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南武線205系投入時を振り返る

2023年02月06日 12時08分30秒 | 南武線
昨日は2月5日ということで、語呂から205系の日になりますが、南武線に投入された205系のことについて投入当時を振り返ってみたいと思います。
国鉄当時、車両の墓場とまで揶揄された南武線には都心部の路線で活躍した101系や103系のお古の車両が都落ちして南武線で活躍していましたが、時代は国鉄からJRへと、また、昭和から平成へと時代が変わり、今まで新車の恩恵を受けていなかった南武線に対して新車が投入されることは新鮮でした。

南武線に投入された205系は最初の第1陣が平成直後の1989年春頃に3本、第2陣が1989年秋頃に4本、第3陣が1990年秋頃に9本投入され、その後Tc103〜の編成が1993年に三鷹に転出し、南武線の生え抜き編成としては15本(その後の晩年時の武蔵野線転出分を除く)が活躍しました。

下の写真は山手線の試作車編成1本4両編成を借りて乗務員訓練が実施されていました。登戸駅での折返時間を使って乗務員が南武線の各駅の行先表示をサービスのためか見せていただきました。


下の写真は中野島〜稲田堤間を走る山手線試作車編成4両編成です。3月のダイヤ改正時から線内の最高速度85km/hから95km/hに引き上げし、川崎〜立川間で3〜4分の所要時間の短縮を実施することになり、乗務員さんの運転技術は相当問われたのかもしれません。特に101系や103系はダイヤ改正後は各駅間で90km/h近くまで加速し、ギリギリのタイミングでブレーキをかけていました。


2月中旬になると南武線用の205系1本6両編成が川重で落成し、2月13日に品川〜茅ケ崎間で公式試運転が実施されたのち、翌14日に中原電車区に回着しました。
ということで、南武線初の205系を一目見たくて、車庫へお邪魔させていただき、撮影させていただいたのが下の写真で、205系の横に並ぶのは103系のMc11という特徴的な車両でした。


ダイヤ改正前(205系デビュー前)までの動きは主に以下のとおりです。
205系投入前は山手から試作車編成4両を借りて、区内での講習(1988年12月5日〜12月12日までで、Tc3 MM'7 T'c7)、その後線内で試運転(1989年1月12日〜1月18日までで、Tc1 MM'3 T'c1、試運転自体は13日〜17日に武蔵中原〜稲城長沼間で)が実施され、南武線用の最初の205系1本が落成後は試運転(1989年2月17日、18日、20日、21日に武蔵中原〜稲城長沼間で)と性能試験(1989年2月27日に川崎〜立川間で)、試乗会(1989年3月5日に川崎〜稲城長沼間で)が実施されました。

1989年3月11日にダイヤ改正が実施され、南武線では205系3本の使用が開始されました。デビュー時の3月11日は205系3本とも終日運用に充当され、Tc86〜(編成番号27)は513デから、Tc87〜(編成番号28)は621デから、Tc88〜(編成番号29)は615デから使用開始されました。


この他、この当時、武蔵小杉〜第三京浜間で連続立体交差事業が展開されていましたが、1990年12月20日に上り線が高架線に切り替わり、高架化を祝してヘッドマークが205系に取り付けられました。


以上が南武線205系投入時の出来事になりますが、既にあの時代から30年ちょっとが経過し、その後も205系は南武線の顔とも言うべき形式となり数々の思い出が残っていますので、時間のある時に205系に関係する写真をお見せするとともに語っていきたいと思います。
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