環境と体にやさしい生き方

環境の悪化は生物系全体に大きな影響を与えています。環境と体にやさしい健康的な生活を考えるための新鮮な情報を紹介します。

漂流がれき、漂着がれきが海洋汚染を加速

2012年06月13日 | 環境問題
当ブログでこれまで何回か取り上げてきたように、東日本大震災(2011.3.11)以前から海洋汚染は深刻です。

日本各地の沿岸には、大陸などからのさまざまな生活ごみや廃棄物が海流に乗って漂着しています。
また、拙著でも書きましたが、太平洋上には海流の関係で多くのプラスチックごみの溜まり場になっている海域があります。

そのひとつが、北太平洋中央部にある『太平洋ゴミベルト』です。
『太平洋ゴミベルトの“ゴミの渦”』(ナショナルジオグラフィック ニュース2009.9.9)

また、これは太平洋だけにとどまらず他の海域でも発見されています。
『北大西洋にも巨大ゴミベルト:研究者がマップ化』(ARCHIVES)

そしていま、東日本大震災の津波によって海へ流れ出たがれき類による海洋汚染が深刻になりつつあります。
これらのがれきは、海面を漂流しているものや、すでに海岸に漂着したもののように目に見えるものだけでなく、海底に沈んでいるものや海中を浮遊しているものもあります。
また、化学物質のように目では識別できない危険なものも含まれています。

環境省は、東日本大震災で海に流出したがれきは約500万トンで、そのうち太平洋上で漂流しているものは約3割(150万トン)と推計しています。
これまで、ボールやバイク、浮ドッグなどの漂流物が北米の海岸に流れ着いて、一部は美談としてニュースなどで取り上げられていますが、これから急速に増えてくることは確実で、国際的な環境問題へ発展していく恐れがあります。

環境省では、北米沿岸に漂着するがれきは、本年末(2012.12)までに3万トン余り、その2ヵ月後には累計で4万トン余りに達すると推計しています。

自然災害によって他国の海岸に漂着したものについては、基本的に被災国に処理する義務は課されていません。しかし、漂着した地域では、その処理にかなりの労力と費用を要します。また、漂流物による健康や生態系への影響、船舶の航行上の危険性なども危惧されます。

日本では、大陸から漂着した生活ごみの処理だけでもかなりの負担となっている自治体が少なくありません。
今回の震災による漂着物の量や危険性はこれらをはるかに上回ります。

政府は、北米への漂着がれきの処理について、米国やカナダなどとの情報交換を密に行い、早急に対策を講じるべきです。

東京都知事の尖閣諸島購入発言では多くの寄付が集まりましたが、震災がれきの処理についても同様の仕組みができれば賛同する人はけっして少なくないと思います。
このような動きを日本が主体的に行うことで、世界的な海洋汚染問題のリーダー役となってはどうでしょうか。


拙著:覇権大国中国が小日本を消す日―汚染された日本海と日本国土を廃棄せよ!


・ホームページ「環境と体にやさしい生き方」

※健康参考:首こり、肩こりのサイト
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