現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

岡 〇〇様から 詩が送られてきました

2016-03-19 05:06:49 | Weblog

広島を旅した時、知り合った岡弘子様から詩が送られてきました。

  虚無僧

  人や車の往来の激しい橋の上に
  虚無僧が一人佇んでいた
  風に吹きちぎられた尺八の調べに 
  知らず知らず招き寄せられたのは
  好んで尺八を吹いていた父のことを 
  思い出したからであろうか
   
  轟音を上げて通り過ぎるダンプカーの振動が
  まっさかさまに私を 奈落へ突き落とそうとしたとき
  澄み渡る音色は あたかも父の腕(かいな)のように
  危うく私を抱きとっていた

 
  来世に跨る橋に立って
  無明の闇路を辿るものたちを
  慈しむように奏でる九孔の尺八

  はていずこより来たりて 
  いずこへ立ち去ろうとするのか
  時空をさすらい歩いて 
  ふと辿りついた橋は 
  折りしも落下しきりの  
  桜の季節であった 



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