Max Rod Craft Blog

Max Satohの工作に関するブログ

Ryobi バンドソーTBS-80 ブレードの調整

2020年04月17日 | バンドソー、サーキュラーソー

前回のチューンアップでもWavy Cutの原因が、ブレードのねじれによるブレにあることまでが分かった。

今回はブレードのねじれ・・・というか・・・凹凸・・・というか、について調べてみた。

電源を抜き、カバーをあけ、写真のようにブレードの刃を触らないように、指でブレードの背を挟む。 そしてホイールを手でゆっくりと回転させた。

ねじれはないか?

すると、あるところで指に違和感・・・かすかな凸凹の感じ・・・を感じるところが数か所あった。 そこに目印としてマスキングテープを張っておいた。

そしてブレードをホイールから外す。 外す際に、妙な力をブレードに与えないように、テンショナーを目いっぱい緩める。 この時、テンショナーのボルトがホイールについたナット部から完全に外れるまで緩める。 こうするとブレードにテンションを与えることなく外すことができる。

黄色のレバーの上の黒いのを緩める

完全にゆるんだホイールとブレード

次に、ブレードを下の写真のように指で挟み、10㎝くらいづつこすってみる。 指にブレードのアンジュレーション(凹凸)が感じられる部分と、まったくスムーズになっている部分があるのが分かる。

凹凸はないかを指で感じる

微妙なブレードの凹凸を感じた部分、すでにマスキングテープの目印をつけてはあるが、目印の無い部分にもブレードを曲げた後に伸ばしたような微妙な曲がり(痕)が感じられる部分も見つかった。

ブレードの鋼材の性質からか、柔らかいんだけれど折れ目のような曲がりが付く、的な感じ。

曲がりを感じたら、指で反対側に曲げると、その曲がりは修正できるのである。 柔らかい・・・

テンションをフリーにして30㎝くらいを両手の上にのせてみると、自然なカーブを描くような部分は曲がっていないと思われる。 全体をそのように眺めてみて、細かい曲がりはないものの、一部がやたら直線になっている部分もある。 だから全体が同じ調子でカーブを描くように、手でカーブさせる。

全体を指でこすってみて、違和感のある凹凸がなくなったら、修正を終える。

そしてブレードにテンションを与えないようにホイールにのせるのである。

乗せ方は、外した時の逆をやる。

まず、ブレードをホイールにのせる。 その際、セリガイドが邪魔になるのでセリガイドは片側を取り外しておく。

写真のようにテンションホイールの下に薄い板を差し込み、ホイールを上に上げる。 テコにするんですな。

最上部のホイールの下に薄い板

テンションボルトを掌で下に押しながら、ホイールを上に上げる(テコで)。 そして掌を右に回してテンションボルトをナットにかませる。 この微妙な操作にコツが要る。 ボルトがナットに噛んだら掌を外して黒いネジを右に回していけば、ブレードに変な力を与えることなくブレードを張ることができる。

ブレードにのせる時に、ホイールを完全にフリーにせず、ブレードとホイールの間にレンチなどをテコにしてブレードを乗せようとしたりすると、その時にブレードに変な曲がりを与えてしまうのです。 それほどブレードには柔らかい塑性があります。

そして、カバーを閉め、セリガイドをセットしてスイッチオン!

ブレードの動きを眺めます。

ブレードの動きを注視

こつっ、こつっ、という小さな音はするが、以前のように刃が右左に動くことは無くなったように思う。 少しは残っているようではある。 これは曲がりではなくブレードが微妙によじれているせいだろう。 よじれは目視で修正することは不可能なように思われる。

テストカット

縦引きはまだWavy Cutのジグザグがある。 が、切断面の溝の深さは小さくなったような気がする。 しかし買った直後のひどいドリフトはなく、ガイドに沿ってまっすぐに押すとまっすぐに切れる状態となっている。 ドリフトが嘘のように無くなった。

Wavy Cutは治っていない。ドリフトは無い。

切断面・・・少しは浅くなったか?

30㎜角のハードメープルを横引きしてみた。

角材を横板状態(年輪が水平になった状態)でカットしてみると、溝は付いておらず切り口断面は非常にきれいだ。 年輪がセリガイドのように働き、横方向のブレードのブレが抑えられていると思われる。

クリーンな断面

角材を正目状態(年輪が縦になった状態)でカットしてみると、筋は付かないものの、断面が微妙に波打っている。 年輪の固い部分と、肉質の柔らかい部分があるため波打つのだと思われる。

波打った断面

最後に、ブレードを回したまま、半丸の太いダイアモンドやすりを刃の両側にそっと当ててみた。 やすりが刃に食い込まないようにやすりのカーブした側を刃にゆっくりと当てる。 アサリの凸凹が均される効果を期待して。

ダイアモンドやすりを刃の両側に

最後のテストカットをしてみると・・・

縦引き、回転ゆっくり

回転がゆっくりだと、Wavy Cutは残る。 溝は浅くなったが・・・
そして、よ~く見てほしい。 ブレードの切れ味が抜群に良くなっているので、木の送りが早くなった。 特に目立ての効果だと思われる。 

その証拠は、Wavy Cutの斜めの筋の傾斜がより急角度になっている。

 

縦引き、高速回転

一方、回転を高くすると、Wavy Cutの筋目は細かくなり、かつ、垂直に近くなり、目立たなくなる。 この程度なら使い物になりそうだが、やはり仕上げのカンナ掛けか、サンドは必要だな。

結論:

横引きは十分に使い物になる。 

縦引きは、高速回転でゆっくり送れば断面は何とか我慢できるレベルとなる。

 

ブレードを均等に圧延できる装置があれば、曲がり自体は、もっと均等にできる可能性はある。 が、微妙なねじれまではなくせないのかもしれない。 

DIY用の卓上バンドソーでは、これが限度なのかもしれない。 高いブレードには良いものがあるようなことが書かれているが、買ってみないとわからないので何とも言えない。

ブレードの振動、切り口断面などの情報は、下記のサイトに詳しい。

岩崎目立加工所

以上

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