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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

皇帝ペンギン(試写会)

2005-07-08 22:33:38 | 映画(か行)
監督・脚本リュック・ジャケ、音楽エミリー・シモン、母ペンギンの声・ロマーヌ・ポーランジェ、父ペンギンの声・シャルル・ベルリング、子ペンギンの声・ジュール・シュトリュック

100万年前の氷で覆われた南極大陸。胸を黄金色に輝かせ、ペタッ、ペタッと2本足で数千の皇帝ペンギンが行進してくる。身長120センチと最大のペンギンで、どこか人間にも似た、ユーモラスな皇帝ペンギン。ある日、一組の皇帝ペンギンの夫妻が一つの卵を産んだ。卵をあたためる父ペンギンは、寒さの中、仲間と円陣を組んで暖め合い、120日間も何も食べずに必死に卵を守る。一方母ペンギンは産卵で体重の1/5を減らしてまでも、もうじき生まれてくるヒナのため命がけでエサをとりに100km先の海へと旅立つ。再び家族と会えることを信じて・・・。(公式storyより)

公式サイト

86分の映画でした。ドキュメンタリータッチの映画ですが、完全なドキュメンタリーではないのかな…?
ペンギンたちの行動や歩き方が可愛くて、滑って転ぶ所など、客席でも笑いが起きていました。

冬に突入する時期から1年間の皇帝ペンギンの姿を追っています。
冬前の時期になると、海を離れて、岩で囲まれた安全な場所へ歩いて移動します。
到着すると、オスとメスがペアになり、子作りをします。やがて卵が生まれ、母ペンギンは父ペンギンに卵を預け、海へエサを取りに旅立ちます。当然また歩いていきます。父ペンギンは、母ペンギンが生まれてくる子ペンギンの為のエサを取って帰ってくるまで、飢えと寒さに耐える120日間を過ごします。
これは凄いです。壮絶と言っていい。なぜここまでして、この極寒の地で生きるのか…寒さの為、自分の身体から卵を離す事ができません。卵は寒さに数秒しか耐えられないそうです。
そのうち、卵がかえり、かえってからがまた大変。寒さで死んでしまうヒナもいます。
母ペンギンはエサを取り、自分の身体に貯えてから、子ペンギンの元に帰っていきます。
母ペンギンが戻ると、今度は父ペンギンと交代し、母ペンギンが子ペンギンを受け取り、父ペンギンはエサを取る為に海に向かいます。体力を消耗している父ペンギンは、海にたどり着けず、いつもここでたくさんの犠牲が出るそうです。そして生き残った父ペンギンは、再び、家族の元に戻って行きます。

自然の恐ろしさ、生命の逞しさ、家族の愛を感じる映画でした。
NHKの特集とかで、こういうのがありそうで、お金を出してまで観に行くかと聞かれると個人的にはキビシイですが、ペンギン好き、動物好きな人や、子ども連れの家族で観に行くには、いいかもしれません。
自然の厳しさに屈してしまうペンギンや卵もあり、辛いシーンもありますが、血を見たり、目を覆うシーンはありません。

ペンギンってなぜ、南極に残って生きる事を決意したのでしょう。鳥なのに、羽根があるのに、飛べないし。飛んで移動すれば、120日間も飢えに苦しむ事はないのに…

KT

2005-07-08 11:12:32 | 映画(か行)
佐藤浩市、キム・ガプス、チェ・イルファ、筒井道隆、ヤン・ウニョン出演。阪本順治監督作品。

1971年4月、韓国大統領選挙は僅差の末、朴正熙の三選が決まった。敗れたとはいえその力を内外に知らしめた野党候補、金大中は、朴正熙大統領にとって大きな脅威となる。その後、金大中は国会議員選挙の選挙運動中に大型トラックの追突を受ける。金大中がその後遺症の治療のため日本を訪れていた72年10月、朴大統領は非常戒厳令を宣言し、反対勢力の徹底弾圧に乗り出す。これにより、金大中は日米を往復する亡命生活を余儀なくされた。しかし、その後も金大中は朴大統領への批判を繰り返し、韓国の民主化の実現へ向けて精力的な活動を行うのだったが……。(ヤフーレビューより)

現職の韓国大統領暗殺計画をフィクションで描いた映画だそうです。原作あり。
阪本順治監督は言わずと知れた、「亡国のイージス」の監督です。
イージス祭り第一段として、この作品を観てみました。
タイトルだけは知っていて、ストーリーは全然知らなかったので、観てびっくりしてしまいました。
なるほど。こういう映画を撮る人なので、「亡国のイージス」の監督に抜擢されたのかもしれない、と。

ストーリーは、韓国の大統領選に敗れた金大中の拉致・暗殺計画、そして実行の話です。
佐藤浩市氏の役は、防衛大出身(つまりエリートですな)の自衛隊員。防衛庁に勤めていて、主な任務は朝鮮人の監視のようでした。
初めは上からの命令で、金大中暗殺計画に加担しますが、途中からは、自分の意志で動きます。
日陰者として生きてきた男が、日光浴がしたくなった、と、自衛隊を辞める意志を固め、「これは俺の戦争だ」と金大中暗殺計画に加担していく様を佐藤氏がうまく演じていました。
「日陰者」「日光浴」というと、「インファナル・アフェア」のヤンを思い出してしまうのは、私だけでしょうか(爆)連想しすぎですね、ハイ。

エンターティメントといえど、話が話なだけに、淡々と進みます。地味な映画だなという印象を持ちましたね。
一つ気になった点は、韓国人のヤン・ウニョンとの関係。最初に配達していた牛乳瓶を割ってしまった彼女を助けた時、私はてっきり、仕事(監視)の為に近づいたのだと思いました。
でも次の彼女とのシーンでは、いきなりキスシーン。は???みたいな感じで、置いていかれた感じが・・・
疑い深すぎますかね、私。
結局、彼女との関係は純粋なものであり、それがラストに繋がっていくのですが・・・

安藤くんが雑誌のインタビューで例によって、阪本監督を褒めちぎってましたが、阪本監督の作品には「負けの美学」があると言う話をしていました。
この作品を観て、なるほど・・・と思いました。

阪本監督作品は、「顔」をテレビ放映した時にビデオにとって、観ないまま、ビデオテープがどこかへ・・・(苦笑)。「この世の外へ クラブ進駐軍」は試写会で観ました。この映画も比較的地味でしたねー。ムラジュンがピアノを弾くときの指がピーンと伸びてて、初心者丸出し~~と笑えたんですが。
・・・・・・地味な映画を撮る監督なのかな~
「傷だらけの天使」とかは観てみたいと思いつつ、観ていません。
安藤くんは、「キッズ・リターン」を撮る前に「BOXER JOE」のビデオを渡されて、観るように言われたそうで。
ボクサーの話だそうですが、観てみたいですね