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フィリピン国鉄(PNR)、マニラ首都圏の状況について

2024年02月21日 02時03分00秒 | フィリピン
一昨日はフィリピン国鉄(PNR)のBicol地域の状況について、昨日はCalabarzon地域の状況について述べていきましたので、最後はマニラ首都圏について簡単に述べていきたいと思います。

先日も述べましたとおり、私は昨年7月末と今年1月中旬にフィリピンに訪問し、2度の訪問でフィリピン国鉄の状況を見てまいりましたが、マニラ首都圏においては南北通勤鉄道(NSCR)の建設工事を加速するため、各メディアの報道によりますとPNRは2024年1月中旬を目処に運行を中止するという報道を受け、運行最後のXデーを1月15日と仮定し、最後の活躍する姿を撮影すべく1月11日に東京からマニラを訪問しました。しかしながらそのXデーが過ぎても現在でも運行されており、いったいいつになったら最後の運行を迎えるのかまったくわかりません。
マニラ首都圏の運行状況としては下の地図のとおりで、列車の運行体系として1つはTutuban〜Alabang間、もう1つはTutuban〜Gov.Pascual〜Bicutan間、そして現在では運行が中止されているTutuban〜Bicutan間の3つのルートで、Alabang〜Calamba間については昨年7月より順次運行が中止され、現在、この区間では工事を推進すべくレールが一部撤去されています。


また、基本の1日の運行本数は今年1月12日までは、Tutuban〜Alabang間が28本、Tutuban〜Gov.Pascual間が4本、Gov.Pascual〜Bicutan間が4本、Tutuban〜Bicutan間が2本の合計38本でしたが、13日から下の表のようにデータイムを中心に徐々に運行本数が削減され、1月20日から2月10日頃までは26本まで落ち込みましたが、ここ最近では4本増えて合計30本になりました。
昨年から今年1月12日までの基本が38本で、データイムはおおよそ1時間置きの運転間隔であったものの現在では2時間〜約3時間半置きというのは淋しいものになってしまいました。

続いて車両についてですが、Tutuban〜Alabang間に充当される車両は昨年7月下旬では203系とDMU8100系が使用され、今年1月中旬においては203系のみが使用されていました。


203系で使用可能な編成は下の編成表のとおり02、04、05、06、07の5編成で、04と07の編成には車体色が塗られていないグレーの車両が今年1月でも存在しましたが、2月にはその2編成にPNR203系では基本の色で塗装され、オレンジ帯については従来どおり腰部ではなく裾部分に塗られて2種類を楽しむことができるようになりました。


04と07編成は長い間グレーのままでしたが、今年2月にPNRの基本色に塗り替えられ、グレーの203系は見られなくなってしまったようです。
また、前面窓部分にも青色で塗られてしまい見た目はあまりカッコいいものではないようです。


最新の編成表は以下のとおりです。詳細な組成状況については確認しておりませんので、あくまでも参考程度にお願いいたします。


また、08編成もTutubanヤード内に留置されていますが、基本は部品取り用の車両です。


DMU8100系については8101Fから8104Fの4本がTutubanに配置されており、昨年7月下旬ではTutuban〜Alabang間の運用に充当されることもありましたが、今年1月中旬では充当されておりませんでした。しかしながらROTEMのDMUであるDMR1型の05編成の不調により、Tutuban〜Gov.Pascual〜Bicutan間の運用にこの8100系が充当されていました。


先程述べました韓国ROTEMのDMUであるDMR1型は昨年7月では05と06編成が稼働できる状況だったと思いますが、06編成は昨年の夏あたりから稼働できていないようで、05編成のほうについても昨年末あたりから稼働していないようです。


05編成はブラックフェイスに変更され、INKAのDMUである8000系や8100系と同じような塗り分けになりました。


最後にINKA製造のDHL9000+PC8300の第1編成がTutubanヤード内に留置され、長い間運用についていませんが、こちらも機器の不調があるようで、どうもDHLのCPの調子が悪いとPNRの社員が述べていました。


以上がマニラ首都圏における車両の状況ですが、短時間で観察したり、人から聞いた情報ですので、あくまでも参考程度にお願いいたします。
また、今後予定されているマニラ首都圏の運行休止に伴いINKAのDMU8000系及び8100系、ROTEMのDMR1型、INKAのDHL9000+PC8300、EMUの203系についてはCalamba以東で使用する計画があり、現在運休区間での使用と現在運行区間での列車増発用としての使用が早くて9月頃から予定されております。
しかしながら、現在もマニラ首都圏では運行が続行されており、運行休止が3月以降になりますと、車両の運搬や整備などにも時間を要すため当初の予定時期が遅れたり、運休区間で運行開始したとしても利用状況が芳しくない場合は運休となることも想定されるため、まったく先の状況が読めません。
車両関係については以上になりますが、Tutuban〜Aalabang間でも乗務員室への添乗をさせていただきましたので、また、時間がありましたらそちらの話題でも述べていきたいと思います。

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