晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 いび郡の地名(1) 10/29 

2011-10-29 | 雨読

2011.10.29(土) 晴

 私の持っている地名に関する書物の中で好きな本が二冊あり、一冊は「とちぎの地名を探る」塙静夫著(2010.9.7、8雨読参照)であり、もう一冊が本書です。両方とも地名探究の姿勢が真摯で、方向は違っても著者編者に明確なポリシーがあることがその理由です。前者は地名を防災に活かそうという意志であり、後者は子供たちに郷土愛を高めようという意志です。
 「いび郡の地名」揖斐郡教育会編集発行 昭和63年1月発行 定価無し 購入価1,800円
 本書は大津の古本屋さんに通って買い求めたものです。基本的に1,000円超の本は買わないことにしていますが、私が本を発行するとしたらこういう本にしたいと思わせるもので、3回通ってやっと購入したものです。P1000156 
 揖斐郡教育会とは岐阜県揖斐郡(いびぐん)の揖斐川町、大野町、池田町の三町の自治体や教育関係者の役員等が主体となって、郡内の小中学校の教育に関する事業を行っている団体のようです。なお、発行当時は揖斐郡は三町六村で構成されていました。
 会の事業として、故郷を見直そう、故郷を愛そうという目的で、ふるさと教育シリーズ、「揖斐川」「道」を発行してこられ、第三集として「いび郡の地名」が発行されたのです。従って一般的な書物とは違い、小学校高学年以上を対象とした教育書といってよいでしょう。
 揖斐郡は岐阜県の西端にあり、滋賀県と接しています。井塚政義氏「和鉄の文化」で言うところの伊吹《ねう》地帯(伊吹山を中心とした産鉄地帯)に属し、古代の金工地帯であります。このことが本書を求める一つの理由でもありました。
 歴史や民俗の書物を多く読んでいると、古代の文化について、金属を重視する見方と農耕を重視しする見方があることに気付きます。地名などを扱うものも同様です。金属派の中には何でもかんでも金属に関係づけるひともあったり、逆にアンチ金属派は大金工地帯を扱っていても完全に金工地名を無視したりする人もあります。このことは従前からあらゆる機会に紹介してきました。
 さて本書は、古代の大金工地帯を扱う地名の本が、云ってみれば専門家でない方々によって編集されているのです。一体どのような内容になっているのか、これほどわくわくして開いた本は近年にないことです。つづく

【作業日誌 10/29】
タマネギ植えつけ50本
倉庫、ガーデンシェッド整理

今日のじょん:3本目のキヌガサダケが開いた。初回のものより小さく鉛筆ぐらいの太さだ。残る壺は3個どうなるかなあ。じょんも嗅ぎまわっているが、別のものらしいP1000127P1000151

グラバの先に着いているのは壺の破片。

コメント
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