経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

「資源」に負けるな「技術」。

2007-05-10 | 新聞・雑誌記事を読む
 昨日の日経金融新聞トップ記事ですが、これまでの3月期の決算発表の結果から、期初予想を上回って好調な業種の分析がなされています。予想を上回った第1位は、あのDSの任天堂ですが、それ以降には見出しにあるように「資源」関連の企業ばかりがズラリと並んでいます。この他でも、株価を見ると昨年来好調なのが「不動産」で、おやおや「知財立国」であるはずの日本は、一体どうなってしまっているのでしょうか?
 技術もある程度のレベルまで進化が進んでしまうと、どの国・どの企業にも大差がなくなってきて、あとは素材、さらには資源の取り合いということになってくる。資源に到っては、物理的に存在するところが限られるという、「国境」「権益」という最も強力な参入障壁のある世界なので、技術に差がなくなればなるほど、こちらの強みが際立ってくるというところなのでしょうか。日本企業の中でもこの記事のとおりですし、国レベルで考えても、技術を売りにする国よりも、資源国のロシア、中東諸国、オーストラリアなどのほうがはるかに好調であるこの頃です。
 とはいっても、資源国でない日本がないものねだりをしても始まりません。「国境」で区切れないのであれば、技術の世界は「知的財産権」で権益を仕切っていくしかない。ちょっと後ろ向きな見方ですが、「知財立国」の本当の意味合いは、そんなところにあるのでしょうか。


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