経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

画期的な新技術

2007-05-23 | 新聞・雑誌記事を読む
 技術力を背景にした日本の鉄鋼メーカーの強みについて、このブログでも何度かとり上げてきましたが(「技術を手に入れる」etc.)、今日の日経新聞1面によると、神戸製鋼がさらに凄い技術を実用化するそうです。記事によると、これまでは、高純度の原料と高度な技術を前提にしていた高級鋼を、低純度の原料で、かつこれまでよりも低額の設備投資で生産することが可能になるそうです。原料費は約3分の1、設備投資額は約4分の1に抑えられるとのことなので、この数値からするとかなり革新的な技術のようです(設備の大型化が難しいという弱点もあるようですが・・・)。
 この新技術について、神戸製鋼は基本特許を抑えていて、他社への技術供与にも応じる方針とのことです。技術の性格上、実施に必要なのはおそらく特許だけではないものと推測しますが、参入障壁を有効に機能させ続けることができれば、同社の業界でのポジションを大きく変える話なのかもしれません(株価もビビッドに反応しているようです)。尤も、高級鋼を低価格で生産できるようになり、値崩れを招いたりしては困るでしょうが。今後の動きに要注目です。


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