狼森の粟餅

ほとんど園芸日記です。

オタマジャクシの餌

2014年06月26日 10時09分52秒 | カエル
オタマジャクシを飼育していると、つい昨日まで食べていた餌を、急に食べなくなって、どんどん痩せて調子を崩し、死んでしまうことがあります。
飼育数や水質に問題がなければ、食性の変化が原因とも考えられます。

『いのちのかんさつ2 カエル』(少年写真新聞社・刊/中山れいこ・著/アトリエモレリ・制作/久居宣夫・監修)によれば、オタマジャクシ初期の後ろ足が出るあたりまでは植物性の餌、後期は動物性の餌と、食性が変化するようです。

我が家も、最初はホウレンソウだけを与えていましたが、先日から食いが悪くなり、現在試行錯誤しながら、オタマジャクシに合う餌を探しています。
本やネットでは、鰹節や煮干しもよく食べるとありましたが、カエルの種類にもよるかもしれませんが、我が家では鰹節も煮干しも不人気で、最初にトノサマガエルのオタマを育てた年に、失敗してしまいました

去年卵から育てたモリアオガエル、トノサマガエル、ニホンアマガエルは、ほぼホウレンソウと麩で無事大きくなり、かなり育ったオタマを捕まえてきたカジカガエルもちゃんとカエルになってくれたのですが、今年卵から育てているモリアオガエルとシュレーゲルアオガエルは、それぞれ1週間前、3週間前からがくんとホウレンソウを食べなくなりました。

シュレーゲルアオガエルは、その頃既に後ろ足が出ていて、本当ならもっと大きく育ってから前足を出して上陸するはずが、かなり貧弱なサイズで次々に前足を出し、現在、残り1匹を残して全て上陸してしまいました。

モリアオガエルは、結構そこそこのサイズまで育っていますが、後ろ足が出てきています。できればもう少し充実した体になってから、カエルになってもらいたいところです。
そこで、餌を切り替えることにして、市販の魚の餌をいろいろ探してみました。
下記に挙げた餌の数々は、全てこの3年間我が家で試してみたものです。

最初の年に、オタマジャクシが食べるとされている、煮干し、鰹節、パンなどは全て試しましたが、我が家では食いつきが悪くすぐに水が悪くなってしまっていたので、除外。


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まず、よくオタマジャクシの餌として本に載っているフレーク状の熱帯魚の餌は、使ってみた感じ、あまりよくありません。
このテトラ社のテトラミンは、熱帯魚の餌としては一番ポピュラーで信頼度も高く、熱帯魚には優秀な餌ですが、フレークフードは、メダカ科やコイ科の魚などの水面に浮いているものを食べる習性のある生き物向きで、底の方で餌を漁る、下向きの口を持つオタマジャクシには向きませんでした。
なかなか沈まないので食べにくく、一晩でカビが生えてしまいました。
魚なら、1分もあれば全部平らげてしまう量でしたが、食べる習性が違うとやはり難しいようです。



一昨年試したキョーリンの冷凍クリーン赤虫。
熱帯魚に与えると喜んで食べます。
現在、大人になったカエルに餌付け成功して、半分くらいのカエルのメインフードとして使用していますが、一昨年トノサマガエルのオタマジャクシにやってみて、オタマジャクシには向いていないと感じました。
おちょぼ口のオタマジャクシは、やはり細かい餌を髭のような歯で削り取ったり、泥の中の細かい餌を食べたりするので、赤虫はうどんをのんでいるような食べ方になり、よくありませんでした。


テトラ社のブラインシュリンプ・エッグ。薄い食塩水にエアレーションし、卵を入れて1日で孵化します。それをコーヒーのペーパーフィルターなどで濾して与えると、口の小さい熱帯魚の稚魚に最適の餌です。手間はかかりますが、難しい魚や調子の悪い魚の立て直し、稚魚の育成に、確実に威力を発揮します。
一昨年は、田んぼにたくさんいる微生物をやればいいんじゃないかと思って、これをわざわざ孵化させて、生きているのを与えてもみましたが、よろしくありませんでした。
熱帯魚の稚魚には、これに勝る初期試料はないんですけどねぇ…。

最初、何でも食べると言う情報から、熱帯魚が喜ぶ餌ならきっと食べるだろうと思っていたんですが、一昨年はここまで試した時点で、ホウレンソウの食いが良かったのでそちらに切り替えましたが、今年はそのホウレンソウが駄目になったので、ここからスタート。熱帯魚の中でもオタマジャクシと同じような底棲性で、泥や砂の中の餌をもごもご食べる魚用の餌に絞って試してみることにしました。

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植物食のプレコ等のクロレラのタブレット。
ホウレンソウを食べるんだから、オタマジャクシも食べますが、食べ残すと水質が悪化しやすいし、ホウレンソウを食べなくなった時期のオタマは、これも食いが悪くなります。


ホームセンターで見つけた、キョーリンの、ウーパールーパーやイモリ、オタマジャクシ用と書いてある餌。
両生類用なんだから、これはいいだろうと思って試してみましたが、残念ながら失敗。
少なくとも、モリアオガエルとシュレーゲルアオガエル、市内のため池で捕まえてきた正体不明のオタマは、食べませんでした。
水に入れると素早く水を吸って柔らかくなるので、食べ残すと逆にそれが水質を悪化させてしまい、一晩で飼育水が白く濁ってしまいました。
飼育数に対する投入数は適正か少なめくらいなので、与えすぎではないと思います。

そして、現在食べてくれているのが、この2種類です。


先ほどのウーパールーパー用の餌と同じキョーリンの、コリドラス用の薄いタブレット状の餌です。
柔らかくなりすぎず、水を汚しにくいです。
夜寝る前に餌を投入して、朝にはきれいに食べられてなくなっています。
たいていのホームセンターに売っているし、もうひとつ量が少ないパックもあるので、試しやすく入手しやすい点もいいと思います。

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こちらもホームセンターで見つけた、コメットのドジョウ用の餌。
キョーリンのコリタブより厚みがある錠剤状の餌で、食べにくいかなと思いましたが、これもきれいに食べきりました。こちらも水を悪化させにくいようです。

キョーリンのコリタブは、原料がフィッシュミール、小麦胚芽、大豆ミール、小麦粉、シルクワームミール、海藻粉末、かしこ、ビール酵母、魚油、オキアミミール、スピルリナ等。
コメットのどじょうの主食は、フィッシュミール、小麦粉、トウモロコシ、オキアミミール、スピルリナ等。
2種類とも、動物性の原料と植物性の原料が配合されていて、特にオタマジャクシ後期の、動物性の餌を必要とする時期には適していると思われます。
先日、和裁の先生のお友達からもう一つモリアオガエルの泡巣をいただき、孵ったばかりのちびオタマたちも、よく食べています。
何より、食べやすく水を汚さない上に、入手しやすくコストパフォーマンスも高いところが良かったです。

とりあえず、今回はカエルになるまでこれでいってみたいと思っています。
生き物ですから、去年うまくいって、今年も同じようにして同様にいくとは限らないので、毎回毎回が試行錯誤の繰り返し。
食べてくれる餌が見つかって、ちょっと一安心です

ピラデスト今津 2

2014年06月15日 11時43分08秒 | カエル


ピラデスト今津のスタッフの方のブログに日参し、カキツバタの見頃と旦那の休みを睨んでタイミングをはかっていたわたくし。
先日の水曜日、我が家としてはこのタイミングしかない!ということで、ピラデスト今津へ行ってきました。

カキツバタは、平池(だいらいけ)の中央から山の方に、浮島のように広がっており、群落の周辺から咲き始めます。
今回、周辺から中央へ向けて先進む途中というところ。他の花がほとんど混ざっていないので、紫色の美しい島のようで、幻想的です。

そして、写真右奥の木々、おわかりでしょうか?
濃い緑の中に、点々と白い星のようなもの。
これが、モリアオガエルの泡巣です。



去年よりも、ずいぶん高い枝にまで産卵しているなぁというのが、今年の印象です。

カキツバタの群落から外れたところ、散策ルートの傍にも泡巣があったので、手のひらと大きさを比べてみました。





きれいな泡巣。写真を撮っていると、その近くの枝の葉に、モリアオガエル発見!



以前、本で、産卵後のモリアオガエルは、オスはすぐに森に帰り、メスは周囲でしばらく休んでから森に帰っていくと読んだ覚えがあります。
ということは、この泡巣を産んだメスなのかな?


今年の梅雨は、関東の方では、すでに6月分の雨が全て降ったかというくらい降雨量が多いそうですが、滋賀県は周辺府県と比べても雨が少なく、空模様が悪いからそのうち降るかな~と思っても結局肩すかし…とうパターンが多いです。
その為、ピラデスト今津の平池とそのすぐ隣にある湿地のモリアオガエル繁殖地でも、普段よりも水位がかなり下がり、去年産卵していた湿地の水たまりも、水がなくなっているところがいくつも見られました。
このままだと、産卵した泡巣のいくつかは、孵化せずに乾燥して死んでしまったり、孵化しても落ちたところに水がなくて、やはり全滅…というものも多いかもしれません。

心配しながら、案内所の方に教えていただいた、平池から山の方の小道を抜けてピラデストのグランドゴルフ場に出るセラピーロードを散策してみました。

平池に注ぐ小川に沿って登っていくと、途中に堰があり、小さな池のようになっているその上にも、モリアオガエルの泡巣がありました。

かわいいコアジサイがきれい。



グランドゴルフ場に出ててみると、小さなコンクリートの水路のところで、モリアオガエルの声が!
見ると、ぷりぷりもちもちしたモリアオガエルのオタマジャクシもうじゃうじゃ!!
ということは、木も枝もないこんな水路で産卵しているということ!?

旦那と声を頼りに探してみると、なんと、コンクリートの水路の縁の石組みの間に、泡巣が、あっちにもこっちにも



よく見れば、シダの陰に、やはり産卵後の休憩中なのか、モリアオガエルも!

「ここにも!そこにもある!!」と騒ぎながら、水路をたどって、芝生の真ん中にある小さな池まで来ると、そこには周辺の植え込みに、びっくりするほどたくさんの泡巣がありました。

平池の方は、植物やモリアオガエルの繁殖地を守るために、周囲にロープが張り巡らされているので、近くに寄って観察することはできませんが、ここなら近くで産卵する様子も観察することができるかもしれません。
意外なところでモリアオガエル観察の穴場を発見しました。



普段はあまり産卵が見られない松にまで、泡巣が!



今年はお姉ちゃんが受験生で、受験が終わるまでお泊りの予定は立てられませんが、来年はピラデストでキャンプをして、夜はモリアオガエルの産卵行動観察を狙おうと思います


それにしても、モリアオガエルの意外にタフな一面を知ったような気がします。
流れのない、比較的浅い止水の上に垂れた木の枝に、泡巣を産卵するというのが本来の生態ですが、天敵が少なく安全であれば、石組みの間だろうがトタン板だろうが、じゃんじゃん産卵して、たくましく繁殖しているモリアオガエルたち。
グランドゴルフ場の水路と池でも、小魚とアカハライモリはいたけれど、バスやギルなどの大型魚やザリガニの姿は無く、泡巣や産卵中のカエルを狙う蛇も、芝生の真ん中にはあまり現れません。
泡巣である程度育ったオタマジャクシは、水に落ちてすぐに活発に泳いで餌を探すことができるので、短期間で大きく育ちます。周囲の泡巣の状況と泳いでいるオタマジャクシを見比べて、「あの泡巣の残骸から落ちたオタマとすれば、ものすごいデカいなぁ」と旦那とびっくり。
今までは山奥でひっそりと生きているカエルというイメージがありましたが、人の生活圏の近くでも、条件さえ合えば生き抜いていける、カエルの中でも繁殖力の強い方なのかもしれません。

吸盤が無くて、水田の圃場整備や水路のコンクリート化で生息域を狭めている、アカガエルたちの方が、か弱く危機的な状況にあるような気がしました。

山門水源の森

2014年06月12日 08時56分52秒 | カエル


先週、湖北の山門水源の森に行ってきました。
福井県と滋賀県の県境にあり、昔は薪炭林として利用されていましたが、伐採されなくなって里山の生態系が失われつつあり、貴重な植物や生物が生息する湿原も、遷移により縮小しつつあったのを、地元の方々が復元の努力をされ、現在、大切に保護されています。
一般にも公開されており、入口の森の楽舎と付属湿原のところで記帳して入山することができます。

目当ては、またモリアオガエル

先月、子供を連れて学区内の山にカエル観察に行った時に、立ち寄った古墳の石段で滑ってしたたかに尾底骨を打ち、まだ痛むのでくしゃみをする時にお尻を押さえながら「いたたっ!」と叫んでいるというのに、です


山門水源の森は、散策コースが整備されており、保護の為、貴重な動植物に触ることはできません。
その代わり、入口の付属湿原では、水源の森の植生が再現されており、近くで見て触れることができます。
今回は管理の方がいらっしゃらなかったので、中に下りることはできませんでしたが、モリアオガエルがここにも産卵し、それを狙ったアカハライモリがたくさんスタンバイしている様子が観察できました。


入山して湿原に到着すると、いたるところから繁殖期のモリアオガエルの「カララララ、カララララ」という声の大合唱が!

湿原とはいっても、滋賀県はまだ雨が少なく、水のある場所は少なめで、端っこの方に繁殖場所が集中している感じでした。



ぷりっぷりの泡巣。



わずかな水場の上に、張り出すように垂れた木の枝に、重たげな泡巣がぶら下がっています。
以前、どこかで「大きめの葉っぱが好まれる」と書いてあるのを見たような気がするのですが、今年の観察では、紅葉などの葉の細かい木に産卵されているケースが多かったです。
葉の大きさよりも、枝ぶりなのかな?



枝だけでなく、金属のトタン板や土のところにも泡巣が。
良さげな枝はたくさんあるのに、どうしてこんなところに産むのかなぁ

湿原の片隅にテラスがあり、そこでモリアオガエルの声に耳を傾けながら、お昼ごはんを食べました。
姿を見ることはできなかったけど、たくさんの泡巣を確認できました♪


帰りは湿原から四季の森コースを歩きました。
これが、結構ハードな道で、伊吹山のお花畑や桐生や田上を歩きまわっているから平気だと思ってたけど、かなり疲れました。
土日ずっと早朝から夕方まで、着付けだけでなく力仕事の雑用で走り回ってバテていたのと、お尻が痛くて庇う歩き方して腰にもきていたせいもあり、気をつけて歩かないと骨盤底筋がどうにかなりそうでした。

それでも、鹿などの食害からササユリを保護されている活動の様子が、食害防止のネットや苗の増殖の印らしい園芸用ラベルからうかがえたり、大好きなバイカオウレン、花の季節は終わっていたけど、水場の近くに群生しているのが見られて、嬉しかったです。

早春の花の季節にも、また行きたいな~

オタマジャクシの風船病 1

2014年06月05日 08時47分28秒 | カエル
去年のモリアオガエルのオタマジャクシ飼育の際、お腹が膨れ上がってしまう症状をしめすものが出ました。
その症状から、仮に「風船病」と勝手に名付け、その後の経過から、過密飼育によるストレスが原因だと考えました。

今年も、シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシで、風船病が出ました
去年と今年のパターンが違っていたので、仮説を修正。

結論を先に言えば、もやしもんの「菌劇場DXその1・腸内フローラ」の回でオリゼーが吐いていた「他の菌を滅ぼしてもいいから、自分達だけは栄えたいの♪」の、更に身内抗争版的な感じ?


経過としては、4、5日くらい前から、調子を崩すオタマが現れ、お腹が膨れるものが出てきました。
脇腹に気泡が見え、それが徐々に大きくなり、次第に泳ぐ姿勢を維持できず、風船のようにぱんぱんに膨れ上がったお腹を上にして浮いた状態に。
最初にこの症状をあらわした今年の風船病オタマ1号は、最終的にお腹が破裂して死んでしまいました

急遽、新しくプラケを買いに走り、少しでも気泡が見えるオタマをなるべく少ない匹数でプリンカップに隔離する一方、まだ症状が出ていない全てのオタマを2つに分けて、なるべく飼育密度を下げるようにしました。

一晩経って、オタマジャクシ全体の調子も落ち着き、風船病オタマの中で2番目に症状が重く、やはり上を向いて浮いていた子の現在の状態が、次の画像。



まだ具合は悪そうだけど、横を向ける程度になりました。

次の2匹は、脇腹の気泡がよくわかるので画像をあげておきます。



現在の飼育密度はこんな感じ。
プラケその1。後ろ足が生えてきたものを中心に収容。



プラケその2。小さめの子が多い。



比較の参考に、去年のモリアオガエルの風船病。
去年のケースは、気泡ではなく水泡だと思います。ぱんぱんになっても、通常の姿勢が維持できたので。




去年のケースでは、隔離したことで風船状態が改善し、ほぼ生還したこと、内臓が収縮しているように見えた為、過密飼育からくるストレスによって餌を食べられないことからこのような病気になったと考えました。

今年のパターンでは、隔離の翌日に重篤な症状だった子がお腹が破裂して死んでしまったこと、水泡ではなく気泡であること、このような激烈な症状が、ストレスから起こるとは考えにくいことから、オタマジャクシ自身が出す毒素などの成分による、自家中毒なのではないかと、今のところ推論しています。

よく、オタマジャクシやカエルをたくさん捕まえたら、持って帰る間に弱って死んでしまうと聞きます。
『カエル飼育ノート―カエルの生態から飼育、繁殖まで―』(誠文堂新光社・刊/水谷継・著/関慎太郎・写真)にも、
「カエルを過密にして飼育すると、すぐにお互いの体表の毒で中毒を起こし死んでしまいます。」(p84)
とあります。

モリアオガエルやシュレーゲルアオガエルは、卵の形態が卵塊で、採取の際にどうしても泡巣を壊さないようにそのまま採取することが多く、過密飼育になりがちです。
今回も、シュレーゲルアオガエルでこの症状が出たので、子供と相談し、いくつかにプラケを分けてそのまま飼育するか、半分は採取した水田に返しに行くか、決めたいと思います。

今年、「オタマジャクシの病気」で検索していらっしゃる方が多いので、同様の状態でお困りの方は、飼育数を見直されてはいかがでしょうか?

カエル勉強会

2014年06月02日 08時36分29秒 | カエル


大津市では、毎年、6月から8月の間に、「身近な環境市民調査」を行っています。
市民のボランティアを募り、日常生活の傍らにある身近な事柄を集め、それをまとめてHPや冊子として発表するのです。
毎年テーマがあり、ドングリ、セミ、トンボなど、わたしのお茶友達のWさんが参加していて、トンボの年の冊子を見せていただいたこともあります。Wさんは、お茶好き、お寺好き、身の回りの自然が好きと、わたしとかなり趣味のベクトルが近く、この身近な環境市民調査も、機会があれば参加してみたいなぁと思っていました。

それが、今年は「カエル」!!
カエル馬鹿を自認し、将来はカエルが関係するお仕事がしたいと心に決めているちび太がいる我が家、参加しないわけにはいかないでしょう

おまけに、開始にあたって市役所で行われる、カエルについての事前勉強会、講師の先生が、京都水族館の関慎太郎さん。
『世界と日本のカエル大図鑑』、『カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシ・ハンドブック』、『カエル飼育ノート』など、ちび太にとってのバイブルの数々で執筆や写真を担当されている、憧れの方です。
琵琶湖博物館の方から、勉強会の講師が関先生だとお聞きしてから、ずっとこの日を楽しみにしていたちび太。

わたしも、着付けのお仕事、本当は友引きだから仕事が入るだろうとは思っていたけど、カエルについての勉強だけではなく、小学生にはちょっと難しい調査報告方法の説明などもあり、一緒に聞かなければならないので、前もってNGを出しておきました。
しかし、さすがに梅雨入り前の友引きの日曜日、再度の仕事の打診に「10時までに大津市役所に到着しなければならないので、それまでならなんとか!」とお返事したら「9時あがりでいいから、行って!」と言われ、早朝から婚礼の着付けの仕事を必死でやり、9時に現場を飛び出して、子供達を先に行かせておいた大津市役所に急行しました。

みんな、環境調査の勉強会だもの、カジュアルで活動的な恰好をしていらっしゃる中、葬式帰りみたいな黒づくめのスーツ姿のわたしは、ぷっかぷか浮いていました
あの~、決して怪しいモノじゃないんです。ただの着付け師なんです。仕事着なので、勘弁して下さい…

関先生の講義を受け、質疑応答、実際に大津市内に生息しているカエルを見て触れるチャンスもあり、ちび太は出会いたいと強く願いながらも、残念ながら今まで一度も出会ったことがなかったアズマヒキガエルを手に乗せていただき、思ったよりも柔らかい質感と重みに感動していました。
今年はテーマがカエルだったので、非常に子供の参加が多く、アズマヒキガエルを触る為に、大人も子供も長蛇の列を作っていました。
学校では「カエル好きなんて、変!」とか「キモッ!」とか言われて傷ついているちび太は、同じくカエルが大好きな小学生がこんなにたくさんいるということに、とても気持ちが高揚していたようです。
そして、ちび太にとって、自分の興味の中央を射抜く、子供向きとはいえ専門の方の講義を受けるのは、初体験。それはそれは、楽しかったようです。
お姉ちゃんは、興味の対象は本来植物の方なんですが、一生懸命講義を聴きながらメモをとっていました。

お友達と近所の施設のお祭りに行くお姉ちゃんと別れ、ちび太は上がったテンションそのまんまで帰りに長等公園に直行し、そこで早速カエル調査を開始。





モリアオガエルの泡巣とオタマジャクシ、タゴガエルとツチガエルを確認して観察。
ヒキガエルがいないかな~と公園内の山の散策路を歩きまわり、それから帰宅しました。
家路につき「今日は楽しかった…」と世にも幸せそうにつぶやいていたちび太。
よかったね


それから、帰宅後の我が家のシュレさんのオタマたち。
一緒に入れてある藁にみっしり乗っているのがかわいかったです



今日のご飯のホウレンソウは、ちょっと茹で方が足りなかったらしく、今一つ箸が進まない…ならぬ、お口が進まない様子。なら、これでどうだと焼き麩をあげてみたら、ひしひしと食いついてくれました。
関先生も、餌が偏るのは栄養的によくないとおっしゃっていたので、たまには目先を変えるのも必要かな~。うちでは、煮干しや鰹節、熱帯魚の餌などは不人気で、試行錯誤の結果、ホウレンソウが圧倒的な人気を誇っているので、どうしてもそればかり与えてしまっています。
去年のモリアオさんたちは、やはり焼き麩が大好きで、琵琶湖博物館の先生も「たんぱく質豊富だから、いいんじゃない?」とおっしゃったので、時々焼き麩もあげています。




たくさん食べて、元気なカエルになるんだよ~♪