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「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「星のカービィ ~夢の泉の物語~」 レビュー (ファミコンソフト)

2011-12-30 18:38:47 | ファミコンレビュー
シリーズが続く任天堂の看板アクションゲーム(シリーズとしてはゲームボーイ版からの第2作品目)
横スクロールアクション
任天堂から発売
HAL研究所が製作
1993年3月23日発売

お話としては

 『プププランド』の住人が突如、夢を見なくなる現象に見舞われた。
 『プププランド』には『夢の泉』という場所があって
 そこにある『スターロッド』により良い夢を作り出していた。
 その『スターロッド』を『デデデ大王』がバラバラにして仲間に渡してしまったということで
 みんなが夢を見られなくなってしまったのである。
 『カービィ』はみんなの夢と自分のお昼寝タイムを取り戻すため、冒険の旅を始めたのであった。

ゲームの特徴としては

 『カービィ』に「コピー」という能力が今作から導入された。
 特定の敵を飲み込むことで相手の能力を使う事が出来るというものだ。
 これによりさらに遊び方に幅が広がった。

操作方法

 左右キー:歩行
 左右キー素早く2度押し:走る
 上:飛ぶ(飛んでいる時、上以外にAボタンを押しても上昇する)
 下:しゃがむ
 下+A:スライディング
 Aボタン:ジャンプ(ジャンプ中上ボタンでも飛べる)
 Bボタン:雑魚や倒した中ボスを吸い込む(吸い込めない雑魚もいる)
 セレクトボタン:現在所持しているコピー能力を解除する(能力を持ってないのなら意味はない)


[吸い込み時]

 下:吸い込んでいるものを飲みこむ。相手にコピー能力があればそれを取り込む。
 (敵に能力があるのなら頬張っている時に体が光る)
 Aボタン:ジャンプ
 Bボタン:吐き出す


[水中時]

 上下左右キー:その方向に移動
 Bボタン:水鉄砲を噴きだす。
 Aボタン:上昇


[水中時頬張ったら]

 左右キー:その方向に移動
 Bボタン:吐き出す
 Aボタン:上昇(かなりゆっくり)
水中時は飲みこみ不可


点数は100点

良い点
・背景の綺麗さ
・カービィの表情豊かで豊富な動き
・コピー能力の多さ
・セーブデータの消えにくさ(笑)

悪い点
・Bボタンの反応が遅い
・被ダメージ時のコピー消失

良い点の解説
・背景の綺麗さ

 色彩豊かでファミコン画質で美しいとすら思える。
 世界観に合った柔らかく温かさがゲーム世界に引き込んでくれる。


・カービィの表情豊かで豊富な動き

 ファミコン末期ということもあって非常に完成度が高い。
 ステージ最初のデモ画面、被ダメージの動き、ステージ中の演出、ステージクリア後のダンスなど
 プレイしてなくても見ていて飽きない工夫がされている。
 プレイを眺めているだけでも楽しい。
 1人用しかないが、2人以上でプレイする際はステージ毎に交互にプレイして、
 相方を見守るなんてプレイでもいいかもしれない。
 半端なスーパーファミコンなゲームよりも色は少ないがよく動く。
 ゲームオーバー時コンテニューかエンドかの選択でさえコンテニューするつもりでも
 カービィの動きが見たいからと1度はエンドを選びたくなるほど。
  (勝手にセーブされるので簡単に再開出来てプレイ続行に問題なし
   但し『エキストラモード』ではダメだが)


・コピー能力の多さ

 敵を飲み込むことで相手の能力をコピーすることが出来る(出来ないの敵もいる)。
 1発技含めて全24種もある。ひとつの能力に絞って攻略していくのもまた楽しい。


・セーブデータの消えにくさ(笑)
 スーパーファミコンで「 星のカービィ ~スーパーデラックス~」というのが出る。
 これで良くネタにされるが

 0% 0% 0%

 である。
 3箇所にセーブ出来て、ゲームの進行状態がパーセンテージで表示されるので3つの「0%」は全データが消えたことを意味する。
 そんな現象が非常に起こりやすい為に、プレイした人はネタとして記憶に深く刻まれたのだろう。
 ちなみに自分のカセットは何故か消えにくくそれほど印象には残っていないが友人に貸して消えた事がある。
 その友人は顔面蒼白したことだろうにな~

 それはさておき、「夢の泉の物語」に関しては

 はじめから
 はじめから
 はじめから

 にはなりにくい。(横ではなく縦表記)
 自分の持っている中古で買った本ソフトでさえ消えずに残っているのだから驚異的という他ない。

 まぁ、「スーパーデラックス」の方が消え易過ぎなのだが


悪い点の解説

・Bボタンの反応がやや遅い
 速い敵に対して咄嗟の攻撃が間に合わないのが結構あった。
 ちとイラッと来る所ではある。


・被ダメージ時のコピー消失

 コピー能力を所持している時に敵に当たると能力を必ず失うのだ。
 星となってカービィから離れてしまう。
 その星を再び吸い込んで飲みこめば能力復活となるが地形により吸い込めなくなるような事は発生する。
 せめて2~3回許容するぐらいの余裕は欲しかった。
 そうしれば能力縛りプレイなんて事も簡単に出来たんだけどなぁ…惜しい。



「星のカービィ」すごくメルヘンチックで素敵な感じがして好き。
ファミコンのゲームのあらすじって大体
「魔王が蘇って世界が破滅する」とか
「地球や惑星○○が敵により侵略された為に××が戦闘機またはロボットを使って敵に挑む」みたいなストーリーが多い。
別にそれが悪いとは言わないが
ゲームの内容と舞台設定やあらすじとかけ離れたものが多くネットで調べて

「え?そんなお話だったの?全然感じさせなかったなぁ~」

というのが多い。
そんな中でこの「星のカービィ」はほんわかしていてゲームの雰囲気にうまく調和している。
タイトル画面で放っておくとあらすじが1枚絵が切り替わりつつ表示される。
まるで絵本を読んでいるようでそれを見ていて非常にワクワクしていた。

ミニゲームなんかもなかなか凝ったつくりをしていた。

・「早打ちカービィ」
 シンプル極まりないのに緊張感半端ない(笑)
(「FIRE!!」と表示された瞬間に、ボタンを押すという反射神経を競うゲーム)

・「たまごきゃっちゃ」
 思わずキチンと座りなおしてプレイしたりしてプレイする。
(「デデデ大王」が大量の卵と爆弾を高速で放り投げて来るのを
 卵をAorBボタンを押す事で口を開けるのでキャッチし
 爆弾だったら指を離して口を閉じてどれだけ卵をキャッチするかを競う。
 キャッチというか食べているが…)

・「クレーンフィーバー」は…特に…
(ボタンを押す事でクレーンが移動する。
 それによって小さいカービィ人形か大きいカービィ人形を取れるか否かというもの。
 小さい方は1UP
 大きい方は2UP。勿論、大きいので取りづらい)

wikiで見て知ったことだが、星のカービィは
1~6面のエリア名は頭文字が2つ続いている。

 レベル1:VEGETABLE VALLEY
 レベル2:ICECREAM ISLAND
 レベル3:BUTTER BUIDING
 レベル4:GRAPE GAERDEN
 レベル5:YOGURT YARD
 レベル6:ORANGE OCEAN
 レベル7:RAINBOW RESORT

それとステージ名頭文字をつなげるとVIBGYOR。
英語で虹の色を覚えるための単語らしい。
この命名の仕方は他作品にも見られるとの事。


攻略本買って、製作者の話を読んでみたら凄い人たちが作っていたんだなって思っていたわ。
「桜井政博」氏、「清水隆雄」氏、「岩田聡」氏、「斎藤崇」氏、「菅浩秋」氏、「宮本茂」氏
今でも名を見たことがある方もいるだろう。
インタビューからそれにものすごくいろいろと試してみようという所がうかがえた。
当然だがゲームの操作について熟知しているようだし
そして何よりゲームを作るのを楽しんでいる。また愛してるというのが読んでいて分かった。
だからこその良作になったんだなって実感できる。
納得の出来!


個人的に言わせてもらえばこのゲームを1人用としてプレイして

「このゲーム、つまんねー」

という人がいたとしたら私は間違いなくこういう。

「このゲームがつまらん?
 なら、ファミコンの全ての横スクロールアクションはやめたら?」

と…
面白いつまらないの認識は人それぞれ異なるので決して悪いとは思わん。
だが、この「星のカービィ ~夢の泉の物語~」がつまらんと言うのなら
恐らく他のファミコンの横スクロールのアクションは楽しめないんじゃないと思えるのだ。
それだけこのゲームは面白い。素晴らしい!

ここからがネタバレ






















『メタナイト』初参戦作品である。
6面のボスで突如登場。

「剣を取れ」

からの一騎打ちはここからである。
倒すと仮面が割れて青い『カービィ』似のキャラが現れて去っていく。
何やら意味深である。
『メタナイト』の設定は色々とこの時からあったかもしれないがあまり掘り下げると
『スターロッド』等の本筋から外れるから敢えて描かなかったのかもしれない。


7面ボスで事の発端でもある『デデデ大王』
『スターロッド』を1本にした『カービィ』が『夢の泉』に向かおうとするのを足を引っ張って引き留めようとする。
振り返る『カービィ』に対し

「私は何もしてませんよ!」

とばかりに首を振る『デデデ大王』
しつこく止めようとする『デデデ大王』を『カービィ』は吹っ飛ばし
『夢の泉』の台座に『スターロッド』を差し込むと地震と共に黒い塊みたいなものが発生する。
『ナイトメア』である

その『ナイトメア』が復活したのを見て
『デデデ大王』は『カービィ』を『スターロッド』ごと吸い込んで『ナイトメア』に向けて吐き出す。
なかなか酷いね(笑)。
お前も何かしら援護しろよ。


「あ~あ…俺がせっかく復活阻止してやったのに、
 お前のせいでナイトメア復活したわ。
 だから責任取って倒してこい!!」

ってな感じなんだろうか?
「デデデ大王」はキチンと物事を説明すれば良かったのに…
(『プププランド』的に『カービィ』含めて理屈を理解できるキャラはいるのだろうか?)

『ナイトメア』戦の最初はシューティングのボス戦
延々と弾を連射していられるのでなかなか楽しい。
ただ、時間制限があるのであんまりチンタラやっていると強制死亡となる。

2戦目はアクション。
星は連射可能でジャンプ時は体が回転させロッドも当たり判定となる。
時間制限はないのでゆっくり戦って問題ない。

エンディングは『スターロット』を『夢の泉』に差した後に星が広がる演出は綺麗。
最後の去り際の『カービィ』が手を振るところとか実にカワイイ。





ゲームに関しては7面のラストのアクションステージの演出はニクい!
突然、背景がモノクロ調になってしまって

「なんだこれは?」

と思うんだけど
(操作するカービィには色がついている)
しかもステージの曲調はゲームボーイっぽくなっている。
ゲームボーイ版をプレイした人は感動したのではなかろうか?
(髭人はゲームボーイ版を軽く触った程度だったが「オッ!?」と驚いた。)

ゲームとして面白いどころか
あちこちで演出なども非常に凝っている名作である。
ファミコン好きなら比較的手に入れられやすいので是非とも手に取って遊んでもらいたいゲームである。



PS)さて2011年最後のゲームレビューということでそれに相応しい名作を挙げました。

PS)来年もゲームレビューは続きます。皆さん良いお年を!



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4 コメント

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Unknown (Dotama)
2013-04-12 04:28:22
最近始めました。

カービィのアクションが すごくたくさん作られてて
すごいなぁ、と思いました。

今作は まったり楽しみながら
プレイしていきたいと思います!
返信する
ピンクの悪魔 (髭人)
2013-04-12 19:21:01
Dotama殿
コメントありがとうございます!

ファミコン末期に作られた名作中の名作。
丁寧に作られていて見ているだけでも楽しい。
気がむいたらまたプレイしたくなる作品。
心ゆくまで楽しんで下さいマシ~
返信する
うーん (KEN)
2015-10-10 02:43:37

少し前まで、SFCのスーパーDXをやってたからか、あまり面白いと思いませんでした。

何より、カービィが弱い。
Bボタンの反応が悪い、ということがよく分かりました。
コピー技(ソードなど)を出そうとしてBボタンを押すんですが、なぜか出ないことが…。
なんか反応が悪いです。
あと空中から落下した際に勝手に発動する、ヘッドプレス?みたいな技がとても邪魔でした。
それと、空を飛ぶコマンドが十字キーの上なんで、たまに勝手に飛んでしまうのも困りました。

期待して買ったんですが、タルるートくんの方が面白かったです…。
返信する
スーパーデラックスよりも… (髭人)
2015-10-10 20:17:30
KEN殿
コメントさんきゅーです。

そりゃ、スーパーデラックスがこのゲームの進化系なのですから先祖返りすれば面白く感じられないのはやむを得ません。

私はドラクエ2からプレイし始めて6の後で1をプレイしたんですが
「これからドラクエが始まったんだよなぁ。へぇ~2以降とここら辺が違うのか…」
と、次作品などと比較してばかりでゲームの面白さを純粋にプレイすることが出来なかったのが残念でなりません。

ですから、この「星の泉の物語」をファミコンの進化と共に遊ぶことが出来た私は幸せというものです。

私としてはスーパーデラックスをプレイした初期ではB連打で飛行する事の方に戸惑いました。(苦笑)
今では慣れましたし両方、神ゲーだと思いっています。
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