お寺さんぽ Ver.03

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武家の名門「清和源氏」とは? (歴史さんぽ)

2006年06月26日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
今回はいたるところでよく聞くであろう(そうか?)この単語。
「清和源氏(せいわげんじ)」についてです。
戦国史を読む方ならば、おそらく一度は耳にしたことがあるでしょう。
あー…たぶん源氏家系となんか関係あるんでしょ、というとこは想像できますが、一体なんなんでしょう?

…と言うことで「清和源氏」についてざらりと。


さて、武門の棟梁とされる源家の系図をずっとたどって行くと、「清和天皇」という方にぶつかります。
そんな訳で「清和源氏」というんですね。
ちゃんちゃん。
…と、これだと二行で終わってしまうので補足やらなにやらを。

第五十六代天皇には「清和天皇」という方がおりました。
今の天皇家も世継問題で苦労しておられますが、奈良期でも同様の問題を抱えてウンザリしていた当時の皇家では、「それならいっぱい生んでしまえ!」という実にまんまな解決方法を採用しました。

そんな訳で、多くの子をもった清和天皇。
当然ながら後継者となれなかった皇子らが多数おり、第六皇子貞純親王(さだずみしんのう)もその一人でした。

その貞純親王の子に「源経基(みなもとのつねもと)」という人がおりまして、この人の代にて源姓を賜り、家臣となるのでした。
清和源氏の初代です。
「六孫王」なんて名乗ってブイブイ言わせていたこの経基さま。
調停に赴いた「平将門」を謀反と勘違いして密告し、牢へ入れられたり、瀬戸内海で暴れていた「藤原純友」討伐を命じられた時も、遅れてさしたる手柄を立てることなく終わったりと、武士になりきれぬまま生涯を終わったようです。
余談ですが、臣籍に下りることについて大変嫌がったそうですよ。
やじゃ!いやじゃ!!家来なんていやじゃあああああぁぁぁぁぁ……」(※イメージ文章)

そんな経基も最終的には北の脅威に立ち向かう最高職「鎮守府将軍(ちんじゅふしょうぐん)」に任ぜられています。
名乗りといい、役職といい、名前だけはいっちょまえですね(笑)

さて、そんな経基の子が「源満仲(多田満仲)」です。
多田満仲、これで通常は「ただのみつなか」なんですが、別に「ただのまんじゅう」とも言うそうです。
無料饅頭ですよ。デパ地下で試食されてしまいそうですよ。

冗談はおいといて、この方が清和源氏の二代目です。
彼の代から武士団を形成するようになったようで、武士としてはイマイチ頼りない父の手足となって動いていたようです。二度国司(※)となった関係から、摂津国に土着。その勢力基盤を築きました。
やはり最終的には鎮守府将軍となっています。

平安時代の英雄、摂津源氏「源頼光」、武勇人と恐れられた大和源氏「源頼親」、東国へ進出した河内源氏「源頼信」など、後々に多大な影響を与える源家三名の父で、殺生に明け暮れたためか晩年は出家して僧となったようです。


(※)国司(こくし)
   各地(国)の行政官として、中央から派遣される者の役職名。
   祭祀・行政・司法・軍事のすべてを司る、国での最高権力者です。
   ちなみに満仲の「摂津」は昔の大阪です。

   ※それっぽい写真がまったくなかったので、写真は広隆寺「金剛力士像」
[住所] 広隆寺 右京区太秦蜂ヶ岡町32 
   

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとう〓 (ゆちゃ)
2010-08-16 14:11:25
清和源氏の説明、とってもわかりやすかったですありがとうございました〓。
返信する
うわー (あおぶひでる)
2010-08-17 01:25:27
ゆちゃさん、コメントありがとうございます。
私的には古い記事なので…あらためて見るとちょっとこっ恥ずかしいですね。
返信する
ありがとうございます〓 (歴史初心者)
2011-02-14 07:51:44
八幡太郎を探しててこちらのブログ発見しました
本当に分かりやすく勉強になります!全く知識が無いのですが、
本当によくご存じですね尊敬します
返信する
こちらこそ、ありがとうございます (あおぶひでる)
2011-02-15 00:51:27
歴史初心者さん、コメントありがとうございます。
いえ、特にこの時代は残念ながらこちらも知識ないので、勉強中です。

今見ると…この時の文章ははっちゃけてますね。
返信する