観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
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干潟の泥表面の微生物がシギの渡りを支える

2012年02月07日 | 自然・環境
独立行政法人港湾空港技術研究所のホームページのトピックスを見ていて「干潟の泥表面の微生物がシギの渡りを支える」
という以下のような記事を見つけた。(記事は地元新聞の朝刊にも載っていた。)
“この度,桑江朝比呂チームリーダーを中心とする日本・カナダ・イギリスの国際共同研究グループは、干潟に飛来する様々
な種類のシギが,干潟泥の表面に発達する微生物(バイオフィルム)を食べている(最大で餌全体の78%)ことを突き止めました。
これまで、干潟で餌を食べるシギ・チドリ類はゴカイやカニなどの小動物を主要な餌としていると考えられており、微生物
が重要な餌になっていることはまったく知られていませんでした。シギは目に見えない餌からエネルギーを補給し、越冬地の
温帯・亜熱帯から繁殖地の北極圏まで何千キロにも及ぶ渡りをおこなっていたのです。”
シギ・チドリ類を観察していると、彼らはいつも忙しそうに干潟泥をつついている。しかし、カニやゴカイなどを食べている
のを見る頻度はそれほど高くない。効率の悪い採餌行動はエネルーギーの無駄と思っていたのだが、最大で餌全体の78%が
干潟泥の表面に発達する微生物を食べているなら納得がいく。長年疑問に思っていたことが一つ解消するとともに、改めて干潟
の重要性を認識した。


写真は、既出のシベリアオオハシシギ