無頓着の俳句入門

歴史に残る著名な先生方の教えを無頓着が入門書として初心者向けにわかりやすくまとめました

第3章 俳句の文法 3-17 実作の方法(1)

2009-10-14 16:46:42 | 文法編
(1)俳句の言葉
俳句の言葉は主として文語を使用するが、口語を用いる場合もある

①読み方は言葉の調子を整え音節内に収める為幾通りの読み方がある
(例)温泉(おんせん・いでゆ・でゆ・ゆ)、梅雨(ばいう・つゆ・つ)
②固有名詞・複合語・造語で特別な読み仮名をふり表記する場合もある
<例句>駒ケ嶽(こま)の雪仰ぎ寝覚ノ床(ねざめ)を見下しぬ(松本たかし)

(2)区切れ
句切れには意味の上での断切とリズムの上での休止がある

①二句一章
一句に一ヵ所区切れのある作品を二句一章という
 <例句>頂上や殊に野菊の吹かれをり(原石鼎)
②一句一章
断切がなく言い切って句柄が大きい
<例句>ふるさとは山路がかりに秋の暮 (臼田亜浪)
③二段切れ
一句の中に「や・かな・けり」の切字や体言(名詞)の切字が二つあるもの。
中心点が分裂しリズムも崩れる為、避けた方がよい。
<例句>振る雪や明治は遠くなりにけり (中村草田男)
④三段切れ
一句の中に三ヵ所段切があり句としてまとまりがなくなる
<例句>目に青葉山ほととぎす初鰹 (山口素堂)

以上