お寺さんぽ Ver.03

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武士の棟梁「足利尊氏」の秘密 (北畠顕家)2

2007年11月25日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は南北朝時代の英雄、若き大将「北畠顕家(きたばたけ・あきいえ)」です。

村上源氏を祖とする名門家に生まれた顕家さま。
父「北畠親房」は「後醍醐天皇」の信任を受け、その軍事参謀として活躍していたのです。


元弘三年(1333)
「北畠顕家」は十五歳の青年となっていました。
それまでの間はまさに激動の時代でして、長く日本を支配していた鎌倉幕府が倒され、討幕軍に迎えられた「後醍醐天皇」が新たに政治を行うこととなるんですが…。
これが当人の名前にもあるように(※後醍醐って、本来は天皇死後に贈られるもの)、平安時代の天皇政治再現を目指した時代錯誤なもので、倒幕の中心となって働いた武士層にはきわめて不評だったのです。
さすがに鎌倉幕府約百五十年ほどの体制が深く日本に根付いており、いまさら過去に戻ることは不可能なんですよ。
これは現代の私らが昭和の体制に戻されるのと似たようなことでしょうから、そりゃーおかしなもんだったでしょう。
さらに増税もしており、武士だけでなく民心にもしっかり見放されていたようです。
なお、「北畠顕家」は死の前に「後醍醐天皇」へ、新政の失敗を諌める奏上文(顕家諫奏)を残しています。

そして、倒幕の力となった後の宿敵「足利尊氏」
足利家は「八幡太義家」を祖先とした、武士の棟梁たる清和源氏な家柄です。
↓ざっと簡単にはこんな感じ。(↓が子供、-が兄弟)

源頼光(摂津源氏)-源頼親(大和源氏)-源頼信(河内源氏)
                              ↓
                             源頼義
                              ↓
               源義家(八幡太郎)-源義綱-源義光(新羅三郎)
                ↓
         源義親-源義国-源義忠
          ↓     ↓
          ↓    義重(新田氏)-義康(足利氏)
          ↓
         源頼朝(征夷大将軍)


長男「義親」の家系が鎌倉幕府「源頼朝」、次男「義国」の家系が南北朝時代にて活躍する新田氏、足利氏となるのです。
ちなみに、新田氏祖先の方がもともとは長男の家系で、家柄としては上でした。
しかし、手柄を上げて政権と接近したことにより、いつしか立場は逆転。新田氏は足利氏の一支流的までに扱われていたのです。
まぁ、足利氏祖先の方が営業努力を続けていた、ということなんでしょう。今風に言えば。
こうして、源家嫡流が途絶えた(※頼朝の息子は暗殺などで全て死去)後より、足利氏が武家の棟梁たる家柄となっていました。

そんな、トップに立つべき家柄の「足利尊氏」は新政府でほとんど無視に近いほど冷遇され、いつしか不満をもった武士たちがその元に続々と集合していたのです。

⇒ つづく。
  次回は「ついに西上、鎮守大将軍」

[関連記事]  【 室町・武士の棟梁、源氏リンク 】
⇒ 室町時代(歴史さんぽ)
⇒ 続・室町時代 中央政治編
⇒ 続・室町時代 地方政治編
⇒ 関東公方と関東管領 (歴史さんぽ)
⇒ 武家の名門「清和源氏」とは?
⇒ 源頼光と四天王 <前編> 実際の頼光さま
⇒ 源頼光と四天王 <中編> 虚像の頼光さま
⇒ 源頼光と四天王 <後編> 四天王は存在した?
⇒ 鎮守府将軍 「源頼信・源頼義」
⇒ 天下一の武勇 八幡太郎「源義家」
⇒ 八幡太郎の真実 「源義家はすごかった」
⇒ 八幡太郎の活躍 「前九年の役」
⇒ 名を上げた源家と奥州藤原氏の祖 「後三年の役」 <前編>
⇒ 棟梁をねらえ! 新羅三郎「源義光」


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※そんなこんなで「太平記」
 よく見たら、「北畠親房」が「近藤正臣」、「北畠顕家」が「後藤久美子」でした!
 うわ、ちょっと見たいかも。




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