髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「影狼伝説」 レビュー (ファミコン)

2016-05-13 21:00:55 | ファミコンレビュー
アクションRPG
戦闘はサイドビュー横スクロールアクション
ピクセルから発売
1990年5月11日発売

あらすじとしては

 影の世界は幻魔の手に落ちた。
 幻魔は影の力を持ってこの世をわが物にするため多くの忍びを洗脳し悪魔とした。
 主人公たちの父は幻魔の手によって殺されたが影狼としての力を授けられていた。
 父の遺志をつぎ幻魔を倒せるのか?

特徴

・フィールド画面は通常のRPG風。

 見降ろし型のフィールドでキャラを動かす。

 3人のキャラクターがいる。
 選択した1キャラのみを使い、戦闘で戦う。

 フィールド上で使用キャラを切り替える事が可能。
 但し、戦闘中の切り替えは不可

 「カプセル」と言うものがあり、フィールド上でのみ

 「食事をする」

 というコマンドを実行する事で体力を全回復出来る(最大個数9個)


・戦闘

 戦闘シーンは「影の伝説」に似ていて

 ↑ボタンでジャンプ
 Aボタンで刀
 Bボタンで手裏剣(残弾あり)

 A+B+各種十字キー
 覚えている忍術を使う。(最初は何も覚えていない)

 フィールド上ならばコマンドを開いていつでもセーブ可能。


点数は20点

良い点
・高速戦闘
・背景が多め
・裏ワザが多め

悪い点
・濁点、半濁点使用不可
・死にやすい
・戦闘連続
・敵のパターン少ない
・お金がない
・町がない

良い点の解説

・高速戦闘

 「影の伝説」同様
 敵の動きが早い。
 だが、この速さが仇となっている部分あるんだよなぁ…

・背景が多め

 戦闘時の背景は「平地」「町」「橋の上」「森」「山」「火山」「富士山」など多い。
 それらを楽しむぐらいがこのゲームの良さだろうか?


・裏ワザが多め

 まともにやっていると心が折れそうになるので裏ワザが多いのはありがたい。
 クリアするつもりであれば裏ワザを使用してのプレイをオススメする。


悪い点の解説

・濁点、半濁点使用不可

 3人の名前を決めることになるのだがこのゲーム。
 デフォルトがなく、濁点、半濁点がない。
 1990年のゲームですよ。
 お前は「ココロン」かっつーの!!
 しかもその状態で3人も決めろとか…
 名前を考えるだけで嫌になって来たんだけど…


・死にやすい

 上記、高速戦闘であるため敵の攻撃を見切るのは厳しい。
 敵味方の刀は射程が同じで短めで、手裏剣は速いし…
 しかも↑ボタンジャンプって事もあって避けるのは結構難しい。
 そしてこのゲームの雑魚は敵味方体に判定がないので
 体をめり込ませての刀を連打するのが一番手っ取り早い方法となってしまう。
 忍術は使えないものが多いし…
 戦闘中の回復は仕様上出来ないのも大きい。

 「SELECT」ボタンで逃げる事が出来るが
 画面端に自動移動出来ればである。

 「SELECT」ボタンを押すと自機が勝手に走りだし画面端に行くことが出来れば一旦逃げる事が成功。
 それまでに敵に当たって体力が無くなれば死ぬし
 逃げた後でフィールド上で

 「逃げられなかった」

 という表記が出ると回復する暇もなく再び戦闘となり、この時はもう「SELECT」ボタン不可
 で、全滅したら何も表示もなくタイトル画面に戻される。


・戦闘連続

 このゲーム。0歩エンカウントがありうるのである。

 「は?何言ってんの」

 という所であるが、戦闘終了後。
 回復などする暇もなく次、戦闘に再び入る事が多々発生する。
 死にやすい仕様なので死ぬ自体が多々発生する。
 しかもこのゲーム。裏ワザを使わなければ復活不可である。
 物凄いイライラさせられる。


・敵のパターン少ない

 雑魚の敵は忍者しかおらずその動きなどのパターンも乏しく
 地形も平地だろうが町だろうが山だろうが真っ平なので戦いのパターンもない。
 ただ横に歩いて敵に体にめり込ませてからの刀しかなく物凄い飽きる


・お金がない

 このゲーム、お金がない。
 装備などは存在しない。強くなる手段はレベルを上げるしかない。
 後、忍術を手に入れるぐらいか…但し、戦闘で有用な忍術がないのだがな…


・建物がない。

 個人的にこのゲームの一番の

 「ハッ!?」要素

 建物がないのである。
 厳密には町や村はある。そのグラフィックもある。
 が、入る事が出来ないのだ。
 恐らく、この文章を見ると

 「髭人、300個もレビュー書いて遂に頭おかしくなったか?」
 「誤字酷過ぎて読み取れねーよバカ!」

 と、思われる方がいるかもしれない。
 分かりやすく説明すると
 このゲームのフィールドには「ドラゴンクエスト」 「ファイナルファンタジー」のような 
 一般RPGのように建物のグラフィックはある。
 そこに載ると

 「巻物を挙げよう」
 「回復してあげよう」
 「四天王を倒してくれ」

 というメッセージが出るだけで中に決して入ることが出来ないのだ。
 だから主人公たちは延々と
 町など入る事がなくフィールド上を歩き回る羽目となる。




死にやすいという点はあるが
フィールド上ではどこでもセーブ可能なのでマメにセーブしていけば対応は一応可能だ。
だが、まるっきり盛り上がらないんだよな。このゲーム。

お金がないから自力でコツコツやってからのパワーアップ要素がないし…
レベルはあるが経験値の項目一切なくどこでレベルアップしやすいかも分からない。
忍術は使えないし、すぐ死ぬ。

町やキャラがいないので全くと言って感情移入できない。

例えるのなら、外に出て「山登り」「ハイキング」に行ったとしよう。

その時に「小屋」すらないんだよね。憩いの場が一切ない!!
せいぜい、道に「自動販売機」が点々と置いてあるぐらいである。

人は誰~もいないのである。これで楽しめるか?
無理だわ~。

「ひとかえる」でキャラクターを切り替えられるが
一々「HP」や「習得忍術」が表示されるのか…だりぃ…
何で「つよさ」コマンドで3人のデータを一括表示させる事が出来ないんだ!


「ピクセル」は1990年と言うファミコン後期によくこのソフトを出せたものだなと感心する。
作り始めたはいいが自分たちの実力不足を後で気づくという「見切り発車」だったのだろうか?


髭人は途中で心が折れて、「敵でない&地形無視」の裏ワザを使いラスボスの所まで行き、クリアした。
良いゲームであれば

「何で俺は裏ワザなんて甘い言葉に乗せられて楽してクリアしてしまったんだ!!こんな良い話だったのに!」

なんて後悔する事にもなりかねないが、このゲームの場合

「裏ワザを使うという俺の判断、正解だったわ。いや、もっと早くに使うべきだった」

という後悔の方が強かった。




・何時でも雑魚戦闘
フィールド上で1コントローラの「A」ボタンを押し
ステータス画面を押したら「START」ボタンを押す

・いつでも雑魚対戦(2P対戦)
フィールド上で1コントローラの「A」ボタンを押し
ステータス画面を押したら「SELECT」ボタンを押す

・いつでも四天王と戦闘
フィールド上で 1コントローラ「A」を押し ステータス画面を出す。
「つちくれ」なら2コントローラ「B」を押しながら
「ふうが」なら2コントローラ「A」「B」を同時に押しながら
「すいしょう」なら2コントローラ「A」を押しながら
「かえん」なら2コントローラ「十字キー」何かを押しながら
「START」ボタンを押す

・地形無視移動(山も水も)
フィールド上を2コントローラ「A」ボタンを押しながら

・エンカウントせず
フィールド上を2コントローラ「B」ボタンを押しながら

上記、2コントローラ「A+B」を組み合わせも可能で敵が出ずに自由に移動できる。

・忍術習得
フィールド上で1コントローラ「A」を押しステータス画面を出し
2コントローラ「↓」+「B」で同時に押しながら
Ⅰコントローラ「↑」+「A」を押す

・死者蘇生
フィールド上で1コン「A」を押し、ステータス画面を出し
「ひとかえる」を選択し死んだキャラにカーソルを合わせ
2コン「↑」+「A」を同時に押しながら1コン「A」を押す。




PS)雑魚の名前の中に「さいぞう」って奴もいる。
あの忍者」だろうか?(笑)

PS2)このゲームのポスターの絵に構図のパクリ疑惑がある。
気になる方はそのサイトに行ってみてね。

構図パクリ疑惑の記事



ここからがネタバレ























狼のマークが出ているが「狼」要素はこのゲーム、一切皆無である。


ラスボスは最初の家にいる主人公たち3人に「父親の仇を取るために敵を倒せ」と言った奴だった。(グラフィックはない)
で…最後に

「実は俺がお前の父親を殺したのだ!」

なんて言われるのだがキャラグラフィックもないので

「あっそう」

以外に感想はない。

そして、ボス戦。
巨大なボスで体に当たり判定はなく頭のみ。
ゆっくり接近して剣を振るっているだけなので
小ジャンプして手裏剣投げているだけで撃破出来る。

エンディングは「主人公」と「ヒロイン」と「デブ」が大きめの絵で出て来るが…
デブは遠目から顔が出るだけ、「主人公」&「ヒロイン」は背中を向けている。
残念ながらスタッフには大きめで表情を作る技術がなかったのだろう…

しかし、人間もいないこんな世界を守る必要など主人公達はあったのだろうか?
そして、何でこんな世界を幻魔は欲しがったのか…
考え始めたら謎は尽きないわな…


ちなみにこのゲーム。
戦闘時、敵の名前が出るのだがその雑魚の名前で

「かげろう」

って敵が出て来る。漢字で書けばきっと「影郎」なんだろうけどさ…
自タイトル的に絶対に出したらアカン名前だろ。

コマンドで「ひとかえる」

ってあったけどスタッフの入れ替えは出来なかったというのが残念。
何とも残念無念であった。

うん…もう…
陽炎のように消え去るしかないわなぁ…
まぁ、忍者のゲームだからな。
人知れず消えていくのは運命(さだめ)って奴だわな。

南無三!!


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