開心香港街市

ほいさむほんこんがいしぃ
~気づけば在住6年目。香港のおいしいもの、おもしろいこと、ときどき…。在ホンコン的趣味生活~

ラストは新記の車仔麺!

2007年07月30日 | 香港食記
香港を離れてから懐かしく思い出す味は、きっと徳昌の魚皮餃麺と新記の車仔麺(ちぇじゃいみん)かな。まだ離れるまえから、そんなことをキッパリ言い切っていました。
そういう安っぽい味ほど、記憶は鮮明。何度も繰り返し食べたってこともあるのだろうけれど。豪華なホテルランチやフレンチディナーだってもちろん貴重な経験なのだけれど、気後れしちゃって身の丈にあった思い出とは言い難いの。


在職中、少し早めにお昼休みが取れたときには、かなりの率で通った車仔麺の店が「新記」です。ここを見つけた当初は、かなりマジメな具の組み合わせをしていましたが、リピーターになるにつれ、どんどん具のセレクトがジャンクに…。でも、ジャンクなものほど、妖しく黒光りしている具ほど、おいしいから困っちゃうんですよねぇ。

 

米粉、河、米線、粗麺などなど各種麺から好みの物を選び、さらにおでん鍋のような仕切が付いた大鍋でグツグツと煮込まれた具から、これまた好きな物を数種選んで麺を作ってもらうものの総称が「車仔麺」です。屋台を引いて売り歩いたのが始まりなので、こういう名前になったのだそうです。


 

席に座ったら、専用の注文用紙を取り出し、赤いペンで具と麺、スープは辛くするか否かを選んで丸で囲みます。全ての記入ができたら店員のおばちゃんに渡して、あとは待つのみ。ちなみに、この店の店員さんはオーナーを含めて全て女性です。


相席になったおじさんのオーダー用紙を盗み見したり、隣の席のおねーさんのどんぶりの中身を研究したりして、果てしない数の組み合わせからアレコレ試してお気に入りを見つけだしました。そして、私が一番ハマったのがこちらです。



猪大腸(豚の大腸)、カレー魚蛋(フィッシュボールをカレーで煮込んだもの)、通菜(空芯菜)、蘿蔔(だいこん)の4つの具に、麺は粉糸(春雨)を合わせました。



 

春雨といってもかなり柔らかく、てろ~んとしているので、お腹に負担がかかりません。その分、具をドッカリ系にして楽しみます。
内臓系がまったくダメだった私なのに、車仔麺で目覚めてしまい、今や猪大腸はなくてはならないものになりました。噛めるような噛めないようなクニュクニュした食感、甘じょっぱく煮込まれた味付けがいいんですよ~。「香港だって中国。豚肉ですら危ないのに、内臓なんて食べて大丈夫なのか?」と聞かれたこともありますが、そんなこと気にする人間だったら、こんなトコ最初から来ないって~。
そしてカレー魚蛋。街かどの小食店よく見かける、串刺しにして売ってくれるアレと同じ物です。安っぽい練り物が、さらに安っぽいカレー味をまとうと、立派なスナックに変~身♪ 弾力のありすぎない弾力、ふにゃっと噛みきれる弾力が好きです。 





でも、ちょーっとお腹の調子がよろしくないときは、猪大腸の変わりに、猪頸肉(豚の首の肉)を。柔らかいお肉ではありますが脂ものっているので、「お腹の調子」云々のときに選ぶってどーよ?って感じですが、まぁあんまり深く追求しないでやってください…。しかも、カレー魚蛋はやっぱり入っているし~(汗)




好物の魚皮餃+猪頸肉+通菜という組み合わせもしましたが、優等生な組み合わせでは、やっぱり車仔麺の魅力を感じきれない気がします。GO!GO!ジャンク! 毎日毎食食べる訳じゃないんだもの、たまのジャンクなら徹底的に行きましょうっ。


香港の平均的なお昼休みスタートの1時には、狭い店内はあっという間に満席となり、持ち帰りの列もできるほど。隣の席の人と箸が触れ合うくらいにキチキチに座った中で食べる車仔麺。その狭い空間も新記の味つけのひとつです。





ざるに盛られた麺、鍋の中で出番待ちをする具たち、どんぶりに入った香辛料。庶民的すぎるほど庶民的なものですが、私には大事な味。今日の具はどうしよう、麺は何にしよう、と競馬新聞に線を引くオヤジのごとく、赤ペンをにぎってうんうんと考えながら注文したものが、思いどおりの絵を描いて目の前に「ドン!」と置かれたときの喜び。わーい。いただきます!と具の下からまず麺をすくい出すときのあの箸の重み。リアルに思い出せます。

ひとつのどんぶりに麺と具。基本的な構造は同じでも、パーツの組み合わせで多彩な表情と味わいを作り出せる車仔麺。なんでもあり!な香港、なんでもあり!を当たり前に受け入れている香港を、どんぶりひとつで表現している麺なのかもしれないですね。
できたら私はカレー魚蛋になりたいなー。香港というどんぶりの中で、混沌とした麺にえいっ!と飛び込んで、それでもレギュラー地位を確保する。どんなささやかなことでもいいから、香港に関わるそんな立場になれたらいいなー。どうしたらなれるかなー。よくわからないけれど、とりあえずそう念じ続けようっと!


具、麺、各HKD6(約90円)
例えば、具を4種選ぶと、具がHKD24+麺HKD6=HKD30(約450円)です。


新記車仔麺 銅鑼湾燈籠街49-B ℡2573-5438
11:45pm~11:30pm





深い考えもなく、下準備もないままなんとなーく始めてしまったこのブログ。
これまたなんとなーく付けたタイトルだったのに、始めてからはずっと「開心」な日々を送ることができたのは、みなさまの声援あったからこそです。どれだけいただいたコメントに励まさたことか。

香港に暮らして1980日。開心香港街市が生まれてから850日。今日で香港発信の定期更新は終了です。

大事に大事に育ててきたつもりのブログです。香港ネタの発信はできなくなってしまいますが、終わらせてしまうつもりもありません。引っ越しの片づけが終わったら、なんらかの形で再開したいと思っています。『香港』という愛すべき素材がなくなってしまってもなお、遊びに来ていただけるような魅力を出せるかどうかは甚だ疑問ではありますが、日本で暮らす私なりを見ていたければ…なんて考えています。

ブログ再開のお知らせは、ひょっこりココに出すことになると思います。
近いうちに「こもも」として戻ってこれるよう、片づけがんばらなくっちゃ!

私の身体は香港を離れてしまいますが、心はどこかで繋がっているはず。一度根付いた気持ちが枯れることはないと思っています。だって、やっぱり私の「都」だもん。

いままでおつきあいくださって、本当にありがとうございました。
そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

次は、日本から。
じゃあ、またね!!





今までの記事について、ご質問やダメ出し等がございましたら下記までご連絡ください。
cikegami220@yahoo.co.jp
 



たくさんのポチありがとうございました!!
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檀島の鴛鴦茶とゆるゆる玉子と菠蘿油

2007年07月29日 | 香港食記
朝、昼、夜。数時間単位で予定が入っています。すごーい。売れっ子アイドルみたーい♪ まさに寝る間も惜しんで動き回っているため、隙あらば寝てます。MTRの中、バスの中、そしてマッサージ中。どこでも眠れる特技が、こんな時に効力を発するとは思ってもいませんでした。

今日、朝食を食べに足を運んだのは、檀島珈琲店。
今まで名店茶餐廰をそれなりにご紹介してきましたが、「そういえば書いてなかったっけ!」と、突然思いだし、急遽友を誘って行ってきたのでした。

 

店頭に併設されているパン販売カウンターには、すでにおいしそうな菓子パンがずらりと並んでいます。目で見るだけで、ふんわり立ち上る甘い香りが感じられてしまう艶やかなパンたちが空腹を直撃! おきまりの早餐も食べたいが、菓子パンも食べたい。となったら、澳洲牛奶公司方式で、早餐を半分こにして、各自好きな菓子パンをデザート代わりにするっていうのはどーだ? 幸いにも集ったのは4人。いい具合に偶数だし!

スクランブルエッグもしくは目玉焼き+ちいさなパン。マカロニ、インスタントラーメン、米粉などから好きな麺(?)を選んで、具も7~8種の中からチョイス。そんなスープとも主食ともつかないもの。コーヒーor紅茶、冷たい飲み物はプラス2ドル。どこでもそうだけれど、2人で分け合っても充分な量の早餐を、ごく普通ぺろりとひとりで平らげる香港人の皆様、すごいなぁ。

 

インスタント麺にウインナー。あまりにわかりやすい盛りつけがナイス! 麺はインスタント麺でもスープは「スープマカロニ」と同じコンソメ味です。ザーサイと細切り豚肉炒めをのせた米粉。こちらは普通に麺屋さんにもあるメニューなので、見た目のおもしろ味はなかったわん。もっとウケを狙った注文にすればよかった…。




お腹の安全のために、目玉焼きは「良く火を通してねん」とお願いしました。なのに、目の前にやって来た目玉焼きは、表面にもうっすら焼き色がついているものの、みごとなゆるゆる玉子。半熟にもなっていない“未熟”って感じの玉子です。私の注文なんて聞いちゃいなかった、ってことね…(泣)

あーあ。でも、まぁいいかー。今までさんざんヤバイものを食べてきたんだもん、今更“未熟”だからって何も起こらんでしょう。Let's ポジティブシンキング。

フォークを刺すとダラ~ンと広がってしまう黄身をパンに付けつついただいて、早餐終了。では、それぞれ好きな菓子パンをオーダーしましょう!

とはいえ、入店時にちらりと見ただけのショーケースにどんなパンがあったのか、そんな記憶などあるわけもなく、店員さんにお願いして、外まで見に行かせてもらいました。「あれだ!これだ!」と道路脇でキャイキャイと騒ぎながら指さしたものを店員さんがお皿にのせて、席まで持ってきてくれました。

 

 

友が頼んだのは、甘いような塩味のようなの不思議な味のココナッツフィリングが入った「鶏尾飽」。紙に包まれたフワフワのカップケーキ「紙飽」。そして、やっぱり私は浮気ができず、菠蘿飽のバターはさみ「菠蘿油」を頼んでしまいました。

焼きたてではなかったので、「温めて!」とお願いしてチンしてもらった菠蘿飽。はさんであるバターがトローリと溶けて、生地にしっかりしみ込んでいます。甘い生地とバターの塩気。このコンビはやっぱり美味なり~。身体にはめちゃくちゃ悪そうな取り合わせだけど。

 



初めてここ檀島珈琲店に来たときに、生まれて初めて飲んだ鴛鴦(インヨン)茶を今日も頼んでみました。コーヒーと紅茶がミックスされた香港ならではの不思議な飲み物。話に聞いたときには「一体どんな味?」と気味悪がったものですが、一度飲んだあとは、それぞれ「香港バージョンの」という但し書きがつくものの、確かに紅茶で確かにコーヒーの味がする、お得感あふれる飲み物にすっかり夢中になったものでした。

久しぶりに「初めての味」をいただいたら、まだまだ香港の右も左もわからなかったあのころを思い出してしまいました。そういえば、あの日。ここに連れてきてくれた友達がトラムの中でスリにあったんだった。銀行に行ったばかりで、かなり大きなお金が入った財布をとられたんだった。「とりあえず警察へいかねば!」と、道をあるいているお巡りさんに湾仔警察の場所を尋ねたら「知らない」という答えが返ってきて仰天したんだったけ。その数日後、今度は私が携帯電話をすられたっけ…。

あー。いろいろあったなぁ。
いいこともいやなこともあった香港生活だったけど、ぐーるぐるとかき混ぜてしまえば、あら不思議。鴛鴦茶のごとく、全てがまったり甘くて楽しい思い出。湿度いっぱい熱気もいっぱいの街で飲むからこそ「おいしい」と思える飲み物は、奇怪なれど味わい深い。その深みがなんなのかがわかるまで、もう少し暮らしていたかったけど、これは言っても仕方ないしね。とりあえず、インスタントの鴛鴦茶を購入して、日本へ持ち帰る宿題としよう。外から見れば「深み」の理由がわかるかも。わかるといいな。


早餐(飲み物付き) HKD25(約375円)/菠蘿油 HKD6(約90円)

檀島咖啡餅店 湾仔軒尼詩道176-178號地下及閣樓 ℡2575-1823
7:00am~0:00am


ところで、日本のメロンパンにバターはさんだらおいしいのかな??
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季節はずれの火鍋@有骨氣

2007年07月28日 | 香港食記
書くときは中国語、でもそれを読むときは広東語読み。看板に掲げられているのは中国語でも、その名を口にするときは広東語。

完全な口語である広東語。奥が深すぎるー。あーん。暮らし始めたときには「香港を去るときには広東語ベラベラだぜ!」って意気込んでいたのに、超カタコトの域を出られぬままに終わろうとは…(泣)。覚えたのは悪い言葉ばかりだ…。

さてさて。ぐつぐつと煮えたぎる鍋を囲み、好き勝手に具を投入しては食べる「火鍋」。これは書き言葉。もちろんそのままでも通じますが、広東語でいうときは「ダービンロウ」。どういう字を書くのかなぁと調べてみたら「打邊爐」と記すようです。



香港だって冬は寒い。寒いときに囲む鍋、いいですよねぇ。でも、湿度が高くてモワモワしている夏だって、あのグツグツアツアツが食べたくなるもんです。さまざまな店で鍋を囲んだものですが、具が特徴的でおいしいし店も清潔な「有骨氣」は大のお気に入り。



その店構えから高級店というイメージがあったのですが、仕事で訪れてアレコレと見せていただいたらそうでもないことがわかり、以来ひいきにしています。もちろん「○○ドルポぽっきり!」ってやっている店に比べたら、お値段は張りますが、女性同士で行くなら気持ちいい空間の方がいいもんね。

青梗菜、えのき、トマト、にんじんなど、野菜がたっぷり入った「健康素菜鍋」をベースに、具を加えていきます。ランチタイム限定のセット「女士套餐」には、ベースとなる鍋、具6種が付いています。その他、それぞれ希望の具は、通常メニューから追加でオーダーしました。



いきなり魚のスライス、えび雲呑、魚皮餃を全量投入。さらに「私お腹空いたからっ!」としょっぱなにうどんを投入する輩あり、その上に追加でオーダーした春雨を重ねてしまい、麺の二重奏状態にあわてる輩あり。

 

まぁなにをどうやって食べようと勝手なのが鍋のいいところなので、好きにやってくれたまえ!と傍観しつつも、「炸魚皮は鍋に入れるとおいしい」というオススメをいただいてから、絶対やってみる!と思いつづけていた「しゃぶしゃぶ炸魚皮」にチャレンジする私。あっというまにスープを吸ってふにゃふにゃになる炸魚皮。パリパリが命!って食べ物かとおもっていたら、ふにゃふにゃ、うまいっ! 水分を飛ばされた魚の皮が、再び水分を吸うことで微妙な弾力生まれています。しかも、回りの衣がいい具合にスープを吸ってくれているので、これがおいしい。新たな食感と味にはまってしまいました!


 

これは通称「魚麺」。魚のすり身がしぼり袋に入っていて、直接鍋に絞り出すことで麺状態のすり身ダンゴをつくるものです。パフォーマンスとしても楽しいので、お隣のテーブルでは、子供達がやらせて!やらせて!って争っていましたよー。
でもこれ、混ざり物のすくない魚のすり身なので、絞り出すのに結構力がいるんです。うににににににーーーーーっっっっっ!!って。
できあがった魚麺は、細長い魚蛋って感じです。ぷりぷりしているので、箸でちぎれません。適度に切りながら絞り出さないと、よそうときにずるずるとつながり続けてしまうので大騒ぎになりまーす。

有骨氣の鍋の具で、私が一番好きなのが、これ!

 

水晶奶皇包。カスタード団子です。
いくら葛きりに包まれているからといって、甘いクリーム状のものを鍋の具として入れるのってどーよ???と、最初は全否定派だったのですが、「だまされたと思って!」といわれて食べてみて、一気に開眼。これおいしい!!
やや甘めのカスタードクリームが温まってやわらかくなり、プルンとした葛きりのなかからふんわりと出てきます。もちろん、醤油ベースの鍋のたれを付けて食べるのですが、これが不思議と合う! おいしいんです! 
最初は「邪道だ!」を連発していた友たちも、おそるおそる食べてみたあとつぶやくのは、「これ、おいしいかも!」。
「ねー。だから言ったでしょー」と、ちょっと得意げな私。
こんな異色の組み合わせを、最初に考えついた人ってすごい勇気がありますよね。そして、それをメニューに取り入れることにGOサインを出した人も、すばらしい!

野菜も肉も魚も、最後にデザートまで食べられる。有骨氣のダービンロウ、お徳感満点です。
ここ有骨氣も、ご多分にもれず「打邊爐専門店」ではなく「火鍋専門店」と記されています。



「女士套餐」4人前 HKD168(約2520円)

有骨氣 跑馬地摩利臣山道84-86號 ℡2312-1212
11:00am~3:00pm 6:00pm~0:00am


あなたはカスタード団子が食べたくなる~。食べたくなる~。
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牛乳プリンそっちのけで……

2007年07月26日 | 香港食記
なんたることか! 午前9時、ひととおりの家事を終え、ソファーに座り込んだところから記憶がありません。はっ!と気づけば午前10時半。ぎー。なんともったいない。こんな時にうたた寝しちゃうなんて!! 今日は北角(ノースポイント)の露店あたりをうろつくつもりだったのに~~!! 
昨夜は早寝するはずが、サッカーアジア大会見ちゃったし、しかも負けちゃって「てやんでー!」だったしなぁ。あー。あれもこれも悔しいったらっ!


いやいや。そんなことでめげている時間があったら、足と胃をうごかすべし! と、佐敦(ジョーダン)の澳洲牛奶公司へ牛乳プリンを食べに行きました。



個人的には牛さんマークでおなじみの「義順」より、ここの牛乳プリンのほうがおいしい!と思っています。いえ、もちろん義順もおいしいんですけれど、プリンらしい濃度があって、ミルク味も甘みも濃ゆーいココの牛乳プリンは、私のツボ直撃だったんです。支店を持たない店なので、ここの牛乳プリンが食べたいとなったら、我が家からは電車を乗り継いで行かねばならず、「今日は行くぞ!」という“気合い”が“期待”へ直結してしまっている部分もなきにしもあらずですが…。

そしてもうひとつ。この澳洲牛奶公司もおっさん度が高い! レジのおばちゃん以外はみーんな白いうわっぱりを来たおっさんばかり。アイドル鑑賞も好きだけれど、おっさん鑑賞もまけずに好きな私なので、食事をしながら飽きることなくすごせるおっさんの園はやっぱり楽しいのです。


牛乳プリンを食べに行ったはずが、店内に入るなり人のテーブルに並んでいる「スープマカロニ」に目がいってしまう…。香港朝食の定番中の定番、やっぱりもう一度くらい食べておかないといけないかな。とはいえ、ひとりで全部食べきって胃袋がはれつしそうなになった過去があるので、今日は2人で半分ずつにすることにしました。牛乳プリンも食べなくちゃいけないし!
俳優の生瀬勝久系のおっさんに「このセットね!パンはトーストで!」とメニューを指さして一応広東語で注文したら、「ひとっつアッサゴハ~ン!!」と怪しい日本語で復唱されました。



おっ。オーダーを取ってくれたのは生瀬勝久系だが、よく見るとこの店のおっさん、すごいバラエティに富んだラインナップだわ! 
眼鏡ロンゲのアキバ系、the虎舞竜のボーカル系、アニメソングの帝王・水木一郎系、アルフィー高見沢俊彦系、小ぶりな出羽海親方みたいなおっさんまで! 
見た目は個性的ながらも仕事はキビキビ。けっして愛想があるわけではありませんが、ホール担当厨房担当の連係プレーで無駄なく動き、客さばきオーダーさばきしています。

虎舞竜、スープマカロニよそう → アキバ系、運ぶ
出羽海親方、トースト焼く → 生瀬勝久、運ぶ
水木一郎、奶茶を淹れる → ホール担当手いっぱいで誰も取りにこないから自ら運ぶ

わー。おっさん異種格闘技みたい。おもしろーい!


えー。「牛乳プリン」の話をするはずが、おっさん語りになってしまった…。失礼!






クタクタに煮込まれたマカロニと細切りのハム。スプーンにすくってコンソメスープと一緒にいただきます。合間には厚切りトーストと目玉焼きを。ごくごく平均的な「香港の朝食の味」。おいしいかまずいかと問われれば、美食溢れる香港では「まずい」部類に分けられるのだろうけれど、でもでも「味わい」があるの。大量の炭水化物の中に香港の味わい。なんでしょう。日本で同じ物を食べたら、絶対に「こんなの喰ってられっか!」ってなるはずなのに、もっともっとおいしい物がたくさんあるはずの香港で食べると、「うん!」って納得できちゃう…。不思議な味わい。香港だからの味わい。


奶茶とともにそんな「アッサゴハ~ン!!」を食べ終えたら、次はデザート! 牛乳プリン登場です!



まっ白フルフルの姿を目の前にすると、優しい気分になれますね~。真後ろのオヤジが携帯電話で金儲けの話をデカイ声でしていても「がんばって稼いでね~」って穏やかにスルーすることができちゃいます。
表面に浮いたタンパク質の膜。シワシワと波打っているど真ん中にレンゲを差し込みフッと持ち上げる。力を入れなくてもあっさりとすくい取れ、しかしながら取った部分の周囲が崩れてくることもなく、レンゲ上のプリンもそのままの形を保つ。これがmy best濃度なんです。柔らかすぎても固すぎてもダメダメ!

 

「砂糖を混ぜた牛乳」といった感の単純な味。衒いのないシンプルでわかりやすい味が私にはぴったりです。ご飯茶碗サイズのプリンをあっさりとひとつ食べきって、満腹満腹。幸せ幸せ。


混んでいる時間帯なので、「さて!」と席を立つと、生瀬勝久がやって来て言いました。「じゃねー。サッヨーナァラ!」。やっぱりちょっと怪しい日本語だけど、愛想がよくってなんかうれしい。その生瀬勝久の脇で、さっそく私たちのテーブルを片づけているおっさん。あ、あれぇ!? 遅番だったのでしょうか、さっきまではいなかったそのおっさん、小ぶりの青いメタルフレーム眼鏡がおしゃれな大杉漣系。きゃー。生瀬勝久も好きだけど、大杉連はもっと好き。ちっ。もう少し早く登場してくれれば~~~!!


あ、あれ? 結局おっさん話に戻ってしまったと……。



早餐(スープマカロニ、パン、玉子、コーヒー紅茶) HKD22(約330円)
蛋白燉鮮牛奶(牛乳プリン) HKD17(約255円)

澳洲牛奶公司 AUSTRALIA DAIRY CO. 
佐敦白加士街47-49 ℡2730ー1356 7:00am~10:30pm


大杉漣にお給仕してもらいたい方!澳洲牛奶公司とポチへGO!!
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利苑酒家の飲茶 

2007年07月25日 | 香港食記
おつきあいの飲茶、朝飲茶、ひとり飲茶、そして大事なお友達といく飲茶。
飲茶にはいろいろなスタイルがあって、その場面に応じて選ぶお店も変わります。大事なお友達に連れて行ってもらったお店は、私も大事なお友達しか誘わないことにしています。何となくですが、それがルールであるような気がしています。


 

利苑は、最近、中環(セントラル)のifcモールの中にも支店ができ、香港内に7店舗、その他にシンガポール、広州、北京に支店を持つ広東料理店です。
その利苑の北角(ノースポイント)店は、マンションの敷地内の小さなモールに入っている地味目な店。はじめてできた香港人のお友達に連れて来てもらった、大切なお店です。

今回ご一緒したのは、知り合ってまだ日が浅いものの、波長があって一気に仲良くなれたお友達です。
オーダー式の飲茶の際、品名だけではなんだかよく分からないものがあったらどうするか。

私は、「とりあえず頼んでみる!」
彼女も、「食べてみるしかないでしょう!」

単純な例えですが、まぁそんな感じなんです。




蜂の巣風タロイモコロッケ、エビの腸粉、エビ餃子、キュウリのニンニクたたきなど、比較的わかりやすいメニュー構成だったため、今日はそんなに冒険もせずにオーダーできました。


 

ココの叉焼飽が美味しいんです! 甘さ控えめの角切りチャーシューがトロリとした餡をまとってトロ~リと流れ出す…。とろみが強いためかなり熱いのですが、皮がふんわりふかふかなので、固くならないうちにパクッ!と食らいつきたい一品です。でもでも、やけどには充分お気をつけくださいませ!

さて、わかりやすいメニューの中、どんな物なのかが想像つかない品名がありました。
その名も「鹿児島[火局]飽」
(火と局で一文字なんですけど、文字化けしちゃうので分けました)

「[火局]飽」ってコトは焼いてあるパンみたいなものなんだろうけれど、鹿児島ってなに??

「桜島!」「西郷どん!」「そういえば、剛くんが特攻隊のドラマやったっけ」
などなど、鹿児島といえば~~のものを羅列してみるも余計混乱するばかりで、「こうなったら食べてみるしかないよね!」と、意見が一致。


来ました。来ました。鹿児島がやって来ました!

 

表面に数粒ふられたゴマが、あんこの入った焼き饅頭かな?といった雰囲気でしたが、割ってみたら中から細切り牛肉が顔を出しました。へええ。おいしそう!と、早速食らいついてみると、からい! ピリリとかなり黒胡椒が効いています!

もしやコレは台湾の「胡椒餅」を模したものではないか??

お互いにちゃんとした胡椒餅を食べたことがないので、適当なことを言い合います。「きっとそうだ! だから台湾に近い鹿児島の名を付けたに違いない!」と、果てしなく広がる当てずっぽう(笑)。
結論としては、なぜ鹿児島なのだかわからずじまいだったのですが、それなりに味と当てずっぽうの妄想世界を楽しめので、ヨシってことで!


ここでの飲茶は甜品まで食べてこそ! 最後でつまずく飲茶も少なからずある中、ここは安心してデザートでシメられるんです。
楊枝甘露は、ほど良くミルクがミックスされたサラサラのマンゴーピューレに、マンゴーの果肉、ポメロ、タピオカがバランス良く入っています。スーッと口に流れ込んでくる感じがとても食べやすく、後味もさっぱりです。

 

 

マンゴープリンもマンゴー果肉たっぷり。上のホイップクリームの甘みは、ほんのり感じる程度に控えられているので、マンゴーの甘みをちゃんと味わえますよー。
そしてダブルデザートの雷沙湯丸。お餅の中にごまあんたっぷり、さらに周囲に黄粉をまぶしたものです。ひとくちで食べないと中身が流れでてしまうし、でも、できたてだからあつあつ。しかも、口を開けると黄粉がポフポフと飛んでしまうので、じっと口を閉じてモグモグするしかないお菓子です。でもねー。この柔らかお餅にごまあん、って日本人にはたまらないおいしさなの。




お茶も点心も甜品も会話も、どれも堪能。満足。
楽しく食べられるもの幸せ。おいしく食べられるのも幸せ。
その時間と場所と出会いを提供してくれた香港に感謝。そして、このお店を紹介してくれた大事な友達Keityにも深く深く感謝。


利苑酒家 北角電気道233號城市花園9-10座地下 ℡2806-0008
月~土 11:30am~3:00pm 6:00pm~11:00/日曜 11:00am~


利苑へ行かれる際は、予約とポチをお忘れなく…。
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ぎりぎりセーフで見てきた「どーーん!!」

2007年07月24日 | 香港雑記
あれ?お知らせしましたっけ? 最近忙しさのあまり、何を誰に話したかすっかりわからなくなってしまって…(それは前からか??)

7月31日に香港を離れることになりました。
手元に届いた、香港発成田空港行きの片道航空券がせつないです。

タダでさえ年月の過ぎるのが早く感じるお年頃なのに、日本へ戻ることをお知らせしてからの1カ月は、まさに怒濤の勢いで過ぎていきました。まだまだ時間はあると思っていたのに、気が付けば残された時間はあと1週間。

残りの日々、毎日更新できるかな。できたらいいな。がんばりますので、どうぞおつきあいくださいませー!!!



前回、シンフォニーオブライツについて記したとき、うっかり「シリーズ」などとといってしまったので、なんとかして続けないと格好悪いなぁ!ってことで、カッコつけのためだけににお送りする第二弾!


 

駐車場から続く薄暗い地下道。海水を引くパイプと下水を戻すパイプ。深いみどりの太いパイプが走る通路には人影もなく、サササーッと低い音のうなるが聞こえるような気が…。
行き止まりまで進むと、そこには上り階段。見上げるとまぶしいほどの外光。


外に出るとビクトリア湾のハーバーが広がり、そしてその脇に据えられているのが…







はい。ヌーン・デイ・ガン(午砲)です。



現在はマンダリンオリエンタルホテルグループもその傘下にあるジャーディン・マセソン商会は、1800年代半ば、香港に強い勢力を広げていました。そのジャーデン・マセソン社には、自社の社長(タイパンと呼ばれていたそうです)が船で香港に入ってくると礼砲をならして迎えるという、なんとも脳天気な習慣がありました。
香港に新しい英国海軍将校が就任したばかりのある日、まったく知らされていないにも関わらず轟音をあげて大砲が放たれたことに驚き、事の次第を突き詰めた結果、「民間企業が自社の社長が来たくらいで大砲をぶっ放すとはなにごとぞ!」とお怒りになり、自社船への礼砲の禁止と、罰として1日も欠かさず毎日正午の号砲を撃つことをジャーデン・マセソン社に命じたのでした。
以来、第二次世界大戦時、日本軍による香港侵略時をのぞいて、ジャーデン・マセソン社が面々と続けている正午の儀式が、ヌーン・デイ・ガンです。


と、きっぱり語ってみましたが、これはもちろん私の知識ではなく、ヌーン・デイ・ガンの敷地内の案内板およびパンフレットにこんな感じの由来が記されているのです。へへへ。
この号砲は、時刻を知らせるというよりは、現在では、チャリティのため、観光客のためのイベントといった色合いが強いと思われます。

でも、そんなに有名で、毎日行われているものでも、今まで見たことなかった私です。たまたま近くを通りかかって、轟音にビックリしたことは何度もあれど、12時ちょうどにそこにいる機会って、チカラいっぱい意識しないとなかなかないもので…。


午砲を撃つ時は敷地内に入ることができないため、ギャラリーは柵の外からの見物となります。

胸に「ジャーデン・マセソン」の社名バッジを付けた制服のおじさんが、午砲担当さんのようです。12時が近づいてくると、何度も時計を見て手順に遅れがないように確認をしています。

 

12時少し前、大砲のよこにある鐘を鳴らします。周囲に「間もなく撃ちますよー」と知らせるためのものでしょうか?


折り目正しい動作で砲台に近づき、引き金に繋がっているロープを握って…



どーーん!!

すごい轟音に、思いきりカメラを持つ手がぶれました。

いや、もうとにかくビックリしたぁ! 撃つぞ撃つぞとわかっていても、これだけビックリするのですから、突然聞かされた海軍の高官さんはさぞかしビックリしたことでしょう。お怒りになるもの当然です!

白い煙を残して、以上、午砲終了です!
1850年頃から続けられている伝統ある儀式も、たった1秒で終了です。潔い儀式ですねぇ。



号砲のあとは30分間だけ敷地が解放され、個々に写真を撮ったり近くで大砲を眺めたり。
私ってば、どかーん!によりかなり心拍数が上がってしまったみたいで、せっかく近くで撮ったの写真たちは失敗ばかり。
意外に肝っ玉小さいってことを知らしめられた午砲でした~。



爆竹ばーん!バズーカどかーん!とかは慣れてるんだけどねぇ~
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花ざかりのおっさんたちへ

2007年07月23日 | 香港食記
吹き出物と同時にかなりつらーい症状となっている肩こり腰痛。ガマンも限界に達し、少々吐き気を覚えるほど。こりゃいかん!と、久しぶりにマッサージへ行くことにしました。行き慣れたマッサージ店への7~8分の徒歩がつらくて、近くにある店に飛び込んでみました。

肩と肩胛骨周辺は相当固くなっていたのでしょう。マッサージ師のおっさんが「ふん!ふん!」と鼻息をならすほどに力をこめてグリグリグリ~。腰は指先ではなくて、手のひらを使った優しいもみほぐしで気持ちいい~。寝不足ということもあり、いつしか意識は行きつ戻りつ、夢うつつ…。


そこへ、新たな来客を告げる受付のチャイムが、「ピンポーン!」

ガバッ!と起きあがり、努めて明るい声で「はーい!」と返事する私。

「どうしたっ?!」とビックリするマッサージ師のおっさん。


え~~~~~っと。
自宅のチャイムが鳴ったと勘違いしました。うたた寝していたと思われたくなくて、元気な返事をしました。事態が把握できるまで、数秒間マッサージベッド上で腕立てのポーズをしたまま考え込んでしまいました。

しばらくするとマッサージ師のおっさんも、私が寝ぼけたことに気づいたらしく、カラカラと笑いはじめました。声がまる聞こえのとなりのブースからも、お客さんとマッサージ師さんの二重になった笑い声が聞こえてきます。…………恥ずかしーっ!!

その後のマッサージは一段と力がこもり、おっさんの鼻息荒いもみほぐしのおかげで吐き気は収まりました。恥ずかしかったけど気持ちよかったわん。



そのマッサージの前に、おっさんの園、「蓮香楼」で朝飲茶をしつつ癒されてきたのでした。今日も変わらずおっさん熱気でむんむん。足を踏み入れたとたんに、海馬が脳内で駆けだしそうなワクワクした気分になります。

 



相席が当然の店なので、空席を見つけては「座っていい?」と尋ねるのですが、「もうすぐ来るんだー」と連続で断られてしまいました。断るおっさんも、相方が時間通りに来なくて、ちょっと淋しそう。手元の新聞と時計とを交互に見つめています。

店内をうろうろしていると、目があったおっさんが「うむ」とうなずきながら「ここが空いてるよ」と無言で教えてくれています。ありがとう、おっさん! 遠慮なくご一緒させてもらいます!

 

お茶を頼んで、大きなヤカンからジョボジョボとお湯を注いでもらい、そのお茶で食器をすすぐ“洗杯(さいぶい)”をぎこちなくもこなしたあとは、これだけはおばさんが担当している点心ワゴンを呼び止めます。担当している点心メニューを声に出して案内してくれるのですが、聞き取れないためセイロをあれこれとのぞかせてもらってお気に入りを見つけます。

 

お茶を飲みつつ、点心をちょいとつまむ。すっかりノリはおっさんになりつつ、そばのテーブルにすわるおっさん見物。何度来てもこの店に飽きることがないのは、そこに棲むおっさんたちの行動がいちいち愛おしいから。

 

注いだ茶を飲むことも点心を頼むこともなく、ひたすら競馬新聞を読み込むおっさん。目を閉じて考え事をしているのかと思いきや、頭がカクン。点心を目の前にしてうたた寝するおっさん。持参の新聞を分け合って読むおっさん夫婦。席を立った人のテーブルに置きっぱなしになった新聞をめざとく見つけ、ホイホイといただきに行くおっさん。何をそんなに?ってくらいの勢いでつばを飛ばしながら激論するおっさん。ふらりと厨房から出てきたのはビロ~ンとのびたランニングに短パンの点心師のおっさん。あああ。おっさん百花繚乱。飽きないわー。

おっさんが大量にいる空間なのに、むさ苦しいこともなくなぜか癒される。おっさんに負けじと大きな声で話さないと会話が成立しないけれど、それもまた楽しい。蓮香楼80年の歴史が、おっさんを温かく包み込んでいるからなのかな。どのガイドブックにも紹介されている有名店なのに、姿勢を崩さず一貫して「地元色」を守ってきたからこそ、おっさんたちも集ってくるんでしょうね。

おっさん観察で心は満足。点心とお茶でお腹も満足となったら、収銀處でお会計をして、おっさんの園から下界へと降ります。

また来るから、おっさんたち、それまでずーっと変わらず花ざかっていてねー

 

蓮香樓 中環威靈頓街160-162 ℡2544-4556
6:00am~11:00pm



いえ、私は決しておっさん趣味ではないんですよ~。
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紙の家財道具で「趣味」がバレるかも~

2007年07月22日 | 香港雑記
足裏マッサージ器です。
おとなりは、OSIMのショールームでこんなの見たなぁ~って感じのフットマッサージ器です。

 


ノートパソコンには青い空と白い雲が爽やかな壁紙。デスクトップ型だってもちろん取りそろえております。カラオケ機にはちゃーんとソフトも付いてましてよ。

 



あの世に言っても生前と変わらぬ暮らしができるようにと、紙でできた家財道具を葬儀の際に燃やす習慣が香港にあることは有名ですが、その「紙の家財道具」にも流行というか、需要の変化が顕著に現れていておもしろいです。(「おもしろい」なんて言ったら不謹慎かな~?)





ほかの「家財道具」がリアルサイズなのに、さすがにこれはムリってことで、車はミニチュアサイズです。ベンツ、BMW、アウディなんかの高級車が主流だったのに、近ごろでは、Miniなんかもラインナップされているんですね~。
どの車にも、何気なく運転手が座っているのは、「運転手つきで優雅な暮らしをしておくれ」という配慮なのか、それとも「あの世でライセンスを取るまで」と、とりあえず雇ったのか…。




サッカーボール、バスケットボール、テニスラケット、自転車、バット&グローブ、etc… 故人が熱中した趣味を続けられるよう、こんなものまで並んでいます。
裏を返せば、燃やされる紙の家財道具で、故人の趣味が明らかになるってこともあるわけですね。


ってことは、私の場合は、うちわ?ペンライト? 


あわわわわわ。
リアル社会では隠れジャニファンな私。いまから「それはやめて!」って口止めしておこう。

あー。でも、それ以前に香港で葬儀をしてもらう可能性は……ないか。




紙の家財道具は、街の仏具屋さんで普通に見ることができますよー。


激似の6名様人形なら歓迎かも~。ポチどうぞよろしくお願いいたします。
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香港理工大学の学食へGO!

2007年07月21日 | 香港食記
吹き出物がどばーっ!と出ております。船便が出るまでの数日間、睡眠時間も短かった上に、妙な緊張感があって眠りが浅く、身体は寝ているけれど常に意識はある、みたいな状態が続いていました。
なのに、食べるものはしっかり食べていたので、そりゃ吹き出物のひとつやふたつやみっつやよっつ、出ても当然というものです。あー。ひどい顔だぁ…。

そんな中ではありますが、ブイロク仲間でブログ仲間、『ジャスミン』を買って「ジャスミン」へ行くという洒落た演出をしてくれたrenkoちゃんに会いに、彼女の通う香港理工大まで行ってきました。彼女は博士号を取るために、働きながら再度大学に通っている努力家。なのにいつもニコニコしている可愛らしい人。そんな彼女に開口一番に言われました。「疲れた顔してる!」
………。相当ヤバイらしいです。私の顔。ふえーん。



さて、大学といえば学食。学食へ行かずして大学を語る事なかれ!(←?)
何度もキャンパスは歩いた、というか通り抜けた理工大ですが、かなり図々しい私でも学食でひとり食事をする勇気はなく(と、言いながら香港大学の学食はちゃっかり利用したけど…)、この絶好の機会をのがすまじ!と「学食行き」をリクエストしていたたのでした。renkoちゃんにしてみれば、毎日のように利用している学食なんかじゃつまらないだろうに。わがままいってごめん…。



ふたつある学食のうち、renkoちゃんがいつも利用する方へと案内してもらいました。この学食は、飲茶でおなじみ美心大酒樓やベーカリーの美心西餅などを経営している一大食品グループ美心集團(マキシムグループ)が経営しているのだそうです。

 

サンドイッチ、麺、焼味飯、各種少食などなど、メニューも豊富。学食なのに、早くも月餅の予約を受け付けているところが、さっすが美心集團。抜け目がありません!

まだ午後6時前の早めの夕食時間と言うこともあって、軽めに麺を食べることにしました。麺と具、それぞれを自分で選んで組み合わせることができる車仔麺。いつもは念力で押し通すオーダーも、今日は広東語ネイティブrenkoちゃんがいるからラクチンです♪



車仔麺を食べるときに、絶対欠かさない「カレー魚蛋」をまず選び、それからレタスと豚皮(そのまま豚の皮です)をトッピング。麺はお米の細麺、米粉を選びました。お値段は凍奶茶を付けて23ドル(約345円)でした。

味はね、ほら、美心のファストフード店「美心MX」と同じような感じで「まぁ、お腹がいっぱいになればいいや~」ってノリなんですが、なにせ学生相手の場ですから、量がとにかく多い! 食べても食べても麺が減りません。さすがに途中でギブアップしてしまいました。ごめんなさ~い。

麺を食べながらの話題は、V6のライブツアーのチケットエントリーをどうするか。すでにライブに合わせて4泊5日の東京行きを決めているrenkoちゃんなので、チケットが取れる取れないは私以上に深刻な話なんです。…とか言いながら、「まぁ、全ては運次第ってことだよね!」とポジティブなんだかアバウトなんだか~、って形で話は終了。話題は次へと移っていったのでした。



広くて、2面に渡って大きなガラス窓がはめ込まれている明るい学食です。床もテーブル上も清潔に保たれていて、私が昔々利用していた学食とは大違いですよぅ。
周囲を見渡すと、なにげなーく「どう見ても学生ちゃうやろ!」というおじさんグループあり、「どちらのビルから来たのかなー?」というあきらかに大学とは関係のなさそうな制服を着た警備員さんなどの姿もチラホラ。学食とはいえ、オープンなところなので、誰が入ってもOKだそうです。同じ「お腹がいっぱいになればいいや~」でも、街のなかのファストフード店とは全然違う雰囲気の中で食べるのも楽しいものです。それでも当然、お客の大半は学生なので、なんだか会話がキャピキャピ(←死語)していて、そのシャワーを浴びるだけで若返るってもんですわい。

 

間もなく授業が始まるrenkoちゃんと9月に代々木体育館で会う約束をして、しばしのお別れ。お互い新しいウチワを持って、はじけようではありませんか!
多額の寄付をした人の名前がそれぞれに掲げられた立派なキャンパスタワー郡とそれを包む青い空を眺めながら、理工大を後にしたのでした。



「吹き出物よ引っ込め!」祈願のポチどうぞよろしくお願いいたします。
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文華(マンワー)からの眺望

2007年07月19日 | 香港食記
マンダリンオリエンタル香港の25階にある最高級の広東料理レストラン「文華」(マンワー)の窓際席からは、太陽の光を受けてキラキラ光るビクトリア湾、行き交う船、九龍側のビル群がきれいに見えます。

旧天星碼頭(旧スターフェリー乗り場)から、皇后像広場をぬけてHSBC本社ビルまでは、風水により「高い建物を建ててはいけないエリア」に指定されているのだそうです。龍が通り抜ける道にあたるのだとか。「なので、文華がここにある限り、ここからの眺めは永遠に続きます。」と、以前ホテル取材で訪れたときに説明を受けました。



つかず離れず。けっしてべったりした仲ではなかったけれど、いつも意識の中にあった大切な友達と、一足早くのお別れをしました。慶事のための一時帰国で私と入れ違いになるってしまうのです…。

対人関係で煩わしいことが続き、重たい気分でいるときも彼女の「だーいじょーぶよー」を聞くとホッとしたものでした。そんな安心感に頼ることもできなくなってしまうんだなー。私よりも香港在住歴が長いうえに永住組なのに「あのさ、教えて欲しいんだけど~」と、どこで何が売っているかがわからずに電話がかかってくることももうなくなってしまうんだなー。



その瞬間まで実感なんて全然なかったのですが、顔を見たらドッと思いがこみ上げてきてしまいました。「また遊びに来るから!」「メールするから!」と言いながらも、やっぱりすぐ近くにいる“感覚”とはちがうものです。
「お世話になりましたっ!」と明るく挨拶をするはずが、頭を下げたとたん水分も下がってきて、一気に涙が…。

「泣くなー!」とお互いを叱咤しつつも、一度コントロールを失った感情はなかなか軌道修正できないものです。
そんな中、先日一緒に行った文華で、お食事をいただきながら私が披露した“風水にわか知識”を覚えていてくれた彼女が言いました。
「私たちは文華と同じなんだし!」と。

ながめる景色は忙しく移ろうかもしれないけれど、それを見守る文華の立ち位置は変わることがない。香港の街は変わってしまうけれど、彼女は変わらない気持ちで私とつき合ってくれるってことだと思っていいのかな。



離れがたくて「またね!」となんども言い合いました。別れを惜しんでくれる友達がこの地にいる、「いつでもおいで」!と待っていてくれる人がいるなんて、とっても幸せなことですよね。
働いて貯金して、香港に、そして変わらぬ文華からの眺めを見に来なくちゃ。絶対!



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