霧に煙る上海。なんてロマンチック…。
と思ったら!!!
なんと、空気が汚染されて煙っているだけでした。
なんてすごい! 空気が汚い事にかけては香港の上を行くところなんてないと思っていましたが、あっさりとその座を譲ってしまったようで。着くなりノドがちょっといがらっぽい…。
でも、全てがかすんだ状態が「上海に行ってみたい~」と思うきっかけとなった漫画の中の廃退的な上海ぽくって、それはそれでいい感じ。
そう! 物は考えよう!
これは公害じゃないの。雰囲気なの。そう思えばいいのさ~。
上海に行くからには、絶対に行ってみたかった「
南翔饅頭店」本店。いつも下調べ抜かりまくりの私だけれど、ココだけはちゃんと予習していました。
ふむ。400年以上も前に造園された中国式庭園「豫園」の中にあるとな。そんな由緒ある庭園にあるからには、環境も良くてのんびりとした雰囲気で……なーんてのんきな想像していたのですが、各方面から話を聞くと、「そんな夢見てたら、一生待っても小籠包なんて食べられないよ!」と。
かなり激しいバトルの末、やっとありつける食べ物らしいです。そうなのか~。そうなんだ~。小籠包をめぐるバトル。それはそれで燃えるわね!
土曜日ということもあって、豫園そのものがものすごーい人出。園内全部香港SOGO前交差点状態。うわー。人混み慣れしてる私でも驚くわ。
そして南翔饅頭店店内は、食べている人のすぐ脇にぴったりと陣取って、席が空くのを待っている人と、その隙間をセイロを持って行き交う店員とで、超ごった返し!! そして、日本人率高し!! 上海に遊びに来る人はみんな立ち寄るんでしょうね。どこのテーブルからも日本語が聞こえてきます。
待つこと10分。やっと席に座れました。そしてさらに15分。小籠包がやって来ました~。香港南翔饅頭店の小籠包と比べると、ひとつひとつが小さめで、キュッと引き締まった感じ。皮はモチモチとして素朴な味わいで、その中にはこれまたシンプルな肉のだんごとたっぷりのスープ。美味しい~。
1セイロ16個を3セイロ。それを総勢4人で食べたので、ひとり12個。うむ。満足!
1セイロ 18元(約270円)
2年前の夏に4夜連続で放送された「一番大切なデート」という、知ってる人しか知らない超マイナーなドラマがありまして。上海ロケもあるドラマで、その中で永作博美演じる主人公がひとりでお茶をするシーンがあるんです。そのお茶屋さんがとっても素敵で、これまた「行ってみたーい!」と思い続けていたのでした。
出発前夜、借り物のガイドブックを熟読していると、なんとそのお茶屋さんは、豫園の中、しかも南翔饅頭店の目の前にあるそうじゃありませんか! だったら行くでしょう~。行くしかないでしょう~。
こちら湖心亭は、1784年に建てられた何とも歴史ある建物を使ったお茶屋さん。店内は、磨き込まれた柱、木の床、レトロな家具で趣たっぷり。木枠の窓から豫園の緑が見えたり、隣のお店の屋根が見えたり…。そとはすごい人混みでも、この店の中はまったりしていて、ボソボソと聞こえてくる話し声以外の音がなくていいわー。
窓際の席に座ってゆっくりとお茶をいただけば、うーん、私も永作博美。日本に置いてきた彼は井ノ原快彦。……だったらどんだけ幸せか!!
はい。イノッチが主人公の彼役で出ていたドラマなんです…。どこ行ってもコレですみません~。
永作博美は茶葉とお花を組み合わせて球状にして、お湯にいれるとぱぁーっと花が咲くような工芸茶を飲んでいましたが、私は、ちょっと気取って西湖龍井をいただきました。日本の緑茶に近いまろやかな甘みが美味しい。とってもさっぱりしているので、小籠包の後の口の中を落ち着かせてくれました。
西湖龍井(お茶菓子3品付き) 60元(約900円) ←食事の何倍の値段だ??
このあと、冒頭写真のような景色を見ながら外灘を散歩し、夕飯は上海ベジタリアンフード。食後は上海雑伎団を鑑賞して、1日の締めくくりはマッサージ! と、超ベタベタ、旅行会社のパンフレットの行程例のいちばん始めに出てきそうな旅をして参りました。
4名のうちのひとりが、「上海は何回行ったかわからない」というくらい通っている(通わされている)強者なので、全てお任せ。アレしたいコレしたいと、わがままを言うだけで、なにもしない以下3名。なんてラクチン
コンビニでお茶を買ってからホテルに戻ろうとしたら、通り道にあるホテルに人混みが!!
私のミーハーなレーダーがビビッ!と働きましたね。
出待ちだ!!と。
「中村獅童だったらどうする?」「そしたら上戸彩もいるってこと? 生は勘弁してよ!」
……なーんてバカな話をしつつ、その人混みに潜り込むと、ファンの子が持つボードにはハングル文字。うむ。全く読めん!!
だれ?だれ?とキョロキョロしていると、それまでざわついていた人並みが突然シ~ンとなり、その間をひとりの男性が通過してきました。無言で男性に向かってシャッターを切るファン。
え? この人? この人なの??
キャー!とかワーッ!とか言わないので、え??と目の前を通過するのを普通に見送ってしまったけど、彼が通過してバスに乗り込むと、ドドッと一部のファンの子達がタクシーで追跡を始めたので、アレがスター様だった模様。
別の子が持っていたパネルで確認したところ、韓国の6人組の人気グループ、神話(SHINHWA)の方だったようです。6人のうちの誰かは不明ですが、「Jin」と書いたボードを持った子はその場にとどまっていたので、それ以外の誰かでしょう。
日本の某6人組だったら、目の前通過されたらそれだけで失神しちゃうけど、神話の名前は知ってるけど顔なんて全然知らないのでフツーに見ちゃった。もったいない? ファンの方、ごめん。
それにしても、なんておとなしいんだ上海の追っかけは~!! カルチャーショーック!!
なぜか韓国スター出待ちのカルチャーショックで終わった上海第1日目でした。