奨学金

奨学金事業を行うにあたり日々感じたことを綴ります。

能力

2006年11月21日 | 奨学金
本財団の奨学生は、学力で選んでいる訳ではないが、一般的に頭が良いと言われる子たちであることは間違いない。
東京大学や一橋大学に現役で塾にも行かず入学するのであるから、頭のできがどこか違うのかと日頃から観察してみたが、ごくごく普通の若者である。
特に「考えが鋭い」「頭の回転が良い」「記憶力がいい」という訳でもないように感じる。ただ、ほとんどの学生が、一般的に恵まれない経済状況の中で育ってきた若者である。
では、どこが違うのか?ほぼ全員に共通していることが一つある。
それは、「集中力」である。一般人と比べて桁外れであることは間違いない。
例えばPM10時に勉強を始めたとする。ふと気がつくと朝の4:00である。と、こんな具合だ。どうも本人は6時間という時間もあっという間らしい。それだけ集中している。別に勉強に限ったことではなく、遊びでも読書でも調べごとでも、一瞬にして時間が過ぎるらしい。
誰でも、好きなことをしていると一瞬にして時間が過ぎる状態を経験したことがあると思うが、彼ら彼女らは、何をするにしてもその状態のようである。
だから、傍から見ると彼らは何をするにもあまり苦痛を感じていないように見える。事実あまり苦痛には感じていないようだ。また、遊びやサークル活動にも積極的で3つのサークルを掛け持ちしている遊び人もいたりする。多くの奨学生は夜更かしすることも日常で、基本的にあまり寝なくてよい人種らしい。私にはまねができないが、どうしてそのように集中できるのかを探ってみたいと思う今日この頃である。