土佐市高岡町甲「居酒屋・かしわ」

2020-02-24 10:46:42 | 居酒屋・バー・割烹・蕎麦
私の好きな作家の一人である吉村昭の「漂流」序は、このような書出しではじまる。
 
【高知市から国道を東に20キロ近く進むと、右手に太平洋のひろがりがみえる
そこに赤岡という町があり、国道沿いの墓地に小さな墓石が立っている。
それは私がこれから書こうと思っている長平という人物の墓である】
 
此処から読み始めて約500ページの文庫本を凡そ「鳥島」という限られた
シチュエーションの中で進む物語は、読むモノを冒険の世界、人間の生への
執着等々様々なこころ模様を描いていて中だるみは一時も無い。
中でも私が特に興味を持って読み進めたのは生への執着が目に見える形で
描かれている「食」について書かれた部分である。
賢明なこのブログの読者諸氏にはこれから私が書こうとしている内容がもう
お解りと思うが、まあ、続きをどうぞ。
 
長平たち三人が、土佐沖でシラに遭遇し漂流すること12日、命辛々、鳥島に上陸し
最初に口にしたのは海岸で見つけた貝や昆布の類だった。
それらを食し何とか立ち上がる体力を付けた後、島の高みに上ると、その眼前に
出現したのは何十、何百万羽ものアホウドリが生息するコロニーだった。
後に大阪船が漂着し火打石等の道具を手にするまでは、専ら鶏肉の生食や
天日干し、前述の魚介類等が長平たちの主な食べ物であったようだ。

私もどちらかと言うと「鳥肉好き」ですが、毎日、日にち鳥肉が食せるか否かは自信が無い。
なのでこの本を読んでからは昼食のお菜が三品しか無い時でも
「長平は鳥ばかり食うていたのだ」と思い出して自分を慰めているのである。
で、長い前振りは此処までにしてそろそろ、本題に入ろう。
 
【高知市から国道56号線を西に16キロ近く進むと、右手に仁淀川の河原が
みえてくる、仁淀川大橋を渡り旧道に入ると高岡という町があり中心部の
国道沿いから一つ北に入った住宅街の中に小さな店が灯りを点していた。
それは私がこれから書こうと思っている「かしわ」という居酒屋である】
 
縁あってと言うか、無理やりそのツアーに入れて貰い、その店にに行く機会を得た。
女子2名を含む六人組で現地到着は金曜夜の7時頃。土佐市の先達に予約して
頂いていた座敷に落ち着く。
飛び込みで行っても鳥が準備出来ないので「生を主に」頂きたいのであれば
予約必死のお店です。
U原様、ありがとうございました。
 
絶品「鶏さし」
 
 
 卵巣の生姜煮
 
 
鶏がらスープ鍋
 
 
りゅうきゅうとソーメンの「つがに汁」 特注
 
 
 締めの「鍋焼きラーメン」
 
 
--shop data--
店名:居酒屋「かしわ」
所在:高知県土佐市高岡甲1882-2(Google地図
電話:088-852-0281
営業: 18:00~21:00
定休:日曜
 予算:6人で3万円(酒代含む)
 

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