と書いたとガマ君に口頭で伝え、手紙は4日後にやっと到着したという内容。たわいないお話ですけど、英語で話しているというだけで畏敬と尊敬の念を持ってしまいます。

 そして学年対抗の合唱コンクール。



 たまにあるパートががんばりすぎちゃって調和が乱れ、元気なだけの合唱になってしまうようなことも見られますが、今日の生徒たちにはそんなこともなく、わりと上手にまとめていたように思います。コンクールの結果は聴いてこなかったので分からないのですが、1年生は調和はとれていたけどおとなしかったという感があるし、2年生は合唱に少し乱れた部分が見られたし、3年生は合唱をわりとまとめていたように思うので、優勝は3年生かな・・。

 両校とも、仲良く学んでいることが伝わってきた発表会でした。


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