医療制度改革批判と社会保障と憲法

9条のみならず、25条も危機的な状況にあります。その現状批判を、硬い文章ですが、発信します。

保険証へのQRコード装着取り止め

2007年08月04日 | 医療制度


  保険証へのQRコード装着取り止め

  厚生労働省は、7月9日に2008年4月から予定していた、保険証へのQRコードの装着を取り止める方針を決め、都道府県や後期高齢者医療広域連合に、事務連絡を下ろしました。
  そうしたことから、2008年4月に向けて準備していた広域連合や保険者は、大慌てで証作成の変更や修正をかけることとなりました。

  これは、宙に浮いた5000万件の年金記録問題に絡めて、2011年(平成23年)をめどに社会保障カード(仮称)の導入が決まったために、方針変更をするというもので、さらに、厚生労働省が提唱してきた健康ITカード(仮称)構想を、今後の検討でこの社会保障カード構想に集約してゆくとしています。
 
  その社会保障カードは、ICチップを埋め込み、健康保険証や年金手帳などの機能を持たせ、一人一枚の発行とされています。そして、自らの医療費やレセプト情報、年金の加入履歴や納付状況、年金見込み額などを、端末(パソコン)から見ることができるようにし、また希望すれば写真付の身分証明書にもすることができるとしています。

 
  「転んでもただでは起きない」という喩えがぴったりです。杜撰な年金記録問題、宙に浮いた5000万件の年金記録問題から、健康ITカード構想をさらに膨らませた社会保障カードの導入とし、社会保障番号の導入も検討とするなど、厚生労働省の厚顔無恥にはあきれかえります。

 これからも、都道府県、広域連合、国保保険者(市区町村)は、厚生労働省の事務連絡に振り回されることとなります。
                                                              2007.8.4 harayosi-2


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