60年前の昨日(2月6日)は、エリザベス女王が即位した日。
即位60周年を記念して、女王はキングス・リンの町を訪問。市庁舎を訪れ、午後は小学校で歓迎を受けた。
女王の胸に光るダイヤモンドとパールのブローチは、母親であるクイーン・マザーの形見。
“The Royal Laundry”の展示は、絵本“The Queen's Knickers”(女王様のパンツ)にヒントを得たものだそう。
ひと昔前だったら、『王室侮辱罪』とかで逮捕・連行されるところだったかも。時代は変わった・・・
外で一般市民に歓迎される女王。
ロンドンを始めとする各地の州都では、祝砲が轟いた。(本格的な祝祭行事は5月・6月に行われる予定。)
女王が即位したのは、前国王のジョージ6世、つまり女王の父君が急逝されたため。
王室の別邸であるサンドリンガム・ハウスで、冠動脈血栓症のため眠ったまま亡くなっていたという。
(ジョージ6世は、皆さん覚えてますよね? 映画“The King's Speech”(英国王のスピーチ)でコリン・ファースによって演じられた、あの王様ですよ。)
サンドリンガム・ハウス。
つまり即位の日というのは、女王にとってはイコール愛する父親の命日。そのためこれまでの女王は、即位の日はサンドリンガム・ハウスで静かに過ごすのが慣わしだった。
でも今年は60周年という記念すべき年にあたるため、例外を作ってサンドリンガム・ハウスにほど近いキングス・リンを訪問したものと思われる。
60年前の2月6日、女王は夫君エジンバラ公とともにアフリカを訪問中だった。旅先で悲報を聞き、急遽2月7日に帰国。
当時のチャーチル首相をはじめとする政府の首脳陣の出迎えを受けた。王女として出掛け、女王として帰国したわけである。
1月31日、父王ジョージ6世は医師のアドバイスを受け入れずに、アフリカとオーストラリアの公式訪問に出発するエリザベス王女を見送ったという。
1926年4月21日生まれの女王は、当時若干25歳。夫の突然の死に悲嘆にくれながらも、母君のクイーン・マザーは突如娘の肩にのしかかった重い責任を危惧したに違いない。
帰国のため娘が搭乗した飛行機に向けて、電報を打った。無線で受け取られた電報は、パイロット経由で女王に届けられた。内容は:
“To: Her Majesty The Queen
All my thoughts and prayers are with you.
Mummie
Buckingham Palace”
(女王陛下へ: 私のすべての思いと祈りは貴女と共に在ります。 ママより、バッキンガム宮殿)
電報のコピーと当日のフライト・プラン。
父王の逝去により事実上は即女王になったが、英国のみならず英連邦諸国が喪に服している間は祝い事は控えるべし、という伝統に基づき、実際の戴冠は16ヶ月後の1953年6月2日に行われた。
1977年の Silver Jubilee と、2002年の Golden Jubilee の時の女王の公式ポートレート。
昨日公開された Diamond Jubilee のもの。
現在女王は85歳、エジンバラ公は90歳。エジンバラ公は昨年のクリスマスに数日間入院するようでしたが、お元気になられて何よりです。
お二人の名誉のため?若い頃のお写真も添えておきましょう。
わっかー! エジンバラ公、ハンサム~
お二人が結婚したのは、1947年11月20日。女王は21歳、エジンバラ公は26歳でした。
今年で結婚65周年になるわけですねぇ。いつまでも仲むつまじくて何よりです。
現在ビクトリア女王の在位期間63年7ヶ月に次いで、在位期間記録を更新中のエリザベス女王。
あと3年8ヶ月で新記録樹立です。ご健康そうだし、母君も長生きされた(享年101歳)し、
記録更新、大いに期待できそうですね!