現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

聞いてもらうには

2018-01-14 21:22:03 | 虚無僧日記

昨年こんなことを書きました。

大ピアニスト「中村紘子」さんは、慶応中等部の大先輩。
1999年ごろ、母校である慶應中等部から招かれてピアノ演奏を。

父兄も参加。ところが演奏を始めてもいっこうに おしゃべりを止めない。
生徒たちの あまりの態度の悪さに演奏を中断し、「静かにしなさい」
と叱責した。生徒の方はそれで静かになったものの、保護者の
おしゃべりは止まなかったという。(「Wikipedia」より)

「中村紘子」さんはピアノのテクニックはすばらしくとも、
観客との距離を縮めるテクニックは持ち合わせてなかったと
みれる。

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という私の記事に対して「ピアノの演奏が始まったら
静かにするのが礼儀だろう。それをピアニストの
せいにするとはけしからん」というコメントをいただきました。

もっとも至極当然のご意見です。しかし、それが“当然”
でない時代になりました。どんなに すばらしい演奏でも、
それを受け止める場、空気が無いと、悲惨な結果になる
のです。

私は今、老人ホームや小中学校にボランティアで行って
いますが、「尺八なんか聴きたくない」という人もいる中で、
耳を傾けていただくことに相当のエネルギーを使います。

ただ自分の得意な曲を尺八で吹けばいいというものでは
ありません。どうやって気を引くか、聞いていただく場、
空気を作るか、真剣勝負です。拍手の多寡は場作りで                                                   決まります。もっていき方で、私の演奏より、初心者の                                                    一生懸命な演奏の方が拍手が多かったりするのです。                                                 

クラシックなら、どこでも聞いてもらえると思ったら大間違い。                                                 そういう“上から目線”が通用しない世の中になってきたと                                                      思うのは私だけでしょうか。

最近、いくつかの洋楽の演奏会を見に行きましたが、お客はまばら。

楽譜通りに演奏するだけの演奏家はこれからは食べて                                       いけなくなるでしょぅ。



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