ある旅人の〇〇な日々

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戦艦大和

2005年12月13日 | Weblog
この前の日曜日の昼、テレビ朝日の「今よみがえる戦艦大和」という特集番組をみた。
鹿児島の坊津沖の海底350㍍に沈んだ大和の映像をみせてくれた。大きく二つに千切れていたのは爆発の凄まじさが分かる。キノコ雲が6㎞も上がったというのだから。想像される転覆から海底まで沈む様子はCGを使っていて分かりやすかった。主砲3基が直線上に孤立して沈んでいるのは、転覆したときに抜け落ちたからのようだ。
大和のこの出撃は水上特攻というようだ。燃料は片道だけ積んで行けというのは命令文書に書かれていた。特攻の飛行機のほうは燃料満タンで出撃だったのだが。

(戦艦大和の最期)
この番組、今週封切りされる映画「男たちの大和」とタイアップしており、映画のシーンも流されていた。映画に出演した反町や松山がメッセージを送っていた。あの常套句と言おうか、杓子定規ふうと言おうか、「戦死者のおかげで今の平和な日本がある」という言葉。彼らにとっては用意された台詞だったのだろう。松山という俳優は20歳ぐらいだろうか、戦争なんてまったく知らない世代。靖国参拝する小泉首相もよく使っているのだが、戦死者に対する慰霊の言葉として受けとるならば納得できる。
今、日本が平和であるとするならば、それはアメリカのおかげだろう。平和憲法を押しつけられ戦争放棄したこと、安保条約でアメリカに保護されたこと。さらに、日本の発展も戦死者のおかげだという人もいる。これも戦死者へのリップサービスかな。アメリカのおかげだろう。朝鮮戦争やベトナム戦争特需などが経済発展に寄与したのだから。
日露戦争での戦死者のおかげで今の日本の平和があるなんて聞いたことがない。大東亜戦争が終わって60年以上の歳月、もう「戦死者のおかげで」という表現、やめて欲しいよ。

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