昨日、録画しておいた“So What If My Baby Is Born Like Me?”という番組を見た。これは、その番組を紹介するTVガイドの記事。

26歳のジョノ・ランカスター(敬称略)は、トリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてきた。生まれ落ちたジョノの顔をみた実の両親は、ショックのあまり数時間でジョノを養子に出すことを決めた。幸いジョノは良い家にもらわれすくすくと成長、ローラというかわいい恋人までできた。
(自分の生みの両親に会ってみたい)という思いを強くしたジョノは、仲介機関を通じて自分の気持ちを伝えるが、生みの両親からの返事は“No”。責めるつもりはない、ただ会ってみたかっただけ・・・と一時は気を落とすが、これからはローラと前だけを見て歩いていこう、と決心する。そのあたりのことは、去年ドキュメンタリー番組“Love Me, Love My Face”で紹介された。
今回の番組では、一緒に家を買って住み始め、次の段階として「家族になりたい」と子供を望むジョノとローラを追う。
ジョノ(下左)はローラと、アドバイスを求めて医師を訪ねる(下右)。
遺伝子変異が原因で起こるトリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてくると、顔面の骨格形成が不完全なため顔の造作が通常と異なる。多くの場合聴覚・視覚・呼吸・食事・会話などが影響されるので、呼吸器官を形成する手術や経管呼吸・経管栄養摂取、補聴器やスピーチ・セラピストの助けなどが必要となる。
トリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてくる新生児の率は約一万人に一人で、外見上まったく正常な両親からトリーチャー・コリンズ症候群をもった子供が生まれることもある。(というより、その方が多い?)
ジョノの子供がトリーチャー・コリンズ症候群を発症する確立は、50%。家族になるため子供は欲しいが、我が子には自分が経験してきた苦痛や苦悩を経験させたくない。そう考えるジョノは、養子も視野に入れながらローラとあれこれリサーチする。
「血液検査でトリーチャー・コリンズ症候群を発生させる遺伝子を確定できれば、受精卵の段階で遺伝子操作を行うことによってトリーチャー・コリンズ症候群をもたない子供を持つことができる」と知ったジョノは、血液検査を受ける。その時点では、ジョノは結果を運に任せて自然に(遺伝子操作をせずに)子供を持つことに乗り気だった。
検査の結果を待つ間、ジョノはトリーチャー・コリンズ症候群をもつ子供二人に会いに行く。2歳のメイジー(下左)と10歳のアシュリー(下右)である。
メイジーは呼吸と食事が普通にできないので、呼吸は咽喉に挿入された管から、食事は胃に差し込まれた管から摂る。言葉も発せないので、両親とは手話で会話。アシュリーはこれまで30もの手術を受けていて、その中には顎の骨を壊し、両耳のうしろに装着されたネジを毎日少しずつ巻き上げることによって顎の骨の形成を助ける、などというものもあったそうだ。
メイジーとアシュリーが耐えてきた、そしてこれからも耐えねばならない苦痛を思い、ジョノは悩む。トリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてきた場合、その程度がどれくらいのものかは生まれてくるまでわからないのである。
血液検査の結果、ジョノの遺伝子からトリーチャー・コリンズ症候群を起こさせる遺伝子を確定できたので、トリーチャー・コリンズをもたない子供をもつことが可能とわかる。が・・・
もし自分の両親が遺伝子操作をしていたら、自分は今存在していなかった。
遺伝子操作をして正常な子供を選ぶというのは、障害を持つ人たちに対する侮辱ではないか。
ジョノはジレンマに陥る。
苦悩の末ジョノは、遺伝子操作をする道を選ぶ。
* * * * * * * * * * * *
2年前、同じくトリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれた女の子に関する番組もあった。“Extraordinary People: A Girl Growing Without A Face”というもの。
アメリカはフロリダ州に両親とお姉さんと住む5歳のジュリアナ(敬称略)は、トリーチャー・コリンズ症候群の影響を極度に受けて生まれてきた。
左目は完全にふさがり、頬骨はなく、鼻と鼻腔、上あご・下あごの骨もほとんど形成されていなかった。そのため誕生後すぐさま、呼吸器官を形成する手術を施された。5歳になるまでに、鼻・口・喉を整形し機能を改善させるため27回の手術を受けた。外耳がほとんどないにもかかわらず普通に会話できる程度の聴力があるし、右目もよく見える。変形している鼻・口・喉のため会話が困難なので、会話と手話を交えてコミュニケーションを図る。口から食べることはできず、喉に挿入された管から流動食を摂る。が、舌で食べものをなめて味わうことはできる。
お母さんとジュリアナ(下左)と、5歳現在のジュリアナ(下右)。
お姉さん(下左)、家族(下右)と一緒に。
両親はジュリアナを普通の子と同じように扱っているので、ジュリアナは自分に他人と大きく違うところがあることにまだ気づいていない。ジュリアナを見た幼い子が泣き出すと、「あの子、どうして泣いているの?かわいそうに」と言う。
* * * * * * * * * * * *
こういう番組を見ると、本当にいろいろと考えさせられる。
自分がジョノの立場だったら、どうするだろう・・・?
自分がジュリアナのお母さんだったら、あんなに強くポジティブにいられるだろうか・・・?
皆さんは、どんな感想を持たれましたか?

26歳のジョノ・ランカスター(敬称略)は、トリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてきた。生まれ落ちたジョノの顔をみた実の両親は、ショックのあまり数時間でジョノを養子に出すことを決めた。幸いジョノは良い家にもらわれすくすくと成長、ローラというかわいい恋人までできた。
(自分の生みの両親に会ってみたい)という思いを強くしたジョノは、仲介機関を通じて自分の気持ちを伝えるが、生みの両親からの返事は“No”。責めるつもりはない、ただ会ってみたかっただけ・・・と一時は気を落とすが、これからはローラと前だけを見て歩いていこう、と決心する。そのあたりのことは、去年ドキュメンタリー番組“Love Me, Love My Face”で紹介された。
今回の番組では、一緒に家を買って住み始め、次の段階として「家族になりたい」と子供を望むジョノとローラを追う。
ジョノ(下左)はローラと、アドバイスを求めて医師を訪ねる(下右)。
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遺伝子変異が原因で起こるトリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてくると、顔面の骨格形成が不完全なため顔の造作が通常と異なる。多くの場合聴覚・視覚・呼吸・食事・会話などが影響されるので、呼吸器官を形成する手術や経管呼吸・経管栄養摂取、補聴器やスピーチ・セラピストの助けなどが必要となる。
トリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてくる新生児の率は約一万人に一人で、外見上まったく正常な両親からトリーチャー・コリンズ症候群をもった子供が生まれることもある。(というより、その方が多い?)
ジョノの子供がトリーチャー・コリンズ症候群を発症する確立は、50%。家族になるため子供は欲しいが、我が子には自分が経験してきた苦痛や苦悩を経験させたくない。そう考えるジョノは、養子も視野に入れながらローラとあれこれリサーチする。
「血液検査でトリーチャー・コリンズ症候群を発生させる遺伝子を確定できれば、受精卵の段階で遺伝子操作を行うことによってトリーチャー・コリンズ症候群をもたない子供を持つことができる」と知ったジョノは、血液検査を受ける。その時点では、ジョノは結果を運に任せて自然に(遺伝子操作をせずに)子供を持つことに乗り気だった。
検査の結果を待つ間、ジョノはトリーチャー・コリンズ症候群をもつ子供二人に会いに行く。2歳のメイジー(下左)と10歳のアシュリー(下右)である。
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メイジーとアシュリーが耐えてきた、そしてこれからも耐えねばならない苦痛を思い、ジョノは悩む。トリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれてきた場合、その程度がどれくらいのものかは生まれてくるまでわからないのである。
血液検査の結果、ジョノの遺伝子からトリーチャー・コリンズ症候群を起こさせる遺伝子を確定できたので、トリーチャー・コリンズをもたない子供をもつことが可能とわかる。が・・・
もし自分の両親が遺伝子操作をしていたら、自分は今存在していなかった。
遺伝子操作をして正常な子供を選ぶというのは、障害を持つ人たちに対する侮辱ではないか。
ジョノはジレンマに陥る。
苦悩の末ジョノは、遺伝子操作をする道を選ぶ。
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2年前、同じくトリーチャー・コリンズ症候群をもって生まれた女の子に関する番組もあった。“Extraordinary People: A Girl Growing Without A Face”というもの。
アメリカはフロリダ州に両親とお姉さんと住む5歳のジュリアナ(敬称略)は、トリーチャー・コリンズ症候群の影響を極度に受けて生まれてきた。
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左目は完全にふさがり、頬骨はなく、鼻と鼻腔、上あご・下あごの骨もほとんど形成されていなかった。そのため誕生後すぐさま、呼吸器官を形成する手術を施された。5歳になるまでに、鼻・口・喉を整形し機能を改善させるため27回の手術を受けた。外耳がほとんどないにもかかわらず普通に会話できる程度の聴力があるし、右目もよく見える。変形している鼻・口・喉のため会話が困難なので、会話と手話を交えてコミュニケーションを図る。口から食べることはできず、喉に挿入された管から流動食を摂る。が、舌で食べものをなめて味わうことはできる。
お母さんとジュリアナ(下左)と、5歳現在のジュリアナ(下右)。
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お姉さん(下左)、家族(下右)と一緒に。
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両親はジュリアナを普通の子と同じように扱っているので、ジュリアナは自分に他人と大きく違うところがあることにまだ気づいていない。ジュリアナを見た幼い子が泣き出すと、「あの子、どうして泣いているの?かわいそうに」と言う。
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こういう番組を見ると、本当にいろいろと考えさせられる。
自分がジョノの立場だったら、どうするだろう・・・?
自分がジュリアナのお母さんだったら、あんなに強くポジティブにいられるだろうか・・・?
皆さんは、どんな感想を持たれましたか?
そして、トリーチャー・コリンズ症候群という遺伝子疾患を初めて知りました。
ジョノ君が悩んでも遺伝子操作の方を選んだのはきっと正解だったと思うな・・・
難しい病気を持ち、子供を希望するなら医学の進歩で防げる方法があるんだから(たぶんジョノ君が生まれた頃はまだ解らなかったと思う)是非活用するべき。でないとさらに次の世代にも選択の辛さを味わなければならないでしょ?
赤ちゃんのジュリアナちゃんを抱いたお母さんの笑顔・・・この笑顔が出るまでにきっと多くの葛藤があったんでしょうね・・・。
私は弱い人間だから大きな障害を持って生まれた我が子をこの手に抱いた時、はたしてどこまで平常心でいられるかわからない・・・。ただ、自分の周りの家族の支えが大きければ立ち直りが少しは早くなれるかも。
子供が五体満足にうまれて「あたりまえ」じゃないのよね。本当に感謝しなければならないことよね。
顔って、服の下には隠せない、その人の印象を視覚的に決定づける部分でしょ。その顔があそこまで影響されてしまうなんて・・・
その上、あれやこれやの感覚・器官の改善のためたくさん手術も受けなければならないなんて・・・
ほんと、こういう番組を見ると、忘れていた『感謝すべきこと』を思い出させられるよね。
ここまで、先祖代々続いているトリーの家もウチ位でしょう・・・・。
日本では、五万人に一人・・・。
でも、うちの家系はトリーの子供が生まれる確率は1/2。。。
色々、人の目にさらされ中傷もあり、シンドイ事も多いです。
遺伝子操作の話は、やっぱり色々な考え方があります。
でも出来るだけ、私は自然に任せたい。
私が結婚する時は、結婚したらダメ
と言われた時代でした。(10年前の話です)
今も、どうして3人目を作ってしまったのか?
と責められたりします。
確かに、次世代に大きな負担も生みます。
でも、言いたいのは普通に生活も出来るし・・こんな私でも結婚が出来、普通の人と同様の暮らしもしていかれる事も知ってほしいと思いました。
パンダさんは普通に結婚し生活されておられるとのこと。ジョノくんのように、素敵なパートナーに巡り会えたのですね。
トリーチャーの一番厄介な部分は、「生まれてくるまで影響される程度がわからない」ということではないでしょうか。
外見のみならず、頭部の感覚器官や機能に著しい障害があるかもしれない。あるいは機能的にはまったく問題ないかもしれない。
私だったら・・・
自分ならまだしも、我が子が辛い目痛い目に遭うのは見たくない。だから遺伝子操作を選ぶと思います。
でも『我が子』も、成長して自我ができれば『自分自身』になります。そのとき「トリーチャーだけれど生まれてきて良かった」と思ってくれたとしたら、遺伝子操作をしてその子を産んであげなかった私は本当に申し訳ないことをしたわけで・・・
ジョノくんが思い悩んだのも当たり前。「どちらが正しい」なんて正解のない問いで、どちらを選ぼうとも誤りではないのではないでしょうか。
パンダさんの周囲の方々は支えになってくださっていますか?
お子さんたちが元気に健やかに成長されるようお祈りしています。
誰か私たちの助けになっていただけたら、ほんとうに心から、心からありがたく思います。
日本語でうまく書けないのでごめんなさい。
申しもう助けていただけちかたがいればメールか電話待ってますのでどうかよろしくお願いします。
電話 :090-2327-1420
メール:haruhiinternational@yahoo.com