髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「魁!!男塾 ~疾風一号生~」 レビュー (ファミコン)

2012-12-06 19:25:00 | ファミコンレビュー
「宮下 あきら」氏の原作の「魁!!男塾」のファミコン版
アクションゲーム
トーセが開発
バンダイから発売
1989年3月3日発売 

特徴
初めは「桃」「富樫」「虎丸」「J」のメンバーが使用可能。
途中で変更も可能。

アクションステージを越えたのちにボス戦というステージ構成

ステージ中に「応援」する事によって体力回復が可能。

ステージの通り方によっては
「伊達」「雷電」「月光」「飛燕」を追加で仲間に出来る。


点数15点

良い点
・キャラがデカイ

悪い点
・キャラゲーとしてダメ
・酷い仕様(複数)


良い点の解説
・キャラがデカイ
それぐらいしかいい点はない。
だけど、ゲームなんだからそんなのはいいから面白くしてくれ。

悪い点の解説
・キャラゲーとしてダメ
死にかけるとろうそくの火が弱まるという演出が入ったり
体力回復にはエールを送るという原作再現の演出がされている。
が、キャラゲーとしての演出はそこまででであり、後は適当である。
例えばまず
このゲームはアクションステージとボスとの対戦ステージがあるが
アクションステージでは全キャラ容姿が共通である。
歩く速度や攻撃力などが違うけども、そこは大事だろ。
次に、味方キャラ達の台詞。それと敵キャラ達の台詞はキャラが違っても共通。
だからキャラの性格崩壊も起こしている。
それに3号生との戦いの途中で何故か敵として「関東豪学連」のメンバーが出て来て
その次の面で戦ったキャラをある条件を満たすと味方に加わったりとかね。

・酷い仕様
いくつもあるので1個ずつ記していこう。

①攻撃面
 まず敵の攻撃の出が速く、こちらは遅いように思える(感覚的に)。
 同じタイミングぐらいでパンチ繰り出してもダメージを受ける。
 非常に腹立たしい。
 それにパンチやキックの当たり判定は先端部分にしかなく
 敵に懐に入られるとダメージを与えられない。
 敵はダウンすると直後、無敵時間が発生するのに
 こっちはダウン直後ダメージを受ける。
 その為起き攻めに遭いやすい。
 特に体当たりでダメージを与えてくる敵が真上にいると連続ダメージを食らう。
 ノックバック中は操作不能なのでイライラすることうけあいである。

②システム面
 死にかけるとろうそくの火が弱まる演出と書いたが
 これ規定の体力になると毎回発生するのだ。
 ゲームを止めて

 田沢「○○の火が弱まった!」

 などと言うからテンポが悪くなり非常にイライラする。
 1回でいいだろボケが!!
 ボス戦時も規定体力になると

 キャラ「○○。もういい!かわれー!」

 などと言ってゲームが止まる。非常に鬱陶しい。
 男塾の作中では途中交代はなかっただろ?
 それにそんな事を申し出たら

 「劣勢に立たされているからって交代しろだと!?
  そんな事をするぐらいなら死んだほうがマシだ」

 っていうのが男塾の連中だろうが。

③レベル
 このゲーム、レベルが存在し、雑魚敵を倒していると攻撃力や防御力が上がる。
 が、その面をクリアすると次ステージにはレベル1に戻される意味不明仕様。
 単にレベルが上がったあとのゲームバランスを考慮するのが
 面倒だったという手抜き感が漂う。

④キャラ
 ゲームでは性能差がキャラの個性となっている。
 だから、歩行速度が遅い「冨樫」や「虎丸」はボス戦時、劇中と同じように

 「お前らは実況してろ」

 という状況に陥る。(笑)
 だから、メインで使うのは「桃」か「J」
 他には原作では軽やか舞う「飛燕」がキャラであるが使うと遅いし、
 飛び道具使えないし
 ファンが首をかしげるような状態に陥る。


⑤意味不明
 各面で、何故か「秀麻呂」が捕まっていて、助けると次の面の時に
 「秀麻呂」を助けた面で戦った「関東豪学連」のメンバーを使用できる。
 何それ?劇中でもそんな描写なかったぞ。



もはや考えるのは無駄だろう。
プレイしているとイライラが募るゲーム。
2011年8月に放送された「アメトーーク」の「魁!!男塾芸人」を見て全巻読破して
このゲームにも興味をもった。中古店で105円だったし(笑)
そういえば、このゲームが出た時期ってのはアニメ版を放送していたからな。

1988年2月25日~同年11月14日までの放送(全34話)

だけど肝心のアニメって打ち切り食らっているんだよね。
正確には放送短縮か…
八連制覇では一部がダイジェストになっているとかって話だし。
まぁでも、動画サイトで一部アニメ部分が切り取られていたけど
原作との改悪が酷すぎたな。

何故それを変えるのかって疑問に思った。しかも悪い方向に…
その煽りを受けて、ゲームの作りも雑になったんじゃないだろうか?
あ…このゲームが1989年3月3日発売だから
アニメ放送の終了後に発売されたのか…
そりゃ、発売は急ぎたいわな…

開発期間が長かったら神ゲーになったのだろうか?
根底から間違っているから大差はないんじゃないかって思うがなぁ~。



あ、そうそう。
このゲーム「民明書房」については一切出てこない。
男塾の魅力としてこういったデタラメな解説が1つの魅力のうちだったのになぁ…
いるもん出さんといらんもん足すというクソゲーに
ありがちな物をやっちまっているよなぁ…

よく考えたら発売が3月3日という女の子の祭りである『ひな祭り』に
「男塾」なんて出している時点でどんなものかは察せるわなぁ…
出すとするなら5月5日のはずだが…
「赤影」のゲームなのに黄色いカセットで出した「東映動画」と同じ臭いがするわ(笑)


原作者の「宮下あきら」氏が攻略本にてこのゲームのことを

「キャラの特徴を生かしている」

という発言をしたらしい。
ゲームとして一番肝心な面白いかどうかは言及できなかったんだな…
まぁ、涙ながらにそう言うしかないよね。原作者としてはさ…
特徴つっても武器ぐらいの違いしかねぇんだよなぁ…
キャラ台詞は皆一緒!!人格は同じかい!!

アニメも打ち切り、このゲームもクソゲー。
というか、こそもそもこの漫画自体が連載していた週刊少年ジャンプで打ち切りだろうし
(肝心の漫画版も最後の展開の急転は異常だろうからな打ち切りの線が濃厚)

いいとこなし!!

死んだはずなのに実は生きていたという展開が多々起きるこの男塾であったものの
この「男塾」関連は
「王大人」も見放すほどの出来だったということで…(涙)

「死亡確認」




PS)マンガにて奇妙な説得力があった「民明書房」等の記述も劇中末期
 後半サングラスをかけた実写の写真が専門家として出た瞬間、
 胡散臭さが半端なかった(笑)
 支離滅裂な技に対して「民明書房」などが荒唐無稽な解説を入れることで
 奇妙な説得力を生み出していたがこの顔写真で全て台無し。

 例えるなら、少年誌の後半に出てきた
 「幸福になる石の体験談」が載っているようなものだったな。

 どんどん尻すぼみになっていったよなぁ…

PS2)そういえば来年一月から最後の「男塾」シリーズが始まるらしいな。
 「極!!男塾」だっけ?
 「魁!!男塾」の最後を見てもういいやって感じだからスルーしようっと

PS3)「極!!男塾」
 試しに巻頭カラーだったのをその1話の身立ち読みしたけど…

 「あぁ…もう…いいや…」

 そっとその雑誌を戻して合掌したよ…
 
「死亡確認」


 って所だろうか?(苦笑)

PS4)上記打ち切られたアニメ版の名場面を抽出した動画を見た。

 田沢「九九、八十八!!」

 と、盛大に間違えるのがこの場面の良さなのに、
 アニメ版は普通に

 田沢「九九、八十一!!」

 つってた。
 あそこは盛大に間違えた上に、
 他の塾生が「流石だ」などと、賞賛して間違いとも
 思わない所が面白さなのに何故改悪するのか?
 話は分かるよ。子供が見て間違えて覚えたらアカンからって…
 いやいや、それは演出面で回避できるだろ。

 他にも「塾長」の挨拶は

 江田島「ワシが男塾塾長、江田島平八である!」

 って言った後に、窓ガラスが割れたり、校舎にひびが入り、塾生が倒れるのが良さなのに
 アニメ版では

 江田島「ワシが男塾塾長、江田島平八である!」

 って言って挨拶終了して塾生がズッこけるという流れであった。
 漫画版の良さはあいさつしただけで人が倒れたり、
 物を破壊するパワーを持つのが塾長ってシーンなのに

 アニメ版では自己紹介しか出来ないハゲのジジイでしかない。

 何故外してはいけない所を外すのか…

 「そりゃ、打ち切られて当然だわ…」

 って激しく納得する作品だった…

 「死亡確認」


PS5)ちょっとした情報によると
 当時のPTAが男塾の描写が
 軍隊を賛美しているように見えたからが抗議したとの事
 それによってどこを改変したのか不明であるが…
 その情報が本当なら、そいつらの目は節穴か?



ここからがネタバレ



















クリアしてスタッフロールはスタッフの名前が出るのだが
それに合わせてスタッフらしきイラストが入っている。
スタッフ名は、当時のファミコンに多かったニックネームばかりなのにだ。
名前は伏せても顔は出す。頭隠して尻隠さずみたいなもんか?(多分、違う)

というか作った奴の顔なんて誰も興味ないだろうし、イラスト自体奇抜さも面白みもない。
そんなものに容量を割ける余裕があるのならキャラ毎に表情を変えるとか
セリフを変えるとか民明書房の記述を入れるとか出来ることは山ほどある。
しょ~もない自己顕示欲を満たしている場合かッ!!

顔出しした全員、油風呂に入れッッ!!

ちなみに、同じく発売バンダイ、開発トーセのこの作品より半年前に出た
1988年8月12日「ドラゴンボール ~大魔王復活~」も同じことやっているんだよね。
誰かその時点で止めろよ…
顔出ししたくて仕方ないんか?


では、折角なので
「魁!!男塾」らしく締めてみよう。
※髭人によるフィクションです。


冨樫「なんだぁ!この不公平な仕様はぁぁ!」
虎丸「敵キャラには無敵時間があるのに自キャラが立ち上がったと同時に攻撃を食らったァァァ!」
冨樫「またゲーム中に急に中断したぞぉぉ!鬱陶しいぃぃ!」
虎丸「残り体力が3になる度にロウソクの下りが入るぞぉぉぉ!」

雷電「まさか!これを作ったのは『空 惣玄!?」
伊達「知っているのか!?雷電!!」

『空 惣玄(くう そうげん)』


 とは名前こそ漢字が含まれているが偽名であり、本名、年齢、出身地、血液型など
 一切の彼に関することが不明であるが英語など
 他言語を精通しているという謎多き人物である。
 彼はプログラム、グラフィック、サウンド、シナリオ、プロモーションなど、
 ありとあらゆるゲームに関係することが出来るなんでも屋である。
 頼まれてもないのに何故かどこからともなく現れ、
 多忙に極めるゲーム制作に助力するのだが彼が携わったゲームは
 何故かシステム面、演出、ストーリー、音楽、バランス調整など
 いずれかに必ず重大な問題が発生し、発売すると確実に不評の嵐となる。
 いかに力をいれて製作されようとも『糞みたいなゲーム』と世間に評価されてしまうことと
 彼自身の名前が似ていることから彼が携わるゲームは皆『クソゲー』と称される。
 本作も『空 惣玄』氏を代表する一作であるという事は言うまでもない。

 彼は世界各国で確認されており、
 尚、英語圏では「CSG(Cool Soul's Gate)」という名前でゲーム製作に携わっている。
 同時期に様々な場所で目撃されていることにより
 複数人いるのではないかという議論が行われ、
 双子や三つ子説、同名で複数いる説、
 果てにはこれほどいろんな所でこのようなゲームを
 作れるわけがないからと宇宙人説や未来人を唱える者さえ存在する。
 しかし、彼には謎が多く何者であるか立証する情報があまりにも乏しく
 この論争は未だに決着していない。

 ゲームのスタッフロールにはもちろん彼の名前も連ねているのだが
 発売前にゲームのROMデータから
 自身の名前だけ消えるようにした特殊なプログラムが組み込まれているらしく
 自身の存在をゲームから完全に抹消している。
 その為、ゲーム製作者以外、彼の存在を知る者は極めて少なく、
 プレイヤーには全くと言っていいほど知られていない。
 その為、『クソゲー』という名前はプレイヤーからではなく製作側から出た言葉である。

 ちなみに『クソゲー』は『みうらじゅん』氏が命名というのが今まで有力視されていたが 
 最近では前出の『空 惣玄』の名前でもわかるとおり 
 彼自身がその起源であるという説が破壊的である。

 一方で、別の製作者が彼の正体が白日に晒されるのを避けるために
 デマを流布しているという声もささやかれている」


(髭人書房刊 『新旧クソゲー大全集』から抜粋)



『空 惣玄』氏とコンタクトを取ったが彼からの返答は残念ながらなかった。
代わりにかつて一緒に仕事をしたHGJN氏との接触に成功した。
彼は『空 惣玄』氏についてこう語る。

HGJN「今でも業界に残っている偉大な人ですよ。
 ただ彼が携わる作品は全部クソゲーって呼ばれちゃうんですけどね(笑)。
 でも不思議なことに彼を憎む人っていうのはいないんですよ。
 実際に私も憎んでいませんしね(笑)
 だから出入り禁止なんて事にもなっていない。
 人受けに関してはある意味、伝説とか神様そんな感じな方ですよ」

・『空 惣下』氏の印象について

HGJN「一言で言えば『誠実』。やっぱり、大事ですよね。
 真面目でひたむきに仕事に打ち込むんですよ。
 おふざけ一切なし。
 そういった仕事に対する真摯な姿勢が好かれる要因なんじゃないですか?」

・『空 惣玄』氏について

HGJN「本人もあまり語ろうとしないんですよ。
 趣味とか家族とか誰も知りません
 。本当、仕事だけやって去っていくというドライな感じ。
 打ち上げとか誘っても

  『次のゲームが俺を待っているんで…それじゃ』

 ってまるで相手にしてくれない。
 勿論、寂しいものですがそれが颯爽としていてカッコイイ!
 それでまた忙しくなってくるとそのうちみんな困っている時に
 何故か嗅ぎつけたのかわからないんですけど帰ってくるんですよ。

  『やぁやぁ。皆さんどうですか?』

 って軽い感じで…当然、みんな大歓迎(笑)」

・『空 惣下』氏自身のゲームの評価について

HGJN「ご本人はまるで気にされてないようでしたよ。
 世間の評価など気にせずいつも出てくるときは飄々としていて仕事をしていく。
 それが彼の持ち味みたいなものでしょうね」

・彼の本作品の仕事ぶりについて

HGJN「ロウソクの描写。あの時の事を良く覚えていますよ。
 体力が3になると田沢が『ロウソクの火が弱まった~』って奴。
 私たちも言ったんですよ。『これゲームのテンポが悪くなりませんか』って。
 そうしたら

  『アホか!友が死にかけているんだぞ!
   2回目になったらまたお前かって風にスルーするのが仲間なのか?
   それが漢なのか?
   プレイヤーもまた劇中の登場人物の一人だろうがッ!
   今、作っている物は何なのかよく考えてみろ!』

 ってね。当時は『なるほど』って思って
 結局彼の熱意に押されてしまったんですがね。
 謎の説得力がありますよ。
 彼が語ることにはね。別の言い方をすると『凄み』って奴ですか?
 で、『民明書房の事はいいのか?』って聞いたら

 『男塾は熱さが全て!
  そんなでっち上げの情報をまともに取り合ってはいけないのだ!』

 ってね。みんな彼に負けちゃうんです。
 本当、漫画の劇中の民明書房と同じくらい納得させてしまうほどの熱さ!!
 でも結果は大失敗なんですがね(笑)」

・彼の評価は

HGJN「決して悪いものではないですよ。人柄もいいのでね。
 自分たちがせっかく作ったゲームがクソゲーと言われるのは少し癪ですが
 業界としては名作か糞かというより前に売上が全てですもの
 彼のゲーム=売れないって訳ではありませんし…
 ですから今でも彼が活動できるんじゃないでしょうか?」

・彼に言いたいことは

HGJN「これからも誰もが記憶の残るゲームを作っていって下さい。それだけです。」


(髭人書房刊 『空 惣下という世紀のクソゲー職人』から抜粋)


PS)そうそう!2014年2月にPS3で発売されるとか…
 2012年8月に放送されたアメトーークの男塾芸人の時に出すのなら分かるが…
 何故今更?
 見た感じからしてもさほど面白そうに見えない。地雷な気がするが…
 まぁ、『空 惣玄』氏が手伝いに来るのかどうなのか?
 人知れず髭人は期待しておく。



最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
爆死確認 (髭人)
2014-03-13 19:14:15
PS3の作品に「空 惣下」氏が手伝ったかどうかは定かではないが…
ファミ通にて売り上げトップ30を見たら
発売初週の集計のはずなのにトップ30にねぇ…
30位が6800ぐらいだったってのに
どんだけ売れてないんだよコレ…
まず、何故男塾を今出すのか不明だし、発売元がバンダイって事もあってジョジョASBで不信感が募っているみたいだしなぁ…

何でも治せる王大人もお手上げ状態なのかもしれないな。
本当の意味で「死亡確認」なのかもしれない。
返信する
Unknown (Unknown)
2016-09-23 23:58:12
紛う事なきクソゲーですねこれ
二度目やろうと思わなかったゲームは自分は結構珍しいです
タイトル画面の桜が綺麗だなあ…としか…
返信する
スルー (髭人)
2016-09-24 19:37:02
名無し殿
コメントさんきゅーです。

これはキツイゲームでしたが
長々と書いたバカバカしいネタをスルーされるのもまた
キツイものがありますね…(涙)
返信する

コメントを投稿