フードセーフティデザイン 食品安全情報

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食品安全情報(食品安全トピックス)

2017-08-16 11:32:44 | 食品安全情報
  ※食品安全トピックス(H29.8)

  〇食品の細菌汚染
  H29.8.10   群馬県の調査(H28.6-9)によると市販香辛料(バジル、パプリカ等)で検査食品の1割からセレウス菌ウエルシュ菌が検出
             調味料(ドレッシング、ソース等)から検査食品1割から輸入品や国産品でそれぞれにセレウス菌が検出
             セレウス菌やウエルシュ菌は加熱に強い食中毒菌で調理加熱した食品でも取り扱いに不備があると食中毒の原因となることがある
             群馬県では平成27年7月に移動販売車でケバブによるセレウス菌集団食中毒事例が発生しソースからセレウス菌が検出された
             給食等原材料の調査では生鮮食品は一般細菌で10万ー100万個程度(食肉<魚介<野菜)大腸菌群千ー1万個程度汚染されおり
             生鮮食品原材料では一部で食中毒菌も検出されることから調理加工工程などの取り扱いでは汚染細菌の低減対策が必要

  〇腸炎ビブリオ食中毒(仕出し料理)
  H29.8.18   新潟県糸魚川市内飲食店で腸炎ビブリオ食中毒発生。20-90代男女49名が下痢腹痛嘔吐等症状で病院治療2名入院
             原因食品:仕出し料理(刺身など) 13日14日に喫食した13グループ132名のうち12グループが食中毒症状を発症
             新潟県は飲食店が提供した仕出し料理が原因の食中毒と断定し飲食店に対し2日間の営業停止処分
             魚介類が原因となる腸炎ビブリオ食中毒は全国的にも少ない傾向で、新潟県内では4年ぶりの腸炎ビブリオによる食中毒

  〇O157食中毒(惣菜)
  H29.8.21   埼玉県熊谷市内スーパーでO157食中毒発生。4-69歳男女8名が下痢腹痛血便など症状で病院治療。患者6名が入院し3名が重症化
             入院中の患者のうち5歳女児はHUSで意識不明の重体、4歳男児30歳女性も症状が悪化し重症化(7-12歳男女3名も一時入院)
             原因食品:ポテトサラダ サラダは県外加工施設から仕入れ7日8日にスーパー惣菜店で加工調理し7日から店頭で販売(6日7日惣菜工場で製造)
             埼玉県はスーパーマーケットが販売したそうざいが原因の食中毒と断定し惣菜部門を3日間の営業停止処分
  H29.8.22   埼玉県熊谷市内同店舗で新たに4名更に系列別店舗や前橋市内店舗で購入した客2名(熊谷市内1名前橋市内1名)も発症が確認され計10名から菌検出
             ポテトサラダは群馬県高崎市内そうざい製造会社で製造しスーパーが仕入れ系列埼玉群馬栃木34店舗に配送され各店舗で加工後販売
             サラダ原材料野菜は高崎市内食品工場でカットされたものでサラダは高崎市内の惣菜工場で製造し惣菜販売会社の系列販売店舗に配送後加工調整し販売   
  H29.8.23   群馬県内で新たに3名患者が確認され前橋店で11日にサラダ購入2名と伊勢崎店でサラダを購入した90代女性が発症し埼玉群馬で患者発生は計4店舗
             埼玉県群馬県4店舗(熊谷2前橋1伊勢崎1) 発症者16名(12・1・2・1) 菌検出者12名(8・1・2・1)
             惣菜店運営会社は衛生改善対策のため埼玉群馬栃木の系列17店舗を24日から31日まで自主休業。他系列スーパー等はサラダ等販売自粛し営業継続
  H29.8.28   群馬県前橋店で11日販売のポテトサラダを食べ1歳4歳男児(1歳男児は一時入院)が発症し157が検出。更にポテトサラダ以外の惣菜喫食者も複数発症
             埼玉県群馬県4店舗(熊谷2前橋1伊勢崎1) 発症者18名(12・1・4・1)菌検出者15名(9・1・4・1)
  H29.8.31   群馬県前橋市内店舗で新たに5名(10-84歳)の感染者(コールスローサラダ、マリネ等を喫食)を確認しポテトサラダ喫食感染者4名を含め9名
             11日に前橋店舗でポテトサラダを含めサラダ類を販売したのは238名で感染者がさらに増加可能性も。トング等の調理器具を使い回し等衛生管理が不良
             原因食品:サラダ類 原材料野菜は群馬県太田市内食品工場でカットされたものが各店舗に配送され店舗で加工調整され販売 
             前橋市は店舗内の不適正な衛生管理により汚染が拡大したとして販売した惣菜が原因の食中毒と断定し店舗に対し3日間の営業停止処分
             埼玉県群馬県4店舗(熊谷2前橋1伊勢崎1)発症者23名(12・1・9・1)菌検出者20名(9・1・9・1)営業停止2店舗(熊谷1前橋1)
  H29.9.2    埼玉群馬両県の患者から検出された細菌は国立感染研の検査で遺伝子タイプがすべて一致しており滋賀県三重県新潟県等検出菌とも一致(7月下旬から流行)
             流行自治体は11都県(埼玉県群馬県他東京都千葉県神奈川県栃木県新潟県長野県三重県滋賀県香川県)千葉県15名神奈川県38名(横浜市23名含)
             8月14日から20日1週間の全国O157患者は144名で過去最も流行した年を超えるレベルであり主に関東地方で流行しているほか関西などでも発生
  H29.9.13   前橋市店舗で11日に調理販売された炒め物の購入喫食者のうち新たに2名(60代女性含)の感染確認され3歳女児は東京都内病院HUSで9月8日死亡
             加熱惣菜は惣菜チェーン運営会社の太田市内惣菜工場で製造し各店舗に配送後惣菜販売店舗で調整し店頭販売
             埼玉県群馬県4店舗8熊谷2前橋1伊勢崎1)発症者25名(12.1.11.1)菌検出者22名(9・1・11・1)営業停止2店舗(熊谷1前橋1)
  H29.9.15   群馬県・中核市は緊急連絡会議を開催し再発防止策等協議し量売り惣菜店の衛生管理指針を県独自に策定し県内統一的に事業者を監視指導する方針
             群馬県・中核市は食中毒再発防止対策や衛生管理の改善確認、量り売り店舗生管理指導の観点から惣菜店舗の一斉監視指導を実施 
  H29.9.20   惣菜店舗運営会社は食中毒事故の影響が避けられず今後の店舗の営業継続が難しいとし総合的経営判断から系列店舗を閉店
  H29.9.20   厚労省は関係自治体緊急会議を開催し自治体(27都道府県26市を含む)に対し迅速な情報共有と初動体制の強化による感染源究明などを要請
             厚労省は食中毒の散発的広域発生に係る疫学調査の際、統一的な標準調査票の活用や国への患者情報等提供を要請
  H29.10.21  群馬県は惣菜店の陳列販売衛生管理指針を策定し有識者会議に示し理解を求めるとともに管内約600店舗の事業者に普及啓発する方針
             指針には調理後4時間以内の販売、品目ごとの専用器具、汚染器具交換、未加熱食品の10°以下保管などを明記し汚染拡大や食中毒発生を防止を図る
  H29.11.17  厚労省調査で共通遺伝子による感染が7月下旬~8月上旬に11都県で50件確認、今後全国ブロック毎に協議会設置し情報共有化・検査法統一化等方針
H29.8.25   埼玉県川越市内飲食チェーン店でO157食中毒発生。18-77歳5グループ男女18名が下痢腹痛夏熱等症状で病院治療
             原因食品:サラダ、パスタなど 8月11日12日に提供された食事を喫食後複数名が発症し患者からO157検出。埼玉群馬県内惣菜店舗の食中毒と同一菌
             川越市は患者が喫食した飲食店が提供した食事が原因の食中毒と断定し飲食店を3日間の営業停止処分。他食中毒事件との関連性を調査

  〇化学物質食中毒(洗剤)
  H29.8.21   秋田県秋田市内飲食店で化学物質食中毒発生。飲食店利用者2名が嘔吐喉痛みなどの症状で病院治療1名入院
             原因食品:清酒と誤認した洗剤 19日冷凍庫にあった清酒瓶に入った小分け洗剤を清酒として提供し喫飲した客が食中毒症状を発症
             秋田市は飲食店が提供した食品が原因の食中毒と断定し飲食店に対し5日間の営業停止処分

  〇鶏卵薬剤検出(基準違反)
  H29.8.25   千葉県山武市内養鶏場で鶏卵のサルファ剤検出事例発生。千葉県の検査で鶏卵からサルファ剤(スルファモノメトキシン)0.14ppm検出
             養鶏場で疾病予防のため飼料に基準以上のサルファ剤を添加し給餌したため鶏卵から規格基準を超過した薬剤が検出されたもの
             関係食品:鶏卵 21日22日に販売店舗等へ出荷。千葉県は養鶏場に対し21日出荷分90パックと22日出荷分950kgの回収を指示

  〇自主回収報告(義務化)
  H29.8.26   厚労省は異物混入や細菌汚染などに起因する食品の自主回の報告を事業者に対し義務化し情報を一元化するシステムを今後開発する方針
             回収情報(商品名・健康影響・連ら記載など)など食品危害情報を厚労省ホームページに掲載し公表する
             事業者に対し自主回収報告を義務化するため食品衛生法改正案を来年の通常国会に提出することを目指す
             食品衛生法では違反食品を回収するよう命令することもできるが事業者の一部は命令前に自主的に公表し回収することも多い
             地方自治体では食品安全条例を制定していることも多く条例で自主回収報告制度を設け報告を義務づけている都道府県市の自治体もある

  〇O157食中毒(牛レバー)
  H29.8.28   茨城県水戸市内飲食店でO157食中毒発生。20代女性が腹痛下痢等症状で病院治療1週間入院。患者からO157検出
             原因食品:牛生レバー 13日飲食店で提供された生牛肝臓を喫食後食中毒症状を発症。飲食店は月に1回程度常連客に提供
             茨城県は飲食店が提供した食事が原因の食中毒と断定し飲食店に対し4日間の営業停止処分。店は生レバー提供禁止にもかかわらず提供