ニーズに合わせたルート配信サービス「インターナビ・ルート」を発表 (ニュースリリース)
ホンダ、サーバー連携で最適ルートを計算する新サービス
もう数ヶ月も前の話になるが、ホンダは8月28日「インターナビ・ルート」というサービスを発表した。これは「高性能なセンターサーバー側で計算したルートを通信によりカーナビに配信するサービス」だ。
今回のサービスでは、
・省燃費ルート
・ETC割引(ETC割引を最大限に利用できる)
・シーニックルート(天気・時間・季節を考慮した、お薦めドライブコース)
を実現する。
個人的にはシーニックルートというのがおもしろそうだと感じた。まぁ、ドライブコースのお薦めまでカーナビに押しつけられるの?と思われる方もいるかもしれないが・・・
注目は、サーバ側でルートを計算する点だ。そんなことはケータイナビなら当たり前だ。ケータイナビは基本的にケータイそのものはただのインターフェース装置で、端末側に情報も無いし、演算能力も低い。この条件でルート検索を行うとすれば、サーバ側で行う方が正確な結果が得られる。
これに対して高性能なカーナビであるほどカーナビの持つデータ量が豊富になり、また演算能力も高くなると考えられるので、カーナビ側でルート検索をすることに全く問題はない。それが、これまでのカーナビだった。
しかし、カーナビ側で充分ルート検索できるのに、わざわざサーバ側で検索をさせた。サーバ側には(カーナビと比べれば)無尽蔵に蓄積されたデータがあり、さらにリアルタイムに情報が入ってくる。その上にいろいろな検索アルゴリズムを使い柔軟なルート検索ができそうだ。その点が興味を引く。
その結果が今回、燃費考慮やETC割引考慮、シーニックルートだったりした訳だ。
また、例えばエアーナビの場合、現在地点を中心に限られた範囲の渋滞情報しか取得できない。従って、プローブ情報を含む渋滞考慮のルート検索ができると言っても、考慮ができるのは自分を中心とした限られた地域のみ(以前調べたときには30km四方ほど)で、それ以外は考慮されない訳だ。これは、リアルタイムで全国の渋滞情報を取得し続けるというのが非現実的だからなのだろう。
しかしこれがサーバでルート検索を行うとなれば、リアルタイムの全国の渋滞情報をベースにルート検索を行うことができるようになる。また、最新の渋滞情報から導き出した渋滞予測を使う、なども考えられる。
シーニックルートの検索も同様で、天気や季節といったリアルタイムな情報からルートを検索する機能となる。
ルート検索はカーナビシステムにおける重要な機能の1つであり、これが通信機能によって、リアルタイム性・柔軟性を増すということであれば、おもしろそうなことになりそうだ。