孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

そうだ! 阿波へ行こう!

2017年06月18日 | 趣味の世界
毎年、夏が来るたびに「ああ、本場の阿波踊りが観たいなあ・・。」と思い続けているが、なかなか決心できずにいた。

しかし、8月の阿波踊りには何十万人という観光客が集まるだろうから、人ごみが嫌いな私は、どうもあの混雑振りを想像すると、行く気が失せるのだった。

ところが、年中阿波踊りの実演を見せてくれる所が、徳島市にはあると知った。

市内にある「阿波おどり会館」がそれだ。

徳島駅から徒歩10分ほどという近場で、映像や展示品と共に、実際に8月になると沿道で踊る方々の実演を毎日観ることができるのだそうだ。

これは、すぐに行ってみたい。

ネットで色々検索していると、徳島駅の裏側すぐのところに、「阿波十郎兵衛屋敷」という人形浄瑠璃の博物館のようなものがあり、何と、何とここでは毎日午前と午後の2回、人形浄瑠璃の実演(傾城阿波の鳴門<keisei awano naruto>)を観る事ができるというではないか。

もう、今週の週末は徳島だ。

 「傾城阿波の鳴門」

人形浄瑠璃など生きているうちには観る事は無いと思っていた。しかも、「傾城阿波の鳴門」の巡恋歌という演目は、泣かせる話だ、と死んだ親父がよく言っていたのを覚えている。

私がまだ小学生か中学生の頃だったと思うが、何かテレビでそんな映像が流れた時、親父が懐かしそうに、教えてくれた。

「あーいー、父(とと)さんの名は、阿波の十郎べえ、母(かか)さんの名は、お弓ともうしますぅ。」親父は、確かこんなセリフも教えてくれたので、私は不思議と今でも忘れず覚えている。

私の祖父は明治生まれで、親父は大正生まれだった。この頃の人は、義太夫や浪曲、講談、落語などに詳しくて、昔はNHKの教育テレビでよく放映していたのを、みんなで観たものだった。

 妖艶な阿波踊り

阿波踊りとよく比べられるのが、高知のよさこい踊りだ。しかし、こちらは、そもそも発祥が徳島の阿波踊りに対抗する何かイベントを作ろうということだったようで、スタートしたのは1954年(昭和29年)だそうだ。



 よさこい踊り



400年の歴史がある阿波踊りとは、およそ比較にならない、ごく最近の流行のお祭り騒ぎという感じである。しかも、このよさこい踊りに感動した北海道の学生が、1991年に「ソーラン節」とくっつけて始めたお祭り騒ぎが、「YOSAKOIソーラン祭り」である。

 YOSAKOIソーラン

こちらは、まだ26年目に入った程度の歴史しかなく、阿波踊りとは比較するレベルではないことは確かだ。

何年か前にテレビで、沿道で踊るYOSAKOIソーラン祭りのパレードを見たことがあるが、衣装といい、踊り手の化粧といい、所作といい、当然のことながら伝統の「で」の字も感じさせず、ピョンピョン飛び跳ねているだけで、つまらなかった。

チアリーダーの演技と北朝鮮のマスゲームをミックスにして、リオのカーニバル風にした、ストレス発散ダンスという感じで、おぞましいお祭りである。

阿波踊りは、400年のうちに衣装などもいろいろ変遷があったのだろうが、今の意匠は実に洗練されている。

特に女踊りの格好は、上から下まで完璧である。身振りから足の動きから、掛け声の出し方まで、妖艶で優雅で、しなやかで、キリッと統制が取れていていつまで観ていても飽きることはない。

 女性ならではの動き



今週末は、日本の伝統文化を満喫しに、徳島へGO!だ。