汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

頬を伝う涙

2012年05月30日 | 奇想の詩

永遠に 愛を探している
夢現つ 愛は流動していく

あなたの腕の中 冷め行く季節に
心が呼応する その声音に

締め付ける 冬の寒さ
遠い存在に想えた 重ねた唇のように

色褪せた身体が 震えて求めている
あなたの優しさを 
何処までも流れる 愛の心地を 

水が流れるような 穏やかな感情は
あなたのその頬に流れる涙

寄せては返す 波のように
温かな情愛の 流れ

消えていく 夜空の星が
流れていく 夢のように過ぎ去った 涙が

愛は夜空を駆ける星のように
透き通るような声色の響く 宇宙の波のように

何処までも弛緩していく 心体は
さざ波に揺れる 一枚の葉のように
ただ 流れていく

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闇を行く魚

2012年05月23日 | 初期中期の詩

染み渡る 空間の水

薄明かりの中で 頭上に拡がる

水面を見つめた

心地の良い旋律がよぎる

 

蒼い水の中で 生命が芽吹く

気泡は底から生まれ 

何処までも上昇していく

 

薄明かりの中で 水は音を立てて流れ

哀しみは薄桃色に染まる さくら貝のように

 

瞳を伏せた あなたの鼓動を聴くために

水は流れ 静けさは満たされる

膨れ上がる底の 闇を行く 魚

瞳は伏せられた あなたの鼓動の音を聴きながら

何処までも深い蒼い哀愁を感じた

やがて水は満たされ この想いを描く

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愛し合う意味も解らないままに

2012年05月20日 | 初期中期の詩

滴るロウソク 光る紅い紋章 

私の恥部に顔を埋める姿は 可愛らしい子供よう

あなたは戸惑い 私に哀願する

 

その瞳に 潤む欲望を 

私の乳房で感じる 

この悩ましい発作を

その唇に押当てて 哀しみながら

あなたは虚ろな瞳で 私に愛をせがむ

 

あなたは恥ずかしげに

私の愛に溺れる 

愛し合う意味も 解らないままに

 

あなたの腕から流れる血

私を興奮させる 唇の潤い

意味も無く声を上げ あなたの首を絞める

 

あなたのその愉悦を感じたくて 

瞳を見つめる

濡れた舌に這わせ 私の愛情を感じる

それは虚しき夢の始まり

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空白を満たす瞬間

2012年05月20日 | 初期中期の詩

水が飛び散る

血の気の失せた あなたの表情

 

あの果てには 空の亡骸がある

水溜りに映り込む雲 白い花

 

涙は雫となって 零れ落ちる

稲妻が響き 遠くの空に谺していく

伝えたい気持ちを 押し殺すように

 

雨脚は速くなる 

時間の流れの中には あなたの屍

それは微笑んで 涙に暮れる 侘しい感情

 

漆黒の場所で 生命は交配する

あなたのモノが 私の空白を満たす瞬間

眩しい光のような 聖域は 靄に包まれた

あなたは嬉しそうに 顔を綻ばせて

私の首を絞める 偽りを隠して

 

湧き立つ水が 傷口に滴る

あなたは悲鳴をあげて 私の乳房にしがみつく

私の宇宙に入って いつまでも抜け出せない

欲望の果てに 愛の華が咲く

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