コースの定理
シカゴ大学のコース(Ronald Coase)によって提起された。
取引費用がなければ、権利賦与の如何に関わらず、交渉を通じて効率的な取引が実現する
資産効果や取引費用がない場合、交渉や契約の結果は所有権や財産権の帰属に影響されることなく、所有の分配問題から離れて、単に効率性だけで決定されるという命題。
外部不経済の発生者が被害者に貨幣を支払うことにしても、逆に被害者が発生者に貨幣を支払って外部不経済を減らしてもらうことにしても、パレート最適を達成できるということ。ただし、両者では所得分配に与える効果は異なる。
http://www.geocities.jp/moebiusschesband/coase-theorem-and-law.html
この定理は,普通,所得分配の問題をひとまずおくと,外部不経済の発生者が被害者に補償金を支払っても,反対に被害者が外部不経済の発生者にお金を払って外部不経済をなくすような処置をしてもらってもバレート効率性を回復できるというように表現されるがこの定理が成り立つのは,「取引費用」が存在しない世界のみであることに注意しなければならない。
(Ronald H. Coase, 1910-)
イギリス生まれの現代アメリカの経済学者。シカゴ大学教授。市場における「取引費用」の役割に注目、「コースの定理」を発表、ピグー以来当然とされた租税・賦課金による社会的費用の私的費用への内部化(市場化)に反論し、「法と経済学」の分野を開く。さらに企業組織の存在も取引費用の最小化から説明できるとする。1991年ノーベル経済学賞受賞。
http://www.qmss.jp/qmss/text/scholars/chap6.htm
http://www.qmss.jp/qmss/text/scholars/
http://www5.ocn.ne.jp/~qmss/