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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

手紙(試写会)

2006-10-02 13:35:33 | 映画(た行)
山田孝之 、 玉山鉄ニ 、 沢尻エリカ 、 吹石一恵 、 尾上寛之 、 吹越満 、 風間杜夫 、 杉浦直樹出演。生野滋朗監督作品。東野圭吾原作。

川崎のリサイクル工場への送迎バス。最後部座席に野球帽を目深に被った青年の姿がある。武島直貴(山田孝之)、20歳。暗い目をしたこの青年には、人目を避ける理由があった。兄・剛志(玉山鉄二)が、直貴を大学にやる学費欲しさに盗みに入った邸宅で、誤って人を殺してしまったのだ。数度にわたる引越しと転職。兄貴がいる限り、俺の人生はハズレ。そういうこと―。自暴自棄になる直貴を、深い絶望の底から救ったのは由美子(沢尻エリカ)の存在だった。しかし、その幸せが再び脅かされるようになった時、直貴は決意する。…塀の中から届き続ける、この「手紙」という鎖を断ち切ってしまおうと。(goo映画より)

公式サイト

比較的、好評価のようだったので、楽しみにしていました。東野圭吾氏の本は「白夜行」を読んだことがあります。実家で読んで、そのまま実家に置いてきたら、この間、父が読もうとしたらしいのですが、この手の本はどうしても先が知りたくなり、ラストを先に読んでしまうので、ダメだったと言ってました(爆)。赤川次郎氏くらいの推理小説ならいいんだけどね・・・と言ってましたが・・・(苦笑)。

だいたいの粗筋は知っていたので、上の粗筋までは予想通りの展開でしたが、その先の展開も良かったです。凄く引き込まれました。
原作のある映画というのは、どうしてもあちこち端折ることになり、展開がスムーズじゃないことが多いですが、この映画も、やはり映画の中での時間経過がかなりあり、観ながら、たぶん端折っているんだろうなぁと思いましたが、主人公の直貴の心の葛藤をきちんと描いていたし、その都度、ちゃんと見せ場があったので、上手いなと思いました。

それぞれ役者さんが好演していましたが、私が一番印象に残ったのは吹越さんでした。2シーンくらいしか出番がないのですが、殺された老女の息子役の吹越さんと直貴のシーンは秀逸。吹越さんの言葉を聞いて、直貴が号泣するのですが、私も一緒に号泣してしまいました。すごくリアリティがあって、吹越さん演じる息子の気持ちが伝わって来て、気持ちの変化に納得できました。
人を赦すという事は、こんなに難しく、でも決して不可能ではない、誠意は人の心を動かすんだな、という希望も感じました。

後はラストの刑務所でのシーン。玉山くん演じる剛志の手合わせと涙に、こちらも目幅で泣きました(苦笑)。直貴が漫才をやるシーンなので、周りの受刑者たちは笑っているのに剛志が一人で泣いてて、それまでの剛志の直貴へのたくさんの手紙を思い出して、涙が止まりませんでした。

山田孝之くんは、なかなか好演してたと思います。心の葛藤のシーンが何度か出てきますが、素直に感情移入できました。シナリオもよく出来ているんじゃないかと思います。漫才のシーンは、この映画に限らず、たいてい面白くないんですが(笑)、やっぱりたいして面白くなく、山田くんの演技もちょっと違和感が(汗)。あれはわざとなのか、ヘタなのか、判断つきませんでした(笑)。
沢尻エリカちゃんは、関西人の役のようで関西弁を話していましたが、最初はかなり違和感がありました。ただ、演技自体はとても良かったし、彼女の見せ場では、セリフの言い方も良かったと思います。
玉山くんは、今まで何の映画やドラマで見たのかよく覚えてないくらいの印象しかなかったのですが、この映画では、かなり好演しています。最初に強盗殺人をやるシーンと、あとはだいたい刑務所の中で手紙書いてるシーンか、自分の書いた手紙をナレーションしているか、そして、ラストの刑務所のシーンくらいで、そんなに出番が多い、という程ではないんですが、ラストの手合わせのシーンはインパクトありましたね。みんな坊主頭で同じ服装なので、受刑者の中になかなか剛志を見つけられなくて、見つけたら、すでにボロボロに泣いてたので、ドカーンと心に響きました。
映画の内容を思い出すと、ちょっとウルっと来てしまいますね。この映画、もう1回見てもいいなと思います。
静かな映画なんですけど、凄く心に響くと思います。原作も読んでみたいです。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これと (lovelytelly)
2006-10-04 00:57:01
手紙と涙そうそうは、予告だけで泣きそうになったよ…。しかし沢尻エリカ、出過ぎじゃない、、、?んでまたまた山田くんでしょ。日本はそんなに人材不足なのか~と思っちゃうんだがいい仕上がりなら安心したー。それにしても沢尻さんて高島礼子似だよね。
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>lovelytelly (hi-chan)
2006-10-04 10:42:45
「涙そうそう」はどうなんだろうね。もう公開してるよね。ただ、劇場へ観に行くには、何かが足りない(苦笑)。

んでもって、沢尻エリカ、出すぎ(笑)。「天使の涙」といい、これといい、何観ても出てる感じ。

山田くんは、最初の方、あれ、これって「白夜行」だっけ??というくらい雰囲気が似てた(爆)。

私的にはかなりオススメ。劇場に観に行ってもいいかなと思ったよ。

ただ試写会で観てなかったら、そう思わなかったかもねー。

原作は文庫本が6日に発売らしい。読んでみたいな。



高島礼子かぁ・・・気が強そうな所が似てる?(笑)
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観てきたよ。 (下原さん)
2006-10-05 21:15:00
泣いた~。

思い出しても泣ける~。

良くできてたね。ホント。

私も原作も読んでみたいと思ったよ。

も一回観ても良いとも思う。

そしたら、頭からずっと泣いてそうだ~^_^;
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>下原さん (hi-chan)
2006-10-06 13:32:04
そうそう。思い出しただけでちょっとウルってくる。

試写会の募集、まだやってるんで、ちょっとずつ応募してるよ。もう当たらないかもだけど。

確か原作は文庫本が今日発売だったような。

私は図書館で借りようかなと思ってます。
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Unknown (rikocchin)
2006-10-07 18:56:43
こんばんわ☆はじめまして~TBさせて頂きました。



最近、邦画が良いですね☆

特にこの作品は、邦画の中では私の1,2を争う映画になりました。前半は周りが泣いていましたが、私はそれほど涙は出ませんでしたが、後半は、頭痛がするほど泣いてしまいました(笑)

原作が秀逸ですね☆
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>rikocchinさん (hi-chan)
2006-10-08 20:47:39
こんばんは。

邦画いいですよ~。

私もこの映画、かなり気に入りました。また見たいです。

原作も評判が良さそうですね。読もうと思ってます。映画とは設定がちょっと違うようですが、同じように泣けるんでしょうか。

映画でも好きなシーンがあるので、原作ではどうなっているのか楽しみです。
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漫才 (マミ)
2006-10-31 10:38:17
山田クンは玉山さんとの対談の中で、
「漫才は笑わせようとしてやったんじゃなくて、直貴の痛々しい感じを出したくて演じた」と言ってました。
「普段、暗くて、人とのかかわりを避けている直貴が最も選ばなそうな漫才師を目指すという設定だったのでそのバランスをどう出していくのかを凄く考えた。普段の直貴を全く出さない方がいいと言った方もいましたが、自分は漫才をする中にも、普段直貴が背負っているものを感じさせたかった。」
とも言ってました。
管理人さんが書いている漫才の感想を読むと、山田クンの思惑通りだったのかな?
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>マミさん (hi-chan)
2006-10-31 16:51:44
コメントありがとうございます。
この映画、試写会で2回見たのですが、やっぱり漫才のシーンは笑いませんでした。
ワザと違和感があるように演じている、という感じがしましたね。まさに山田くんの思惑通りに感じたのだと思います。
原作を読み始めましたが、剛志のキャラはもしかしたら、映画のキャラの方がいい人なのかな…なんて思います。
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笑っちゃいました。。 (こーいち)
2006-11-12 16:17:36
こんにちは。
漫才のシーン笑っちゃったんですよね。
周りはシーンとしてたのですっごい恥ずかしかったです(照)。
キャストはみんな良かったですね。
山田くんは暗いイメージ通りだし(笑)、
沢尻エリカちゃんも好演してました。
そして玉山くんの拝んでるシーンはインパクトありますね。
僕もあのシーンは号泣でした。
原作も読んでみようかな。
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こんにちは (咲太郎)
2006-11-12 17:43:00
心を揺さぶられました。
静かに淡々と時は流れてゆくのに
ピーンと張った一本の糸のような緊張感があり
一時も目が離せませんでした。
素晴らしくよかったです。
吹越さんのシーンも
エリカちゃんの演技も
山田君の翳りある演技も
見事でしたね。
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