(1)代表的切れ字の「や」「かな」「けり」
①「や」は句の中で言葉を切り・間をとり・伝達の効果を上げる役目を持つ
→間は程よい間合いを言うのであり、間延びしては伝達の効果はなくなる。
(例)古池や蛙飛込む水のおと (芭蕉)
②「かな」は息を溜め込んだ長い詠嘆を表わし使い方の最も難しい切れ字
→注意しないと浮き上がってしまう為ここぞと言う時に使って威力を発揮する。
<原句>とき過ぎて恨み消え去る初冬かな
<改善>「初冬かな」が浮いている→「冬ぬくし」と始め出しにする
<添削>冬ぬくし時経て消ゆる恨みごと
(注)最後が名詞止になる場合は「かな」という詠嘆の切れ字が隠されていて
最後の名詞が最も強調されることになる。
③「けり」は文の終わりに付く助動詞で物事の終了や決着を意味する
→物事の結末を「けりがつく」という。強い感動・詠嘆を表す為安易に使わない。
<原句>冬の蠅己の影に溺れけり
<改善>すぐに決着をつけない→「をり」と余韻をもった終り方とする
<添削>冬の蠅己の影に溺れをリ
(2)初心者に多い三段切れ
①切れ字も季語と同じで一句の中に3つの切れ字があってはならない
→「む」「ぞ」「なり」のように「完了」や「打消し」で言い切った場合も切れる。
②切れ字が句読点の役割を果たすため俳句に句読点は打たない
→仮に三段切れに句読点を付けると味も素っ気もない単語の羅列に過ぎない。
<原句>無為の刻凡愚の一句花時計
<改善>この句は3箇所で切れている→「無為にして」と上5と中7をつなぐ
<添削>無為にして凡愚の一句花時計
③語調を強めるための切れ字は一句の中に2つ以下であることが基本となる
→日本人が一呼吸で無理なく発音できるのは12音であることによる。
<原句>祭すみ無人の駅やかんこ鳥
<改善>「すみ」は4段活用連用形で名詞に繋がらず三段切れ→「果て」とする
<添削>祭果て郭公の鳴く無人駅
以上
①「や」は句の中で言葉を切り・間をとり・伝達の効果を上げる役目を持つ
→間は程よい間合いを言うのであり、間延びしては伝達の効果はなくなる。
(例)古池や蛙飛込む水のおと (芭蕉)
②「かな」は息を溜め込んだ長い詠嘆を表わし使い方の最も難しい切れ字
→注意しないと浮き上がってしまう為ここぞと言う時に使って威力を発揮する。
<原句>とき過ぎて恨み消え去る初冬かな
<改善>「初冬かな」が浮いている→「冬ぬくし」と始め出しにする
<添削>冬ぬくし時経て消ゆる恨みごと
(注)最後が名詞止になる場合は「かな」という詠嘆の切れ字が隠されていて
最後の名詞が最も強調されることになる。
③「けり」は文の終わりに付く助動詞で物事の終了や決着を意味する
→物事の結末を「けりがつく」という。強い感動・詠嘆を表す為安易に使わない。
<原句>冬の蠅己の影に溺れけり
<改善>すぐに決着をつけない→「をり」と余韻をもった終り方とする
<添削>冬の蠅己の影に溺れをリ
(2)初心者に多い三段切れ
①切れ字も季語と同じで一句の中に3つの切れ字があってはならない
→「む」「ぞ」「なり」のように「完了」や「打消し」で言い切った場合も切れる。
②切れ字が句読点の役割を果たすため俳句に句読点は打たない
→仮に三段切れに句読点を付けると味も素っ気もない単語の羅列に過ぎない。
<原句>無為の刻凡愚の一句花時計
<改善>この句は3箇所で切れている→「無為にして」と上5と中7をつなぐ
<添削>無為にして凡愚の一句花時計
③語調を強めるための切れ字は一句の中に2つ以下であることが基本となる
→日本人が一呼吸で無理なく発音できるのは12音であることによる。
<原句>祭すみ無人の駅やかんこ鳥
<改善>「すみ」は4段活用連用形で名詞に繋がらず三段切れ→「果て」とする
<添削>祭果て郭公の鳴く無人駅
以上