お寺さんぽ Ver.03

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完成、鉄甲船・大安宅船 「九鬼嘉隆」3

2007年12月12日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は「海賊大名」の異名をとった「九鬼嘉隆(くき・よしたか)」です。

信長くんのハチャメチャな要求。
「 燃えない船を作るんだー!! 」

どかーん!!
  

…に仰天した「九鬼嘉隆」さま。
その無茶に答えるべく、まだ見ぬ鉄船の建造を急ぐのでした。

さて、そんな本編主人公「九鬼嘉隆」さま。
九鬼家は藤原家の血を引く(嘘っぽいですが)、志摩国・国人の一人でした。
だいたい室町時代頃から頭角を現わした九鬼家はこの頃から水軍を有し、漁業権などを有して有力国人となっていったようです。
しかし、志摩七党という土着勢力とは折り悪く、対立抗争を続けていたのです。
戦国時代頃には、北畠氏と結んだ志摩七党に攻められ、没落。
桶狭間合戦に勝利した「織田信長」は美濃へ侵攻すると共に伊勢進攻をも開始しますが、だいたいその前後で織田家へ仕えることとなったようです。
伊賀の出身とも言われる「滝川一益」が仲介した、という話も残っています。

ともかく、こうして船の操縦に長けていた嘉隆以下九鬼勢は織田家お抱えの水軍となったようなのです。
有名な水軍としては、北条家や三好家、そして駿河侵攻後の武田家などが編成していたようです。

そして、当時の織田家の状況おさらい。
美濃斎藤氏を下して京へ進出した織田家は近畿の諸将を倒し、あるいは組み込み、巨大な勢力となっていました。
当初は友好だった将軍「足利義昭」は傀儡に過ぎない自らの立場に気付くと、関係は急速に悪化。ついには、影で打倒信長の糸を引く首謀者となってしまうのでした。
各地で抵抗する勢力でもっとも厄介だったのが、熱烈な信者を抱える本願寺・一向衆でありました。
その本拠地が摂津石山寺で、こちらに籠城して激しく抵抗する本願寺勢力へ救援物資を届ける毛利・村上水軍と阻止したい織田・九鬼水軍の激突なのです。

堺を押さえてキリスト教を保護していた当時の織田家は、外国の最新技術を手に入れておりました。
それがどれだけ影響したかは実際のところ不明ですが、とにかく、僅かな期間で燃えない船、鉄甲船「大安宅船」が完成するのです。
こちらはかなり巨大な船だったらしく、周囲に鉄を貼られ、大砲を装備した様はまさに水上に浮かぶ要塞という偉容であったのでした。


⇒ つづく
  次回は「織田の安宅船は化け物か?!」

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※ちょっと顔が微妙(笑)な感じですが、ちょっと読んでみたい一冊です。
 やっぱり村上水軍は有名ですね。


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