汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 東風

2009年06月30日 | 初期中期の詩
春風に揺られ
あなたの面影を見つめ
そよぐ歌声に耳を澄まして
流れるままに時の切なさに胸を痛める
愛語らう哀しみを身に背負い
陽に照らされたあなたの横顔に
そっと私の頬を寄せる
私達二人
幸せを見つめて
悠久に身を任せて
見えてくる
未来の風に
風車がゆっくりと回りだす
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みやすけの詩 無題

2009年06月29日 | 初期中期の詩
蒼い海に拡がる夢想のゆりかご
琥珀の月に陰る
意味を失ってしまった言葉たち
彷徨うのも疲れ果てて
理由を問うのもやめて
最果てに見えた
私の安住の地
広がるイメージの波に揺れて
言葉に想いを乗せて
綻び、たゆたう体に
さらに奥に広がるイメージを夢見る
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The sheltering sky

2009年06月28日 | 初期中期の詩
The sheltering sky


目覚めた朝
窓の外には
切ないほど降りしきる雪
手を温める事なども忘れて
暗欝な雰囲気に体を飲み込まれ
心は塞ぎ込み
見逃してしまうほどの
わずかな心の隙間に
冷たい雪が染み込んでくる
そして白く小さな吐息を一つ
その時、何もかも静寂に包まれ
暗い心の中を
冷たい風に煽られて
一人、たゆたんでいる

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これまた、教授の曲からイメージを貰いました。
今回の曲は、「The sheltering sky」です。
今回も、上にアップしている曲を聴きながら読んでみてください。
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みやすけの詩 無題

2009年06月26日 | 初期中期の詩
流れるまま
ゆっくりと渚に体を漂わせて
川のせせらぎは
荒れ狂う日々の無秩序な
退廃をそっと流していく
あなたの心は
今、何処に居ますか?
遠い日々の追憶に
耳を潜めて泣いているのでしょうか?
あなたがここに居るということ
緑が風に揺れる音のように
さりげなく私のそばに寄り添って
そして陽の光を浴びながら
一緒に流れゆくままに
この世界を旅している
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みやすけの詩 Gnossienne

2009年06月24日 | 初期中期の詩
Satie Gnossienne


夜は深い闇の中へと移行する
あなたは今夜も現れた
あなたのその妖艶な美を前に
私は深い闇の中で悶絶する

そして私は絶叫する
あなたは私をまろやかな夢心地へと
墜落させたのだと

夜は艶やかな闇をまとい
時間は更に深い深淵に移行する
そして私の苦しみを一層、際立たせる


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エリック・サティの6つのグノシエンヌのNo.1(?)です。
この詩自体は前に書いたものですが、グノシエンヌという曲を聴いた事がないという人がいると思いましたので、今回は、動画と一緒にアップしました。
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みやすけの詩 メリークリスマス

2009年06月24日 | 初期中期の詩
坂本龍一(Ryuichi Sakamoto) Merry Christmas,Mr Lawrence




あなたはなぜ泣いているの?
寂しいから?
悲しいから?
雪がちらつくようになったね
あなたの秘めたやさしさが
辺りに音もなく染み入り
この寂しい町を
ほんのりと温かく包み込む
雪が降り始めてから
その嵩を増すにつれ
寂しさは頼りなく
重なり合う雪の粒のように
降り積もっていく
あなたはまだ膝を抱えて泣いている
今夜の雪はまだ降り止みそうにはない
私の想いが
あなたの心に小さな温かい灯を灯すまで

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教授の戦場のクリスマスいい曲ですね。
今回のこの詩は、その曲の冒頭部分にあたるパートを意識して書きました。
この曲では、曲名の通り、戦場におけるクリスマスをテーマに作られていると思いますが、この詩の中には、そのような描写は一切含まれていません。
僕が感じるがままに、思うがままに書いてみました。
動画をアップしましたので、曲を聴きながらこの詩を読んでみてください。
なるべく、曲調に合わせて作ったつもりです。
朗読するような感じで読んでみてください。
曲を聴きながら、この詩を読んで、あなたはどう感じるでしょうか?

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みやすけの詩 雨

2009年06月23日 | 初期中期の詩
雨が私の体に降り掛かり
私の中に流れている時間は
その流れを緩やかに止めた
私は茫漠とした感情に流されて
この雨の中、一人佇んでいる
雨が地面を打ち鳴らし
その音は寂しさを
私の心にふと抱かせる
そしてこの雨の中で
私は涙を流している

雨は今なお止むことはなく
止まった時間は
雨粒の中へ溶け込んで
その形をなくした
そして雨は
この悲しみに暮れている
私の身体を
いつまでも濡らし続ける
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みやすけの詩 夕刻

2009年06月22日 | 初期中期の詩
風が唸る
そして木々の枝が
それにしなる
夕刻に漂う
雨のあとの潤しい空間
風が吹き抜けて
私の髪を揺らす
雲が雄大な模様を描く
町が自然に溶け込んでいく
私の心の中に沈む静寂
そして夕日の中に映える
今日最後の灯
音もなく沈殿し
いずれ全て闇に包まれる
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みやすけの詩 犬の運命

2009年06月20日 | 初期中期の詩
あなたは誰?
何処から来たの?
あなたの寂しそうなお尻
絶望に垂れた尻尾は力なく
あなたは私を見つけると
こちらに走り寄り
その愛らしい眼に
輝かせる希望への道を浮かべている
あなたの寂しさが
どうにもならない恐怖が
あなたの生を蝕み
かつて人に愛された記憶を
今でも仄かに信じて
私に最後の愛を求めている
哀しく散りゆく桜の花
遠い春の季節に出会った
あなたの面影は
今も私の心の中で
私に愛を求めている
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みやすけの詩 夜

2009年06月20日 | 初期中期の詩
夜の静謐に横たわり
まどろみに身を任せて
そして闇の静寂に耳を澄まして
私の体は幽かな快感を感じ
そしてそれはいずれ
心地いい夢路へと誘ってくれる
私は今日一日の事を
一言一言、言葉にしていく
湿潤含ませる
空間に一人ぼっち
時間は闇夜に溶け
永遠に私の存在を
打ち消した
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