この春頃からだろうか。 仕事に対する意欲が薄れてきた。
何か全然別のことをしたくてたまらない気分になることがある。
でもそれは難しい。
私は何の資格もないし、快活でも話し上手でもないから接客は無理だし、第一言葉にハンデがある。
今の仕事に使ってもらえていることが、むしろラッキーなんだけど。
感謝すべき立場にあることは、わかっているんだけれど。
高齢者専門の精神病院で働き始めてから、来年2月で満8年になる。
もともと飽きっぽい性格だから、とうとう今の仕事にも飽きがきてしまったのだろうか?
8月に不穏行動のある認知症患者さんMさんに右腕をねじ上げられたことは、絶対に直接の原因ではない。
勤労意欲は、それより前から失われつつあったから。
不穏行動があった患者さんが、投薬治療で落ち着きを取り戻し、介護施設へと退院していくとほっとする。
そして空いた病室に入院してくるのは、退院していった患者さんと同じかそれ以上に不穏な行動をみせる患者さん。
そのためにある病棟なのだから、それが当然なんだけど。
(きりがないじゃない!)と、イライラするようになってきた。
理不尽なこととは、百も知りつつ。
大抵の患者さんは、入院当初は不穏行動があっても、治療のおかげで2~3週間もすると行動が落ち着いてくる。
でも私の腕をねじ上げたMさんは、私にとっては初めての例外。
入院して4ヶ月が過ぎたにもかかわらず、不穏行動は衰えを見せず、相変わらず2:1でスタッフが付き添わねばならない。
Mさんの奥さんは、片道150km近い距離を運転して、数日おきに見舞いに来、洗濯物を持って帰る。
もっと近くには、Mさんを受け入れられる病院に空きがないからだ。
そんな奥さんと一緒にいるときMさんが落ち着いていればいいのだが、理由もなく徐々に怒り出して、
奥さんに 「お前は役立たずだ」 「この馬鹿女」 などと罵詈雑言を浴びせたり、
奥さんを叩こう・蹴ろう・奥さんの首を絞めようとしたりすることも。
「世界一優しい人だったのに・・・・・」 と悲しげにつぶやく奥さんに、かける言葉も見つからない。
Mさんはナイフやフォークやスプーンを使って自分で食事を取ろうとはめったにしないので、
スタッフが何とか食べてもらおうと介助するのだが、そうするとスタッフに叩きかかったり、
一度口に受け入れた食べ物をスタッフめがけて吐き出したり、わざわざ自分の手で搔き出してスタッフに投げつけたり。
そんな状態なので、毎日少量しか食べたり飲んだりできていない。
なのに起きている間は、よほど疲れない限り5分と座ることはないから、当然体重は、どんどん落ちてきている。
前にもいたなぁ、そういう患者さん。
体力が続く限り歩き回り、やがて力尽きてベッドから起き上がれなくなり、
点滴はされてもどんどん体力は失われていき、ある日ご臨終・・・・・
危害を加えられないよう2歩離れてMさんと歩きながら、
(来年の今頃はMさんもう亡くなっているだろうな) なんて考えている自分がいる。
認知症病棟で現実を見過ぎてしまったのかな。
自分も50代に入り、認知症が他人事ではなくなったせいかな。
仕事に行くのが気が重いし、こんな気分で嫌々ながらお世話をするなんて、患者さんに対しても失礼だと思う。
それともこれって、更年期障害の症状のひとつかしらん。
私の閉経はほぼ完了しつつあるから、時期的にはピッタリだけど・・・・・。
私の勤労意欲は戻るのか? それとも私は、このままヒッキーになっていくのか?
今後の経過を見守りたいと思います。
でも続けたくなければ介護の現場から遠ざかれる私はラッキーだ。
在宅介護をしている身だったら、待ったなしで介護を続けなきゃならないのだから。
私が頻繁にチェックしている介護ブログがふたつある。
あしゅらさんは、理不尽な義父に 「自分が転倒したのはヨメのせい」 と(直接ではないけれど)なじられたし、
だださんは、18年も一緒に暮らした愛猫のアジャリさんを亡くした。
それでもひと休みすることなく、介護は続けなければならないんだもの。
オットーの両親は、現在89歳と87歳。
さすがに体力は衰えてきているし物忘れもひどくなりつつあるものの、
それに問題が全くないわけではないものの(これについてはいずれまた)、
認知症も未だ発症せず、よく二人で頑張ってくれていると思う。 有り難いことである。
でも、いつまで続くか、この状態!?
・・・・・ 休めるときに休んで、体力気力を温存しておくというのもアリかも。 ・・・・・
8年もの間頑張ってこられたんですもの。
ちょっと休みたくなるのは当然です。
確かにこのご時世でしかも外国人で仕事があるのは恵まれているけれど、立ち止まるときってありますよね。どんな仕事であっk5016
ても。
私も時々自分のやっていることの意義を考えてしまいます。
特に出産後また戻った時に考えました。
これで満足なのか、もっと自分には何かできたんじゃないか、とか。。
ハナママゴンさんももしかしたら、色々知ってわかっているからこそ、ふと考えてしまうのかもしれませんね。
ハナママゴンさんの納得のいく結論がだせますように。
そうですよね。長い人生。つい(これでいいのか?)と考えてしまうことってありますよね。
「色々知ってわかっている」なんて、とんでもない。
私は狭い世界で生きているだけの、ほとんど何もわかっていない人間です。
ヒッキーになって好きなことだけして暮らせたら、どんなに幸せだろうとかときどき考えてますし。
でもたまには旅行も行きたいですからね。食べさせてもらう上に旅行もさせろ、里帰りの費用も出せではオットーに愛想をつかされそうなので、嫌々ながら(?)働いています。
ずっと家にいたら、食べすぎで絶対肥ると思うし。
衣類が合わなくなったら不経済なので、これ以上は肥れません。
(↑じゃなくて!第一に不健康だろうがっ!!)
そんなわけなので、現在の『やる気の喪失』は一時的なものであって欲しいです。
でも正直、週4シフトから3シフトに減らせたらすごく嬉しいので、年明けからしばらくは、やる気が戻るまで3シフトに仕事をセーブしてみようかと思っています。