十三夜の月 ~日々和々~

日々和やかに過ごしていきたいですね

人の情け

2018年02月16日 | 日記

 北海道で免許を取り、日常的に運転するようになって25年以上、片道45~50kmの遠距離通勤をするようになって10年以上、峠越え通勤だけでも5回目の冬を迎え、まあ毎年1つずつ年を取って衰えていくとは言え、冬道にはそれなりに慣れているつもりでいましたが。
 にしても、今年の冬はちょっとおかしくて、新聞などで道南の積雪量の多さが騒がれていますが、私の通勤経路に限れば、とにかく吹雪いてひどいのです。運転中のホワイトアウトの怖さと言ったらありません。
 昨年暮れの時は、ひどいホワイトアウトで一つ間違えば命を落としかねないところを、ほぼ奇跡的に事故に至らず抜けることができましたが、つい先日、帰宅途中の峠でとうとう、です。

 
 ふだんでも、平地で地吹雪のひどい箇所はそれなりに注意するのですが、今回は峠の途中で少し油断があったかも知れません(もっとも、いつも同じ場所を通る知り合いたちは一様に「あそこで?」と驚いていたので、あながち気のゆるみばかりではないと思いますが)。
 とにかく、峠の下りに入り、後続車2台の前、先頭で走っていて、付近は多少吹雪いてはいましたけど視界を遮られるほどではなかったところで、突然激しく雪が舞ってホワイトアウト。
 近くのパーキングの黄色いライトが複雑に反射して、2~3秒(←運転中のホワイトアウトとしては長め)完全に何も見えなくなりました。
 後ろがいなければとりあえずブレーキを踏んで急減速するところですが、玉突きを避けるためそれを避け、緩やかなカーブだったのでとにかく対向車線に突っ込まないようにやや左寄りにハンドルを切った次の瞬間、路肩に吹きだまった雪山にどすん。
 あ~あ、やっちまった、という感じでした。後続車は無情にも過ぎ去っていき(お前らのせいでブレーキ踏めなかったのに! と内心罵りつつ)、車を降りて様子を見ると、浅い角度で雪に突っ込んだおかげで大きな損傷はない模様。ただ雪に乗り上げているので、一人で出すのは難しそうです。
 さてどうするかと思っていましたら、まず同じ方向に向けておひとりで運転されていた女性が止まってくださり、次いでトラックの男性、逆方向から来た女性の二人連れの方が止まってくださいました。
 寒い中、皆さんに手伝っていただいて、突っ込んでから10分と経たずに脱出成功。幸いにも、バンパーがちょっと歪んだ程度で、自力走行も問題なく、無事帰って来られました。
 こちらとしては、頭を下げてお礼を申し上げることしかできなかったのですが、皆さん”いいよいいよ、お互いさまだから”という感じで(なんて良い人たちなんでしょう)、最初に止まってくださった女性なんか、「何かあるといけないから前を走ってあげるのでついておいで」と仰って先導までしてくださって、何とも人の情けが身に染みた次第です。
 こんなところで何を言っても伝わるはずもないのですが、あらためてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
 私自身は絶対にそんな親切な人ではないのですが、今回の件で、もし見知らぬ人が困っている場面に遭遇したら絶対に助けよう、と心に誓いました。

 それにしても。
 現場にとどまっている間、ホワイトアウトくらった辺りを含めて付近の視界は良好で、私は見事ピンポイントでやられたことになります。通りかかったのが前後30秒ほどもずれていれば、たぶんいつものように何事もなく通過できたはず。
 まったく運が悪かったとしか言いようがないのですが、一方で人身事故とか物損事故のような大きな事故にならず、私自身ケガもせず、車も大きな損傷はなく、こうして見ず知らずの方々に助けていただいて(通行量の少ない時間帯だったらと思うとぞっとします)、その意味では非常に運が良かったとも。
 慣れから来る冬道運転への慢心がなかったとは言い切れないことを思えば、やはり自分への戒めとして肝に銘じ、幸運であったと受け止めるべきでしょう。

 車の方は、ディーラーに足回りの点検に出しましたが、異常なしとのこと。バンパーの歪みや傷を目立たない程度に直してもらっても車両保険を使うまでもなく済みそうで、こちらも幸いでした。
 ただ、おかげで慣れない代車(走行距離17万kmのフィット・・・・)で2日通勤する羽目になり、タイヤが古いのか微妙に滑るおかげで、冬道運転の緊張感5割増し。
 仕事も詰まってるし、今週は疲れました。

 


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