朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」に連載中の「世界史レッスン」第44回目の今日は「スペイン王妃の恋人、大いに長生きす」⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/12/post_9603.html#more
強靭な生命力で84歳の長寿を全うした宰相ゴドイは、人生前半と後半の落差をどう感じていたのだろう?
マリア・ルイサとマリー・アントワネットは同時代人でもあり、互いによく似た境遇だったことについては、以前「似たもの王妃」でも触れた。⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/03/post_2a49.html
だが曇りない目で見れば、ルイサはアントワネットほど軽薄でも愚かでもなかった。何を着ても似合わないのに最新流行ファッションを追う、という過ちを犯したのは確かだが、厳しい舅(カルロス3世)のもとで、王太子妃のころから王妃代理をそつなく務め、時には彼のやり方に堂々と反論したほど頭は良かった。3世亡き後ゴドイを異例のスピードで出世させたのも、愛情からばかりでなく、実力もみこんでのことだ。
事実ゴドイは手腕を見せ、「平和公」の称を得たり、ナポレオンと同盟を結んで、動乱のスペインを守るべく奮闘した。時代の潮流が革命へと雪崩をうっていたので、けっきょくは亡命を余儀なくされたにせよ、ゴドイがいなければ無能なカルロス4世は、ルイ16世と同じく処刑されていたかもしれない。
このゴドイの肖像もゴヤによって描かれている。軍服を着てしどけなく寝椅子に寄りかかるゴドイは、歌舞伎の二枚目風の甘い顔立ちながら、闘牛のようなエネルギーを放出している。いかにもラテンの男である。アントワネットの恋人フェルゼンが北欧の冷たい美貌だったのに比べて、うーん、だいぶ違いますね!
♪マリア・ルイサのことは「恋に死す」にも書きました⇒http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/20040111/visit.html
強靭な生命力で84歳の長寿を全うした宰相ゴドイは、人生前半と後半の落差をどう感じていたのだろう?
マリア・ルイサとマリー・アントワネットは同時代人でもあり、互いによく似た境遇だったことについては、以前「似たもの王妃」でも触れた。⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/03/post_2a49.html
だが曇りない目で見れば、ルイサはアントワネットほど軽薄でも愚かでもなかった。何を着ても似合わないのに最新流行ファッションを追う、という過ちを犯したのは確かだが、厳しい舅(カルロス3世)のもとで、王太子妃のころから王妃代理をそつなく務め、時には彼のやり方に堂々と反論したほど頭は良かった。3世亡き後ゴドイを異例のスピードで出世させたのも、愛情からばかりでなく、実力もみこんでのことだ。
事実ゴドイは手腕を見せ、「平和公」の称を得たり、ナポレオンと同盟を結んで、動乱のスペインを守るべく奮闘した。時代の潮流が革命へと雪崩をうっていたので、けっきょくは亡命を余儀なくされたにせよ、ゴドイがいなければ無能なカルロス4世は、ルイ16世と同じく処刑されていたかもしれない。
このゴドイの肖像もゴヤによって描かれている。軍服を着てしどけなく寝椅子に寄りかかるゴドイは、歌舞伎の二枚目風の甘い顔立ちながら、闘牛のようなエネルギーを放出している。いかにもラテンの男である。アントワネットの恋人フェルゼンが北欧の冷たい美貌だったのに比べて、うーん、だいぶ違いますね!
♪マリア・ルイサのことは「恋に死す」にも書きました⇒http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/20040111/visit.html
ゴドイの肖像画は、なんと言うタイトルなんですか?プラド美術館展の本には、カルロス4世の絵があるだけです。写真で、マリア・ルイサが出ている反吐、小さくて、モノクロで、はっきりとは、つかめません。原色世界の美術のスペインの巻をみたら、カルロス4世の家族の絵がありこちらは、女王マリア・ルイサが中心にいます。長身ですね。傲慢な感じ。堀田善衛氏の「ゴヤ」は、押入れの奥かにあって、見つけられず。唯物論学者だった高名な哲学者の教授は、スペインの男が世界一、美しいといっていました。本当かしら?
ちなみに、私の「永遠の恋人」は、私が少女時代に憧れた若きドミンゴにそっくりなのですよ! 尚且つ、ウィーン風に洗練されていたりして……。
ドミンゴは、正統的なヒーローの典型。「愛する女性のためならば、たとえ火の中、水の中」という情熱と正義感に、ファンは痺れるのですよ。
初体験は、初来日の《トスカ》のカヴァラドッシ。《椿姫》のアルフレッド……。
ウィーン国立歌劇場で、初めてドミンゴの舞台を見たときには、当時、小学生だった私は、涙を溜めてテレビに見入っていた……ということをファンレターに書いて、花束に入れて投げましたとも!
実は私は、ベルバラ全盛期の70年代に中高の同級生が漫画や宝塚のベルバラに夢中になるのに、白けていて、余り関心を持たなかったのです。
なぜって……? だって、ベルバラには、ドミンゴ流の、正統派の雄々しくも気高いヒーローが出てこないではありませんか。(ドミンゴに心酔した私には、アンドレもフェルゼンも軟弱に見えた!)
で、結局、ベルバラも、ほとんど食わず嫌いなのです。ついでに、世の男性の殆ども色褪せて見えたりして……。
音楽学者の立場から一言付け加えれば、ドミンゴは、ルックスが良くて、艶のある輝かしい美声をもつだけでなく、大変な勉強家で、埋もれた名作も数多く演じ、録画に残しています。そういう意味では、マリア・カラスも、フィッシャー=ディースカウもそうですね。
音楽史的に作品を勉強する時には、いわゆるABCオペラ以外のオペラを体験しなければならないことが多いので、大変助かっています。
来年5月には、ウィーン国立歌劇場でドミンゴのウィーン・デビュー40周年記念コンサートがあります。
来春のドミンゴ・コンサートにはいらっしゃるのですか?チケット売り切れの可能性もありますね。日本の業者が全部おさえたりして。
ウィーン市外在住者用にネットや書面・電話申し込みなどで売り出されるチケットの数も、限られてしまうし。「ドミンゴ追っかけおばさん」は、日本だけではなく、世界中にいるので、争奪戦の激しいこと。
当日売りの立ち見チケットのほうがまだ手に入りやすい、とはいえ、早朝、6時ごろから待ち行列のナンバーを配布するので、4時半頃から並んで待つ覚悟が必要。
私自身は、オペラ座から徒歩10~15分位の所に住んでいたことが多かったので、ドミンゴが出演する日は、図書館の仕事に出かける前、早朝、市電が動く前に並んで、パルテレ立ち見最前列のチケットを確保していました。
尤も、来春は、どうも私の資料研究のデータ整理が5月までに終わらず、ドミンゴ記念コンサートは逃しそう。残念!!
こちらの先生の記事が本当に勉強になります。
先生の「メンデルスゾーンとアンデルセン」の本から、こちらのブログにたどり着いて、
ラッキーだったと思っています。
これからもよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
それはそうと、明けましておめでとうございます。こちらこそどうぞよろしくお願いします♪