里見八犬伝

薬師丸ひろ子、真田広之、千葉真一、寺田農、志穂美悦子、夏木マリ、萩原流行、岡田奈々出演。深作欣二監督作品。

南総里見八犬伝を翻案した、鎌田敏夫原作「新・里見八犬伝」の映画化作品。安房の里見家が謎の集団によって滅ぼされた。やがて魔の手は、城を逃れた静姫のもとに及ぶ。だがその時、不思議な玉を持つ剣士たちが現れる……。（ヤフーレビューより）

83年の作品です。出演者みんな若～い。お肌ピチピチ（笑）
なぜ今この映画を観ようと思ったかというと（また前置きが長くなりますので、うんざりな方は飛ばして下さい・笑）、元はといえば、「SHINOBI」の話を友人としまして。
観て来たという友人二人に感想を聞いたのですが、「素直に観れるならOK。自分のように『あのシーンはあの映画で観た』とか『あーなってこーなって、こう終わるんだな』と先が読めてしまう人には向かないかも」という話しでした。
下山天監督は安藤くんが出演した「イノセント・ワールド」の監督でもあり、PVなどを撮っていた方ですね。「イノセント・ワールド」は青を基調とした画がとても綺麗でした。「SHINOBI」も映像は綺麗だそうですね。（私は結局未見）
そこで友人が「『里見八犬伝』は面白かったよね～～～」と言ったわけです。
薬師丸ひろ子が主演したこの映画の事は知っていたし、たぶん、TVで放映した時、チラっと観たような記憶もあり。
しかし、そんな古い映画、ビデオだって探すの大変そうだよね、と言ったら、DVD出てるよと教えてもらい、さっそく借りました。

以下、ネタばれ含みます。

うん、面白い！20年以上前の映画なワケで、CGやセット、妖怪なんかはしょぼいですが、そんなの香港映画で見慣れましたし（爆）、設定にはすんなり入れました。八剣士の登場もバタバタしていなかったし、真田広之扮する親兵衛がどう考えても八剣士だろうと思うのに、敵の夏木マリの息子だったり、でも薬師丸ひろ子扮する静姫の元へ帰ってきたら、雷に撃たれて、八剣士になっちゃったり、いつの間にか手に玉を握ってたり…あれ？ツッコミ所ですか？（爆）
136分と長い映画ですが、時間は全然気になりませんでした。

薬師丸ひろ子と真田広之の映画だと思っていたのに、真田さんの出番は最初の方、意外と少なかったですね。その代わり、他の剣士たちが描かれていました。
……今ふと「セブンソード」に思いを馳せたのは、私の気のせいでしょうか（爆）

気を取り直して続きですが（笑）、この映画の何がいいかと言えば、まずキャストが豪華。
薬師丸ひろ子は、めちゃめちゃアイドル時代ですよね。舌っ足らずなのは、今とちっとも変わらないですし、お世辞にも演技が上手いとは言えませんでしたが、頑張ってるな～というのは伝わって来ました。深作監督も頑張ったんでしょうねぇ…。姫役は合ってるなと思いました。薬師丸ひろ子と真田広之のラブシーンがあったんですが、彼女がアイドルの時代だったので、話題になったそうですね。でも今観ると、「え？これだけ？？」（私、こればっかり言ってる気もする）と思いましたねぇ。でもきっとあれが精一杯だったんでしょう（笑）
お風呂シーンというサービスカットもありました。
真田広之さん、ほんとお肌ピチピチ。飛んだり跳ねたり元気一杯。アクションも素晴らしい。敵の城での殺陣は凄くいい動きでしたね。メイキングを観たら、やはりほとんど自分でやっているみたいでした。アクションスターですもんね。城に攻め入った時の真田さんの衣装、微妙なシースルーでなかなか色っぽいなと思ったのですが、あの衣装はどこから？？（笑）突然、着替えてましたねぇ。
千葉真一さん、寺田農さんもしぶい演技が良かったです。志穂美悦子さんが凄く綺麗で、しかもアクションが上手い。さすがですね。
それから、夏木マリさん。衣装はアヤシイですが、やはりとても綺麗。薬師丸ひろ子さんに続き、サービスカットありでした。夏木さんは、「サムライ・フィクション」で、煙管を吸うシーンを観て、なんて色っぽい人なんだろうと思ったのですが、この映画でも色っぽかった。そして演技が上手いです。敵役がしっかりとした演技だったので、この映画が良くなったと言っても、言い過ぎではないような気がします。同じ敵役で、萩原流行さん。この人もアヤシイ化粧でしたが、色っぽかった。萩原さんと志穂美さんのシーンも良かったです。
京本政樹さん。この人も言わず知れた色っぽい人ですが、やはりお肌ピチピチでステキ。岡田奈々さんも透き通る程綺麗な肌でした。あまり出番がなくて、映るたびに綺麗～もったいない使い方～～と思ってました。

見どころは、やはり城の中のシーンでしょうか。次々と仲間が倒れていきますが、この辺はややあっけない感じがしなくもないです。クライマックスの大爆発は凄いですね。
観ながら、角川映画、全盛の時代だなぁと考えてました（笑）
ラストは、二人で生きて行く事になるわけですが、馬を駆りながら、二人が手を繋ぐシーンは秀逸だと思いました。あのシーンが一番好きですね。

そうそう。真田広之さん扮する親兵衛の玉には「仁」と書かれていて、どういう意味だろうと親兵衛が聞き、静姫が「人を愛する心」と言っていたのが印象に残りました。私の名前に「仁」という字が入っているもんで…。もしかして、結構良い字なのかもーと親にちょっと感謝してみました（笑）。

ところで、この映画は海外でも上映されたそうですね。海外版の予告を観たのですが、タイトルが「LEGEND OF EIGHT NINJA」でしたよ（笑）
しかも真田さんの名前のテロップが「HENRY SANADA」。ヘンリー真田って誰ですか？？（爆）

このレビューを書くために検索したら、こんなのがヒットしました。
「里見八犬伝」来年お正月にTBSでO.Aのドラマだそうです。しかもCMまで観ました。グッドタイミングでこの映画を観たのかもしれません。
ただ、この映画とはストーリーが違うようですね。