クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-11 No.1

2006年11月01日 20時41分17秒 | Weblog
★★★グッディーズ・オリジナル企画・第3回発売★★★
SPレコードを生で聴くすばらしさを多くの方に感じてもらいたい!という思い
から、当店で独自に復刻した音源をCD-Rにて販売いたします。
当店の復刻CD-Rのマスターは、真空管オーディオの専門家で、SP復刻にかけて
は一家言をお持ちの、新 忠篤氏の協力を得て製作しております。
氏の自作直熱管フォノイコライザを使用して行われる復刻は、これまでの復刻
ものとはまったく違った音質でSPが再現されます。かつてこれほどまでに鮮度
の高いSPの再生ノイズがCDに刻まれたことは無かっただろうというノイズの中
に、これまでは聴くことが出来なかった演奏家の細やかな息遣いを聴き取るこ
とが出来ます。SP復刻は、世界中で様々の専門化がそれぞれの見識で行ってお
り、どれが最高とは決して言うことは出来ませんが、これまでにない鮮度の高
い復刻をお届けできたのではと思います。

●SPレコード本来の音を追求したダイレクト・トランスファー CD-R
SPレコードの真の音は残念ながら、これまで市販された復刻CDではなかなか聴
くことができません。それはSPレコードの音ミゾに刻まれた音声信号を拾い出
すプロセスで、重要な情報が失われているからです。このCD-Rシリーズは復刻
プロセスを最短にしてSPレコードのありのままをお届けするダイレクト・トラ
ンスファーです。LPとは比較にならない強大な音響勢力を持つSPレコードのた
めに、専用のカスタムメイド真空管式フォノイコライザをの使用しています。
またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り、一切のノイズリダク
ションを排除してあります。従来のSP復刻CDよりノイズの量は多くなりますが、
ノイズの奥に演奏者の確かな息づかいが聴き取れます。プレスCDより音の鮮度
の点で優位と判断し、CD-Rを採用しました。収録はSPレコード3枚から5枚の
初発売時のアルバム単位を基本としています。
ケースには録音データ(オリジナル・レコード番号、マトリクス番号、テイク、
録音年月日等)を記載してありますが、曲目解説はありません。

●発売予定:第3回 10タイトル 2006年11月中旬以降
●価格:各1枚 \1500(税込) お取り扱いは当店のみとなります。

■ご注意
CD-Rを使用していますので、再生機器によっては再生が出来ない場合もござい
ますので、ご了承下さい。
編集作業を一切行っておりませんので、曲はつながっていません。1トラックは
SP盤片面分となります。トラック間の空白部分は統一されていません。
リードアウト部分の短い盤は、終わりの部分のノイズが入る場合があります。
また、録音時に原盤に混入したノイズが大きく再生されることもございますが、
一切修正をしておりません。

78CDR-1020
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
(カデンツァ:レオナール)
アンリ・メルケル (ヴァイオリン)
ウジェーヌ・ビゴー指揮
コンセール・ラムルー管弦楽団
仏 DISQUE "GRAMOPHONE" W1508/12
(1941年11月10-11日パリ、アルベール・スタジオ録音)
アンリ・メルケル (1897-1969)はスペイン交響曲やサン=サーンス:ヴァイオ
リン協奏曲第3番のSPレコード録音で知られているフランスのヴァイオリニス
ト。1929年からパリ音楽院管弦楽団のコンサートマスターを勤めた後ソリス
トに転向した。このベートーヴェンはフランスがドイツの占領下だった1941
年11月の録音である。フランスの名ヴァイオリニストだったレオナール
(1819-1890)のカデンツァが聴ける唯一のレコードであろう。レオナールは
ティボー (1880-1953)、フレッシュ (1873-1944)、エネスコ (1881-1955)を
弟子に持った名教師マルシック (1848-1924)の師にあたる。

78CDR-1021
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
(カデンツァ:フーベルマン)
ブロニスワフ・フーベルマン (ヴァイオリン)
イッサイ・ドブローウェン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
英 COLUMBIA LX494/6
(1934年6月14日ウィーン録音)
ブロニスワフ・フーベルマン (1882-1947)はポーランドのヴァイオリニスト。
6歳よりヴァイオリンを学び、1892年10歳の時ベルリンに出て大ヴァイオリニ
スト、ヨアヒム (1831-1907)の下で8ヵ月学び、師のヨアヒムの指揮でデビュ
ーした。その後ヨーロッパ各地で演奏し天才少年として名を高めた。名ソプ
ラノ、アデリナ・パッティ (1843-1919)が彼の演奏を聴いて感心し、ウィー
ンで1895年に開かれた「パッティ告別演奏会」に招かれ演奏した。また同年
ブラームスのヴァイオリン協奏曲を作曲家の前で弾いて驚かせたという逸話
もある。フーベルマンは活動拠点をウィーンに置き演奏会を開きながら子弟
の育成をした。1933年にフルトヴェングラーからベルリン・フィルの独奏者
として招かれたとき、書簡でナチ専制国では演奏する意思のないことを表明
した。1935年にはパレスチナを訪問しドイツを追われたユダヤ系の音楽家の
ためにオーケストラを組織した。それが現在のイスラエル・フィルである。
このSPレコードの生々しい演奏を聴くとフーベルマンが当時のヨーロッパの
聴衆に受け入れられたのがよく理解できると思う。
※復刻に使用した盤の第1面が他の面に比べて状態が良くないため、ノイズ
が多めになっています。

78CDR-1022
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219
(カデンツァ:ヨアヒム)
ヨーゼフ・ヴォルフシュタール (ヴァイオリン)
フリーダー・ヴァイスマン指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
英 PARLOPHONE E109121/4 (原録音: 独 ODEON O-7635/8)
(1928年 9月15日&19日ベルリン録音)
ヨーゼフ・ヴォルフシュタール (1899-1931)はウクライナのレンブルク (現
リヴォフ) に生まれた。1912年13歳の時ベルリンの名教師カール・フレッシュ
(1873-1944)につき厳格な指導を受け、3年後にデビュー。フレッシュは彼を
オーケストラに入れることにし、ゲオルグ・クーレンカンプ (1898-1943)の
後任としてブレーメン・フィルのコンサートマスターに就いた。1921年には
スウェーデンのオーケストランのコンサートマスターを務めた後、1922年か
らフレッシュのアシスタントとしてベルリンで後進の指導にあたった。1928年
オットー・クレンペラー (1885-1973)がベルリンのクロル・オペラの指揮者
に就任した時、彼をコンサートマスターに招いた。1930年11月にインフルエ
ンザに感染、それをこじらせて翌1931年2月、32歳で他界した。レコード録音
は機械式録音の後期1925年と電気式録音初期1928年にベートーヴェン:ヴァイ
オリン協奏曲をドイツ・ポリドールに録音している。このモーツァルトは
ベルリン・クロル・オペラのコンサートマスター就任の頃のもので、この曲
の世界初録音だった。透明で銀色に光るヴァイオリンはSPレコード・ダイレ
クト・トランスファーだけで聴くことができる。

78CDR-1023
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
(カデンツァ:ピエルネ)
マルグリット・ロン(ピアノ)
フィリップ・ゴーベール指揮パリ交響楽団
米 COLUMBIA 68566D/68D (原録音: 仏 COLUMBIA LFX408/10)
(1935年12月13日パリ録音)
マルグリット・ロン (1874-1966)はフランスのニームに生まれた。17歳でパ
リ音楽院の一等賞を得た後、1893年19歳でコンサート・デビュー。1906年32
歳で母校パリ音楽院の教授に就任した。弟子にはサンソン・フランソワ
(1924-1970)、イヴォンヌ・ルフェビュール (1898-1986)、リュセット・デ
カーヴ (1906-)、ジャン・ドワイヤン (1907-1982)、ジャック・フェブリエ
(1900-1979)、ニコール・アンリオ=シュワイツァー (1925-)等初期LPの時代
に活躍した人がいる。1943年ヴァイオリニストのジャック・ティボー (1880-
1953)と共に若い優秀な音楽家を発掘する国際音楽コンクールをパリに創設し
た。ロンは高名な割に録音が少ない。2006年のモーツァルト生誕250年にSP
録音のモーツァルトを復刻した。SP原盤に小傷が多いのをご容赦願いたい。

78CDR-1024
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
フリッツ・クライスラー (ヴァイオリン)
サー・ランドン・ロナルド指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB2460/62
(1935年4月8日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
フリッツ・クライスラー (1875-1962)はウィーン生まれの20世紀前半に活躍し
た大ヴァイオリニスト。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は電気録音初
期の1926年に録音していたが、これはクライスラーが60歳の時の2回目の録音。
指揮者のサー・ランドン・ロナルド (1873-1938)はロンドン生まれ。ベルリナ
ーの平円盤レコードの黎明期から、当時ピアニストとして務めていたロンドン
のコヴェントガーデン・オペラに出演した大歌手たちにレコード録音を薦めた
功労者でもある。1909年にロイヤル・アルバート・ホール管弦楽団の指揮者と
なり、機械式録音の時代にも多くの録音を残している。電気録音になってから
は協奏曲の指揮をとり、コルトー (1877-1962)とシューマンのピアノ協奏曲を
1924年(機械式録音)、1927年と1934年の3回録音している。


78CDR-1025
ベートーヴェン:
ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調作品30-1
ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調作品96
フリッツ・クライスラー (ヴァイオリン)
フランツ・ルップ (ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3296/3301
(1936 2月4日=第6番,6月19日=第10番ロンドン, アビー・ロード第3スタジ
オ録音)
フリッツ・クライスラー (1875-1962)は1935年と1936年にベートーヴェンの
ヴァイオリン・ソナタ全10曲を録音した。これらはSPレコード27枚で "ベー
トーヴェン・ヴァイオリン・ソナタ・ソサイエティ" として4巻のアルバムで
発売された。この第6番と第10番は第4巻にあたる。ここでのクライスラーは
楽譜に書かれた一つ一つの音に生命の息吹が込めて音楽を創りあげている。
さすがに60歳の大演奏家の芸術と言える。

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モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第42番イ長調 K.526
ユーディ・メニューイン (ヴァイオリン)
ヘフツィバー・メニューイン (ピアノ)
仏 DISQUE "GRAMOPHONE" DB2057/8
(1933年9月29日パリ、アルベール・スタジオ録音)
ユーディ・メニューイン (1916-1999)はニューヨーク生まれ、サンフランシ
スコに移り3歳からヴァイオリンを習いシグムンド・アンカー、ルイ・パーシ
ンガー (1887-1966)に師事した。1924年6歳の時アルフレッド・ヘルツ
(1872-1942)指揮サンフランシスコ交響楽団でラロのスペイン交響曲を弾いて
デビュー、神童として評判になった。その後パリでジョルジュ・エネスコ
(1881-1955)、ドイツでアドルフ・ブッシュ (1891-1952)の手ほどきをうけ
た。1928年には12歳で初レコード録音を行い、同年ベルリンでブルーノ・ワ
ルター (1876-1962)指揮ベルリン・フィルでバッハ、ベートーヴェン、ブラ
ームスの "3大B" のヴァイオリン協奏曲を弾いた。このモーツァルトは17歳
の録音。ピアノは妹のヘフツィバー・メニューイン (1920-1981)で当時彼女
は13歳だった。この屈託のない生き生きとした演奏を聴いているとモーツァ
ルトの生き写しのように思えるから不思議だ。

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モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番変ロ長調 K.454
マグダ・タリアフェロ (ピアノ)
ドゥニーズ・ソリアーノ (ヴァイオリン)
英 COLUMBIA DX856/7 (原録音:仏 PATHE PAT84/5)
(1937年4月22日&1938年5月11日パリ録音)
マグダ・タリアフェロ (1893-1986)はブラジル生まれのピアニスト。サンパ
ウロ音楽院を経て1906年13歳でパリ音楽院に入り、9カ月後に一等賞を得た。
その後コルトー (1873-1962)に師事した。ソリストとしての活動だけでなく
ジャック・ティボー (1880-1953)、ジュール・ブーシュリ (1878-1962)、パ
ブロ・カザルス (1876-1973)などの弦楽器奏者、エドゥアール・リスレル
(1873-1929)、ガブリエル・フォーレ (1845-1924)らとピアノ・デュオを組ん
だこともある。ヴァイオリンのドゥニーズ・ソリアーノ (1916-)はエジプト
のカイロ生まれ。パリ音楽院でジュール・ブーシュリ (1878-1962)に師事し
た。ブーシュリのクラスは女流ヴァイオリニストを多く輩出している。ソリ
アーノは音楽院でブーシュリ教授の助手を務め、1958年に結婚しブーシュリ
夫人となった。タリアフェロとは1934年に録音したフォーレのヴァイオリン
・ソナタ第1番 (仏 PATHE) があり、1934年の第1回ディスク大賞をとった。

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ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「春」
J.S.バッハ: アダージョ・マ・ノン・トロッポ
ジョアン・マッシア (ヴァイオリン)
ブランシュ・セルヴァ (ピアノ)
仏 COLUMBIA LFX105/8
(1929年3月13日&1930年6月2日=ベートーヴェン、1929年1月2日=バッハ、
マドリッド録音)
ピアノのブランシュ・セルヴァ (1884-1942)はパリ音楽院で学び、1895年に
11歳で一等賞を得た。13歳でコンサート・デビューした後スコラ・カントル
ム音楽院でヴァンサン・ダンディ (1851-1931)のクラスで作曲を学んだ。
1902年から同校で教鞭をとるようになり、彼女の死の1942年までつづいた。
ジョアン・マッシアはカタロニア出身のヴァイオリニスト。1923年からセル
ヴァとデュオを組み演奏活動を始めた。セルヴァは1930年11月のコンサート
中に卒中に襲われステージ活動を離れた。78CDR-1012のフランク:ヴァイオ
リン・ソナタイ長調と共に希少SPレコードの復刻である。

78CDR-1029
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタニ長調作品1-13
ミシェール・ブーシノー (ヴァイオリン)
モーリス・フォール (ピアノ)
仏 PATHE PDT 246/7
(1951年6月16日パリ、アルベール・スタジオ録音)
ミシェール・ブーシノー (1929-)はパリ音楽院で名教授ジュール・ブーシュ
リ (1878-1962)に師事し、1953年のロン=ティボー国際コンクールのヴァイ
オリン部門で入賞した。この年のコンクールの創設者のジャック・ティボー
(1880-1953)が審査員を務めた最後の年になった。同年の9月に東南アジア
から日本に向かう飛行機の事故でティボーは73歳の命を落としたからだ。
コンクールの審査員の一人だったダヴィッド・オイストラフ (1908-1974)は
ブーシノーをソ連政府を説得し助手にした。この録音はコンクールの2年前の
ものでSPレコード末期の貴重なもの。ブーシノーのSPはこのヘンデルだけで
LP時代の録音もごく僅かしかない。ジョルジュ・プレートル指揮のサン=サ
ーンス:死の舞踏(EMI)の中でソロを聴くことができる。

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